2018.11.26更新

 

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

 

1.そもそも内縁(事実婚)って何だ?


 

 内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 

 

2.内縁は簡単に破棄できない?


 

(1)実際どうなの?

 インターネット記事などを見ていると、このような説明が多く見受けられるように思います。「相手から一方的に内縁破棄の話がされた場合、正当事由がないと、相手に慰謝料を請求できます」

 このような文章を見ると、相手が「破棄する」と言えば、それ自体は認められてしまい、後はお金で解決するしかないようにも読めます。そのため、今一破棄そのものができるのかできないのかがはっきりしないのです。

 

(2)結局一方的な内縁破棄も防止しようがない

 内縁関係が成立している場合、婚姻に準じて互いに同居・協力・扶助義務を負います(民法752条準用)。従って、しっかりとした理由もなく一方的に内縁を破棄する行動は、この同居・協力義務に違反することになります。

 ただ、法律の義務に違反するから、これを無理矢理強制できるのかというと、無理矢理内縁の夫を引っ張ってきて自宅に連れ戻すことや無理矢理内縁の夫としての理想的な行動や言動を取らせると言うことは、内縁の夫の人権を大きく侵害してしまうために、実現できません。

 

 そのため「内縁関係は自由に破棄できるのですか?」と質問された場合「法律は一方的な内縁破棄を当然許容しているという立場ではないけれども、円満な内縁生活というものを強制することもできないため、結局直接的に内縁破棄を防止する手段が存在しないだけである」という説明になろうかと思います。

 そのため、結局、内縁破棄の問題は、慰謝料と言った金銭的な問題になってしまうのです。

 

 

3.それではどのような事情が内縁解消の正当な理由になるか?


 

 内縁関係は法律上の婚姻関係に準ずるものとされておりますので、その解消についても基本的には法律上の離婚原因と同様に理解されます。

 

(1)法律で離婚原因と定められている事情

 民法770条には離婚を強制できる事情が列挙されており、具体的には以下の通りです。

①相手が浮気した場合

②相手から悪意で遺棄された場合

③相手が生死不明になり3年が経過した場合

④相手が強い精神疾患にかかり、回復の見込みがないとき

⑤その他内縁関係を継続しがたい重大な事由があるとき

 

上記のような事情があれば内縁関係解消の正当な理由がありますので、あなたの方から内縁破棄を言いだしても慰謝料責任を負うことはありません。そして、あなたの内縁破棄を決断せざるを得ない状況を作り出したのはむしろ内縁の夫の方なのですから、あなたは、内縁の夫に対して慰謝料を請求することができます。

 

(2)内縁関係を継続しがたい重大な事由とは?

 上記の正当理由①から④については、事由が明確なので理解しやすいかもしれませんが、⑤の「内縁関係を継続しがたい重大な事由」というのは抽象的なため、今一意味がはっきりしないと思います。

 この「内縁関係を継続しがたい重大な事由」に該当する例を全て列挙すると言うことは難しいのですが、イメージとしましては、相手の浮気に準じるほどに重要な問題が存在するケースとお考え頂ければ、イメージは多少つきやすいかと思います。 

 

 以下は主として夫婦の離婚原因として認められたケースになりますが、判例上、以下のようなものが婚姻関係を継続しがたい重大な事由とされたことがあります。

①頻繁な暴力によって重傷を負わせたことがあるケース

②正業に就かずに借金を繰り返し、ギャンブルへの浪費を続けたケース

③長期間継続して異常な姿態での性交渉を強要されたケース

④子作りを希望しているのに、不合理な理由で夫側が性交渉を長期間一切拒否し続けたケース

⑤宗教活動に没頭し、長期間家庭生活を省みなかったケース

 

 

4.内縁解消の前に内縁が成立しているのか、内縁関係が継続しているのかの確認を!


 

 あなたとしては長期間同居生活を送ってきたため、内縁が成立していると考えていても、相手から「最初から結婚するつもりなんてなかった」といった形で内縁の成立そのものを争ってくるケースもあります。

 

 また、一度内縁が成立していたと言えても、関係が冷え込んで、自然解消していると思われるようなケースもあります。

 このように現時点で内縁関係が残存していなければ、内縁の解消といった問題を考える必要もなくなります。

 そのため、内縁解消の正当理由云々の検討よりも前に、現実に今内縁関係がそもそも残っていると言えるのかをしっかりと検討した方が良いでしょう。

 

 

5.まとめ


・内縁夫婦間には同居・協力・扶助義務がある。

・相手が一方的に連絡を絶ったような場合には、上記の義務に違反するが、「理想の内縁の夫として振る舞え」と法律で強制することはできない。

・結局、内縁解消の問題は慰謝料という金銭問題で解決するしかない。

・民法770条の事由が存在する場合、内縁解消の正当な理由があるものとされる。

・内縁解消の正当理由を検討し始める前に、現状も内縁関係が残っているのか、そもそも最初から内縁が成立していないと言えないかを検討する必要がある。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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