2020.04.15更新

弁護士秦
こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

神田駅から2駅、銀座駅から2駅、秋葉原駅から3駅の事務所です。夜間対応が充実しています。

 

1.なんで弁護士が「離婚の切り出し方」を知っているの?



 このブログのタイトルを見た瞬間、「なんで弁護士が『離婚の切り出し方』を知っているの?」と疑問に思った方も多いかもしれません。
 しかし、離婚の問題を多く取り扱っておりますと、離婚の切り出し方についてご相談を受ける機会も多くあります。

 また、離婚のご相談をお受けする際には、ご自身で離婚を切り出したのか、そのときにどのような話し合いになったのかについては、私の方から質問致しますので、そのあたりの事情についても自然と精通していく訳です。


2.そもそも、ご自身で離婚を切り出した方がよいのかどうか



 離婚の切り出し方については後述しますが、そもそも論として、あなた自身で離婚を切り出した方がよいのかについては十分検討した方がよいです。要するに、あなた自身で一度はきちんと離婚話をするのか、それとも、一度も離婚話をせずに弁護士に依頼して離婚手続きをスタートさせるのか、の問題です。

 特に令和2年4月現在は、コロナウイルスの関係で緊急事態宣言が出ているため、「旦那が常にイライラしていて話しかけづらい」とか「口を開けば喧嘩という状況なので今は極力夫との会話を避けている」というケースもあろうかと思います。



 ただ、その検討の際には、あなた自身が離婚を切り出した方が、多少夫も納得感が高まる可能性がある、と言うことは検討要素の一つにして下さい。
 と言いますのは、仮に、あなたが弁護士を立てて離婚を進めることを考えている場合、相手からすると窓口が弁護士のみになり、あなたと直接話をすることが難しくなります。そのため、夫側は、「妻と直接話ができないから、実のところどのように考えているかが分からない。」「弁護士が妻をそそのかして離婚させようとしている」と言ったクレームが寄せられることがあり、事件進捗の妨げになることがあるのです。
 あなた自身の口で離婚を切り出すと、多少は相手の上記の様なクレームを緩和できる可能性があります。


3.【離婚を切り出すポイント1】お互いが冷静な状況・環境で離婚を切り出す


 

 夫婦関係を長年続けておりますとどうしてもカッとなってしまうこと、喧嘩をしてしまうこともあると思います。
 そんなときに、つい「離婚してやる」とか「離婚して欲しい」と口走ってしまうこともあるかもしれませんが、これではお互いに冷静な話し合いは期待できません。

 また、酔った勢いで離婚を申し入れても相手は真剣に受け取らないでしょうし、相手が酔った状況で話をしても、話は進展しないと思います。
 上記のシチュエーションは極端な例ですが、そうでなくとも、①家庭内別居の期間が長く、夫側が何を考えているのか、何を言い出すのかわかりにくい状況や②夫側が不機嫌で冷静な話し合いが期待できない状況の場合もあると思います。夫側が不機嫌な場合には一定期間を置いて冷静になるのを待ったり、事前にメールやLINE等にて「大切な話があるので時間を取って下さい」と伝えた上で話し合いの日時を決めるなどすることも考えてみて下さい。

 いずれにしましても、お互いが冷静な状況・環境で話をすると言うことは当たり前のことのようでも重要なことです。



4.【離婚を切り出すポイント2】具体的なエピソードを思い出す


 

 離婚の相談を受けておりますと、抽象的な理由ばかりで具体的に相手のどのようなところが悪いのか、不仲の原因がどこにあるのかがはっきりしないということがあります。
 例えば、「頻繁に暴言を浴びせてくる」とか、「相手はモラハラ夫なんです」と訴えてくる方もいらっしゃいますが、具体的にどのくらいの頻度で(ほぼ毎日なのか、1週間に1回程度なのか等)どのようなことを言ってくるのかが分かりませんと、対応ができません。

 ただ、夫の嫌いなところを列挙すると、とりとめがなくまとまらなくなってしまうと言うこともあります。
 そのため、まずは、自分が相手とやっていけないと思う「一番の理由」を考えてみて下さい。
 その理由を選び出したら、婚姻中、具体的にどのような行動や言動があったのか重要なことだけでも良いので良く思い出して列挙してみて下さい。

 例えば、以下の様なものになります。
(参考例)
先月上旬にモラハラ夫から「お前のように家事ができない女は要らないから今すぐ出て行け」と言われた。このような発言は、モラハラ夫の指示通りの献立で夕食を準備したのに、帰宅すると「今日はこんなに暑かったんだから涼しいメニューを作れ」などと発言してきて上記の発言につながった。
 相手の言うとおりに作り直していると、モラハラ夫は、空腹に耐えられないと言って家を出て、一人外食をして帰ってきた。

 このようにあなたが考える離婚理由を整理しておきますと、いざ夫と話をする際にも離婚話にメリハリをつけることができます。
 また、多少前述しましたが、このような具体的な離婚エピソードは、今回のコロナの問題が発生する前のものの方が基本的には良いと思います。コロナウイルスによる緊急事態宣言という事態はこれまでの日常生活では普段体験しないような事態と言えばそうなので、夫側からのきつい反論対象になると見込まれるからです。また、今回のコロナウイルスの期間中の不仲だけが離婚原因という場合には、一過性の不仲という可能性もありますので、そのことだけで離婚を思い立つのが良いことなのかについては慎重な検討が必要かもしれません。


5.【離婚を切り出すポイント3】こちらが本気だと分かってもらう工夫をする



 特にこちら側が専業主婦という場合には、現状収入を得ていないと言うこともあって、夫側は本気にしてくれないと言う可能性も出てきます。そのため、こちらとしては悩んだ末に、やっていけないと考えて離婚を真剣に切り出しているのに、夫側からほとんど相手にされないという事態が発生し得ます。
 このような事態を避けるために、どのような方法が考えられるのかを、以下の通り簡単にご説明します。

(1)きちんと「離婚」というフレーズを使う
 特にコロナ問題で夫側がいら立っているというような場合には、余計に機嫌を損ねそうな話をしずらいということもあろうかと思います。そのため、遠慮がちに「もうやっていけないと思ってるんだけど」とか「夫婦の今後のことについてどう思ってるの?」と言った曖昧な表現になってしまうこともあります。
 しかし、このような曖昧な表現ですと、夫側はこちらの離婚意思をしっかりと受けとめてくれないことも多いです。
 そのため、あなたの口から離婚を切り出すと決めたのでしたら、きちんと「離婚」というフレーズを使って夫にきちんと話をして下さい。

(2)実家の両親などに間に入ってもらう 
 あなた自身の口で離婚のフレーズを伝えたのに夫側が真剣にとらえてくれないというケースもあります。そのような場合には、こちらが真剣に離婚したいと思っていることをアピールするため、ご実家の両親や親戚なども交えて離婚の話をするという方法が考えられます。
 この場合には、相手の両親も一堂に会して家族会議のような形で話をしてみるのもよいと思います。
 ご夫婦二人だけの話し合いだと、相手が真剣に受けとめないという場合には、このような方法は有効打となることがあります。

(3)どうしても真剣に捉えてくれない場合「別居する」というのも選択肢の一つ
 身内が間に入って話をしても夫側が真剣に受けとめないとか、自分に都合の良い捉え方しかしないため話が進まないという場合、別居という手段を取ることも検討してみて下さい。
 この場合は、一時的に実家に戻るという形が多いと思います。
 なお、相手に無断で別居を強行してしまいますと、相手がこちらの実家まで乗り込んでくるなど、話が複雑になりがちなので、別居については相手に相談をした上で進めるのが望ましいと言えます(もちろん、夫の気性が荒いというような場合等には、くれぐれも無理をせず、場合によっては無断別居もご検討下さい)。

(4)家庭裁判所に調停の申立をする
 ご夫婦が直接話し合うだけでは話が進展しないという場合、家庭裁判所に調停を申し立てるという方法もあります。
 ただ、調停の申立が必要かもしれないと迷われているという場合には、まずは、弁護士に相談してみることをオススメします。


7.まとめ


・ 離婚を切り出す場合、ご本人で離婚を切り出した方がよいのかについて、まず検討した方がよい。
・ ご本人で離婚を切り出す場合、お互いが冷静な状況・環境で離婚を切り出す。
・ 具体的なエピソードを元に離婚の理由を話す。
・ こちらが本気だと分かってもらう工夫をする。


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