2018.04.04更新

 弁護士 秦

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。「本当に役に立つ詳しいブログ解説」を目指して解説いたします。なお、>理不尽な離婚要求を受けた旦那様側の総合サイトはこちら<になります。

 

1.唐突な家内の別居開始


 

 別居にあたって奥様があなたに事前に別居を切り出していたり、別居そのものについてはあなたも同意しているという場合はまだ良いのですが、ほとんど話もなく突如別居がスタートしてしまうというケースも多くあります。

 

 

2.それは「同居義務」違反では?


 

 民法752条には、「夫婦は同居し、互に協力し扶助しなければならない。」と規定されておりまして、夫婦の同居義務を定めています。

 唐突に奥様が家を出る行為は、この同居義務に違反するようにも見えます。

 

 ただ、同居拒否に正当な理由がある場合には、同居義務違反の責任は発生しないものとされていますし、そもそも、裁判所の命令をもってしても、同居義務を強制することはできないと解釈されています。現在の民法のスタンスは、法律は夫婦や家庭の問題に極力立ち入るべきではない、つまり、家庭の問題は当人同士の話し合い等に委ねるべきであって、強制に馴染まないというスタンスを取っているため、このような解釈が導かれてしまうのです。

 

 そのため、奥様を同居させると言うことは非常に難しいのが現状と言えます。

 ただ、あなたが仕事でへとへとになって帰宅したら、突如奥様がお子様を連れて別居していたというのでは、納得が行かないのは当然のことだと思いますので、今後の手続の中で、相手を追及していく姿勢は忘れてはいけないと思います。

 

 

3.突如家内が家を出てしまったときの対処法


 

(1)執拗に捜さない方が良い

 突如奥様が家を出てしまった場合、当然奥様がトラブルに遭ってしまったのではないかとご心配になられることかと思います。

なお、奥様が別居される経緯や原因は多岐にわたることが多いため、一概にどのような対処がベストかを決めつけることは難しいです。以下では、大きな類型ごとに分けて検討しますが、「この類型では、このような対応が無難であることが多い」というイメージでお読み頂ければと思います。

 

①奥様が良く家出をする方の場合

 これまでの婚姻生活で奥様が何回も家出をしたことがあるという場合、今回家を出たとしても、トラブルに巻き込まれた可能性は高くないことが多いように思われます。

 基本的にはこれまでの家出と同様の対応をするのがよいでしょう。

 ただ、今回の家出では奥様が大量に荷物を搬出してしまっているという場合には、今までと異なり離婚等を検討している可能性もあり得ますので、奥様の真意を早めに確認した方が良いように思われます。

 この場合でも、あまり執拗に相手に連絡を取ることは逆効果になることもありますので、注意が必要です。

 

②奥様が置き手紙その他のメッセージを残している場合

 方法がやや古い印象がありますが、別居にあたって置き手紙を残して家を出るという方も相当数います。手紙ではなくとも、LINEやメールにメッセージが届く場合もあります。

 いずれにしましても、奥様が元気に暮らしていると言うことがメッセージに書き込まれている場合には、あまりトラブルの心配はしなくて良いと思います(但し、室内の様子から不審な点等が多い場合には、警察への相談等適切な対処の必要性がある場合もあります)。

 そして、そのメッセージの中に、あまりあなたからのコンタクトを望まない旨が記載されている場合には、執拗にコンタクトを取ろうとすることは逆効果になる可能性があります。

 

③今まで家出などしたことがなく、置き手紙もない場合

 この場合には、奥様がトラブルに巻き込まれた可能性も否定できません。

 いずれにしましても、奥様が突如家を出るような原因がなかったか、何か、それにつながるような話を奥様が口走っていなかったかを慎重に思い出してみて下さい。全く心当たりがないようであれば、まずは、奥様が行きそうな場所を探すなり、奥様の実家に連絡を取るなりして安否を確認してみて下さい。

 奥様の安否が明確ではないという場合には、最寄りの警察署への捜索願の提出も考えなければなりません。

 

④奥様がトラブルに遭った可能性が低い場合、執拗に連絡を取らない方が良い。

 特に奥様がトラブルに遭った可能性が低いという場合、あまり執拗に連絡を取ってしまいますと、奥様の気持ちは余計に離れてしまいかねません。

 また、1日に何十件もメールやLINEを送ってしまいますと、奥様は、「普段からこのようにしつこい人間だった」ということで揚げ足を取ってくる可能性があります。

 もちろん、奥様が突如別居を断行したことが許せないというのは分かりますが、今後のあなたの行動が離婚を早めることになっては元も子もないと思います。

 

(2)奥様の残したメッセージにどのように反応すべきか

 奥様が置き手紙その他別居に際してのメッセージを残しているような場合、その中には、あなたが納得できない記載やあなたを中傷する内容の記載がなされていることもありますが、その内容に対してすぐに返答するのではなく、1時間でも構いませんので冷静になる時間を設けてから返答した方が良いと思います。

 また、奥様のメッセージが離婚を告げてくる内容等の場合には、まず、あなた自身が離婚に応じても良いのかという大きな方針を決断してから返答した方が良いと思います。特に離婚に応じられないという場合、あまり感情的な議論を持ちかけても、奥様は余計にあなたに対する気持ちが離れてしまう危険性があるので、慎重な対応が必要になります。

 さらに、あなたが返信をした場合でも、奥様からの回答がないこともあります。この場合には、奥様の方で一定期間あなたとの連絡を絶って冷却期間を設けたいと考えている場合もありますので、執拗に回答を求めるようなことはしない方が良いと思います。

 

(3)基本的には待ちの姿勢にならざるを得ない。

 奥様の居場所が明確に分かるようであれば、こちらから夫婦円満調停の申立をするなど対応方法もあるのですが、奥様の居場所が分からないようですと、何らかの法律手続きを取ることは難しくなります。

 そのため、上記のように執拗に連絡を取ることも好ましくないことが多いので、基本的には相手からの出方待ちとせざるを得ないケースが多いように思われます。

 その様な場合に、「何時まで待っていればいいんですか?」と質問を受けることもありますが、その時期は明確に申し上げられないと言うことになります。

 奥様があなたとの直接の接触を希望しないという場合には、弁護士を立ててくることが多いのですが、その場合には、奥様が、どのタイミングで弁護士を依頼するか等によって、こちらに連絡が来るタイミングはずれてきますので、1か月くらいとか2か月くらいという明確な目安をお話しすることは難しいです。

 

(4)心配がある場合には、離婚不受理申出を!

 例えば、奥様が強引な方で、離婚届を勝手に提出してしまうと言う危険性があるような場合には(要するに、旦那様の署名を奥様が偽装してしまう危険性がある場合という意味です)、あなたの方から離婚不受理申出をしておいて下さい。

 仮にあなたの方で離婚やむ無しという気持ちがあったとしても、離婚の際には取り決めなければならない項目がいくつもありますので、それらが決まる前に勝手に離婚届を提出されることは防止する必要があります。

 そのため、上記のようなリスクがある場合には、念のため、離婚不受理申出をしておいた方が安心です。

 

(5)奥様の居場所が分かる場合、どのような対処方法があるか

 例えば、奥様のご両親から心配して連絡があって、詳しく聞いてみると奥様はご実家に戻っていることが分かったと言ったケース等、奥様の現在の居場所が判明する場合もあります。

①すぐにでも押しかけて本人と話がしたい。

 奥様の居場所が判明したのですから、あなたとしては「すぐにでも押しかけて直接話をしたい」と思うかもしれません。

 しかし、急に押しかけると、奥様は居留守を使うなどして直接会うことを避ける危険性もあります。

 そこで、基本的には、あなたに協力してくれる人物がいるようでしたら、その人を介して、直接話をするように奥様を説得してもらう方が効果的だと思います。上記の例えで言うと、奥様のご両親に事情を話して、夫婦が直接話をする場を設けてもらった方が良いでしょう。

 

②手紙を送ることは?

 奥様があなたからのメールやLINEに対して一切返信しない場合で、かつ、LINEも一向に既読がつかないという場合には、あなたの気持ちを伝える方法としては手紙という手段が考えられます。

 ただ、この手紙についても一方的に送りつけてしまいますと、奥様は警戒して読んでもくれないという危険性があります。

 そこで、この場合にも、協力的な人物に手紙を託すといった方法の方が効果的なのではないかと思われます。

 

③調停という手段を取ることは?

 あなたの方から執りうる手段としては、家庭裁判所に夫婦円満調停の申立をするという方法が考えられます。調停の手続は何かを強制する手続ではないのですが、裁判所からの書類を受け取った奥様がどのような感じ方をするのかについては慎重に検討する必要があると思います。

 次に、お子様に会いたいという気持ちを優先して、面会交流の調停を申し立てるという方法も考えられます。奥様からの連絡を待っていたのでは一向にお子様と会えないと言うことにもなりかねませんので、奥様の居場所が分かっているようでしたら早急に面会交流調停の申立はしておいた方が良いでしょう。

 

 

4.まとめ


・突如奥様が別居を開始してしまった場合、ケースにもよるが執拗に捜さない方が良いことの方が多い。

・奥様の残した置き手紙等には冷静に返答する必要がある。

・基本的には奥様からの連絡を待った方が良いことの方が多い。

・奥様が勝手に離婚届を提出する危険性がある場合には、離婚不受理申出をしておいた方がよい。

・仮に奥様の居場所が分かっても、あなたに協力してくれる人物を介してコンタクトを取った方が良いことの方が多い。

 

 

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