2018.12.10更新

 弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

1.内縁(事実婚)って?


 

 内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 内縁関係の成立が認められますと、正式な婚姻に準じて法律上の保護が認められます(但し、正式に入籍していない関係で、婚姻と全く同じ保護を受けることはできません)。

 

 

2.内縁破棄の問題は最終的には慰謝料で調整せざるを得ない問題になってしまう。



 

 内縁関係にあるにもかかわらず、相手が一方的に内縁を破棄した生活を開始した場合、内縁という婚姻に準ずる関係を破綻に陥れているわけですから、このような責任を作った側には慰謝料責任が発生します。

 そもそも、内縁の夫の身勝手な行動そのものを防止できればよいのですが、「理想的な内縁の夫として行動せよ」ということは抽象的な内容になってしまいますし、強制に馴染まないため、相手の身勝手な行動を直接防止する手段はありません。

 従って、内縁破棄の問題は、最終的には慰謝料という金銭的な問題として解決するしかないと言うことになります。

 

 

3.では慰謝料はいくらもらえるの?


 

 内縁破棄のケースは、内縁期間や破棄理由、経緯等を含めて多様ですので、一概にいくらぐらいという相場をお話しすることは難しいのが実情です。

 但し、相手に明らかな問題点(浮気や暴力)がないケースですと100万円前後とされることが多いように思われます。繰り返しになりますが、内縁破棄の慰謝料額はケースによって千差万別ですので、「100万円程度はもらえる」と誤解しないようにして下さい。100万円前後というのはあくまで目安の一つに過ぎないとお考え下さい。

 

 また、判例を見ておりますと、相手の浮気や暴力等大きな問題があるケースですと100万円以上の高額な慰謝料額を認めたものもあります。

 

 

4.慰謝料の金額はどのような要素から決定するの?


 

 上記の通り、慰謝料の金額はケースによって様々ですが、判例上、どのような点が重視されるのかというポイントはあります。以下では、その様なポイントについて解説していきます。

 

(1)相手に重大な有責性があるかどうか

 この点はおそらく慰謝料額算出にあたって最も重視される項目ではないかと思います。

 なお、相手の行動や言動が原因で内縁解消になったというだけでは足らず、明らかに相手の行動に大きな問題がある必要があります。

 

 より分かりやすく言いますと、相手が浮気をしたとか相手が頻繁に暴力をふるってきて怪我させられたことがあるといったケースです。

 これらのケースですと明らかに相手に大きな問題点がありますので、内縁破棄の慰謝料増額の事情となります。

 

(2)妊娠等お子様に関連する事情

 あなたが相手男性との間で妊娠した場合や中絶・流産してしまったケース、出産したものの、それをきっかけに相手が疎遠になったというような場合、あなたには身体的な負担も生じておりますので、慰謝料増額事由になり得ます。

 

(3)内縁破棄によってあなたの体調に変化等があったかどうか

 相手からの一方的な婚約破棄によって、あなたもショックで体調を崩してしまうと言うこともあると思います。

 その様な場合に、あなたが心療内科等に通い始め、心療内科等から正式な診断を受けたという場合には、慰謝料増額事由になり得ます。

 

 なお、心理的な不調については、医学的には原因の特定が難しいと言われることもありますが、内縁破棄と時期を近くしてあなたが心療内科に通わざるを得なくなったといったケースでは、内縁破棄が原因の可能性が高まると思います。

 

(4)内縁生活の状況

 特に重視される傾向がありますのは内縁期間の長短になります。

また、内縁夫婦のいずれが共同生活維持のためにどのような努力をしてきたのか、逆に、いずれが共同生活西庄を来すような行動や言動をしてきたのか、といった内縁生活の実態も、慰謝料に影響を及ぼしうる事情になります。

その他、内縁の妻の経済的依存度も考慮されることがあります。即ち、内縁生活開始にあたって内縁の妻が仕事を辞めて家庭に入ったという場合には、多少慰謝料増額事由として考慮され得るのに対し、内縁生活中も互いに経済的に自立した生活を送っていたという場合には、多少慰謝料減額事由として考慮され得ることになります。

 

 

5.裁判も視野に入れるならば証拠が必要


 

 相手が過去の経緯等について自分に都合よく話してくる可能性があるようでしたら、こちらとしては裏付けを取っておく必要があります。

 内縁破棄の慰謝料で考慮すべき事情は上記の通りですので、それに沿うような資料を準備しておく必要があります。

 

 なお、相手男性との間のLINEのやり取りやメールも証拠になることがありますので、機種変更前の携帯電話のデータ等を確認する必要がでてくることもあります。

 

 

6.相手が、内縁が成立していないと言ってきた場合の証拠の準備も


 

 内縁破棄のケースでは、相手から①そもそも内縁関係ではない(俗な言い方になってしまいますが、セフレでしかない)とか、②一度は内縁関係にあったがこちらも同意して解消している、既に自然消滅しているといった反論が出されることがあります。

 そのため、内縁破棄の前提として、内縁が成立していること、その内縁関係が相手の破棄直前まで続いていたことを主張し、裏付けていく必要があります。

 

 

7.その他


 

 上記の通り、内縁破棄によってあなたが請求できる「慰謝料」の問題について解説してきましたが、慰謝料以外にも相手に損害賠償できるケースもあります。

 例えば、結婚式直前に相手の浮気が判明して破談になったというような場合には、結婚式のキャンセル料等も損害として相手に請求するといったケースです。このような挙式費用を損害として請求できるかは内縁破棄の時期や事情によるところが大きいと思います。

 

 

8.まとめ


・内縁破棄で相手に請求できる慰謝料額に相場のようなものはない。

・慰謝料額決定にあたっては以下のような要素が考慮される。

 ①(暴力や浮気など)相手に重大な有責性があるかどうか

 ②妊娠等の事情があるかどうか

 ③内縁破棄によるあなたの体調変化

 ④内縁生活の状況

・相手に慰謝料を請求して行くにあたっては、上記考慮要素についての裏付けを準備する必要がある。

 

 

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