2018.06.26更新

 弁護士秦

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

1.婚約って?


 

 婚約とは男女間で将来婚姻することを約束することを言います。

 法律上正式に夫婦になる際には当然婚姻届を提出する必要がありますが、婚約そのものには何かの書面や手続は要求されません。

 婚約が成立しているためには、婚約指輪を購入しておく必要があるとか結納のやり取りが必要と誤解している人もいますが、その様な方式は要求されません。

 

 

2.婚約するとどんなメリットがあるの?


 

 婚約すると男女が今後婚姻することを契約しているような関係になりますので、単なる男女間の交際とは異なってきます。具体的には以下のような効果があります。

①婚約中はお互いに貞操義務を負いますので、他の女性と性交渉をすると慰謝料責任を負います。
②十分な理由もなく婚約を破棄した場合、慰謝料責任を負います。
③婚約破棄の際、嫁入り道具や結納金の返還を求められる場合があります。

 

 

3.婚約の証拠って?


 

 こちらが誠実に交際しているつもりなのに、相手が一方的に「別れたい」と言ってきたり、急に連絡が取れなくなってしまうということがあります。

 相手がこのような態度を取ることに十分な理由があれば別ですが、そうでない場合、一方的に婚約を破棄すると、前述のように相手には慰謝料責任が課されます。

 

 しかし、相手はこのような責任を負いたくないため、「あなたとは婚約していない」「ただ付き合っていただけだ」といった言い分を述べてくることがあります。

 前述のように、婚約が成立するためには、特に様式や書面等は必要ないのですが、相手がこのような態度を取ってきた場合、こちらから「婚約の存在」を証明しなければならなくなりますから、その際に「婚約の証拠」が必要になってくるのです。

 

 

4.どのようなものが婚約の証拠になるか?


 

(1)賃貸借契約書上の記載

 既にあなたが相手と同居を開始している場合や同居する部屋の賃貸借契約を締結している場合、あなたのことが同居人として記載されているケースが多いと思います。その場合には、同居人の「続柄」という覧が設けられていることも多く、そこに「婚約者」と記載されている場合、婚約の証明になり得ます。

 

(2)結婚式場等の証明書、披露宴挙行の証明書等

 既に結婚式や披露宴を実施したと言うことは、男女が婚姻の意思をもっていたことの有力な証拠になりますので、その資料も婚約の証拠になります。

 なお、このような会合については、その規模や場所等によっては、相手が、「これは結婚式ではなく、友人等を集めてのパーティーの一種である」と主張してくるケースもたまにありますので、出席者に対してどのような招待状を送ったのかや、会場にはどのように言って予約等をしたのかといった証拠が必要になるケースもあります。

 

(3)婚約指輪を購入した際の資料等

 男性側から女性側に対して婚約指輪のプレゼントがされている場合、婚約の有力な証拠になり得ます。ただ、これについても、相手が「単に付き合っていたときのプレゼント」と言われないよう、婚約指輪であることの証明が必要になるケースもあります(かなり高額であるとか、指輪に婚約と捉えられるような刻印等がされているとか)。

 

(4)結納の授受を証明する資料等

 結納として男性側から物品や金銭の支払いがなされた場合、これも婚約の有力な証拠になります。

 ただ、最近は結納を実施しない家庭も増えており、その代わりに、お互いの両親を招いて会食を開くことの方が多いようです。その様な会食を開いたことを証明できる資料があれば、これも婚約の有力な証拠になります。

 

(5)男性側が過去に提出してきた書面

  以前婚約が危うくなるような場面があった場合、例えば、相手が浮気してしまったとか、相手が手を上げてきたことがあると行った場合には、今後同じようなことをしないように誓約書等を提出させているケースも稀にあります。

その様な書面の中で婚約と捉えられるような表現があれば、それも婚約の証拠となります。

 なお、その書面に男性側の印鑑が押されているかどうかと言うのは重要なポイントになります。

 

(6)LINEやメールのやり取り

 その男性との間の直接のLINEやメールのやり取りは、その記載内容によっては婚約の有力な証拠になることもあります。

 視点としては、相手男性があなたと結婚する意思をもっていたかどうかと言う点がポイントになりますので、相手の結婚意思を証明できるような内容であれば、証拠となる可能性があります。

 

 なお、あなたが友人に相談したメールやネット上でお悩み相談した内容等は、あまり有力な証拠にはならない可能性が高いと思います(要するに、「その男性との直接のやり取りである」かどうかが重要なポイントになります)

 

 他方、相手男性が自身のブログやツイッターその他SNS等にあなたの写真をアップして「婚約者です」と記載していたりした場合には、婚約の証拠になりうる場合もあります。

 ただ、LINEやSNSでの記載内容は、前述のように書面で男性側が直筆で記載した書面よりも証拠力は一般的に落ちると言われています。LINEやSNSは、それほど深刻に考えずに記載等をすることが多いのに対して、覚書や誓約書と言ったタイトルで直筆の書面を提出する場合、通常は深刻に受けとめて作成している可能性が高まるからです。

 

(7)男性側との会話の録音テープ

 婚約相手との会話内容を録音したテープがある場合、その内容次第では、婚約の証拠となり得ます。ただ、男女の関係では、相手の気を引くために多少脚色したような発言をすることもありますので、会話全体の流れや会話がなされた場所等を考慮して、その会話の証拠価値を判断する必要があります。

 

(8)他人の証言

 他人の証言とは、あなたの身内や友人の証言と言うことになります。

 あなたが、その男性と披露宴を行ったり、双方の両親への挨拶をしたというような場合、これまでの男女の状況を身内や友人に証言してもらうという方法も考えられます。

 

 この証言がどこまでの証拠価値があるかについては、証言内容によるところが大きいのですが、証言者が直接目撃した内容であれば一般的に重要性は高くなりやすく、他人から伝え聞いた内容だと重要性は低くなる傾向にあります。ただ、人間の記憶には限界がありますし、あくまであなたの身内や友人の証言になりますので、書面等による証拠よりも証拠価値は下がることが多いと思います。

 

 

3.婚約関係の継続が問題となるケースもあるので要注意


 

 たまに、相手から、婚約はそちらの方から破棄されたと言った言い分が提出されることがあります。

 よく事情を聴いてみますと、相手の身勝手な発言に対して感情的になってしまい、「もうあんたなんかと結婚するつもりなんかないわよ」と発言してしまっているようなケースがこれにあたります。

 

 一時期婚約していたとしても、あなたの方から明確に婚約を破棄するような発言等をしてしまっていると、その時点で婚約関係は解消されていると評価されてしまうことがありますので、相手からこのような反論が予想される場合には、相手がどのような証拠をもっているのか等も含めて対策が必要になる場合もあります。

 

 

4.婚約と言えるか不安があるなら弁護士に相談してみよう。


 

 上記のように婚約の証明手段は多様なものがありますし、その記載内容等によって、証拠としての価値が大きく異なってきます。

 そのため、男性側が婚約の成立を強く争ってくるような場合には、あなたと男性との関係が法律的にも婚約と言えるか弁護士等の専門家にしっかりと確認した方が安心です。

 

 

5.まとめ


・ 婚約とは男女間で将来婚姻することを約束することを言い、書面や様式は必要とされない。

・しかし、相手が婚約を否定する場合もあるので、その様な場合には婚約に至っている証拠が必要になる。

・婚約の証拠として、賃貸借契約書の記載、結婚式・披露宴の資料、婚約指輪購入の資料、結納授受の資料、両家顔合わせの資料等は有力な証拠となりうる。

・男性との直接のやり取り(LINEやメール、会話録音)は、内容次第では、内縁の証拠になりうる。

・他人の証言も、内容次第で証拠としての価値は大きく変動する。

・あなたが婚約していると言えるか不安がある場合には弁護士に相談してみると安心である。

 

 

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