2018.12.17更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

 

1.重婚的内縁って何だ?


 

 重婚的内縁とは、内縁夫婦の一方または双方に法律上の婚姻関係が存在する場合のことを言います。内縁の夫が既婚者のため、離婚してくれないと正式に入籍届を出せない状況といったケースなどが、これにあたります。

 

 

2.重婚的内縁は民法に違反する?


 

 日本法は、一夫一妻制度を採用しておりますので、既婚者が複数の配偶者を持つことは出来ません。このように正式な婚姻ですら重婚が禁止されているのだから、婚姻に準ずる内縁だけ重婚が認められるのはおかしいのではないかというのが問題の所在になります。

 この点に関しては、法律上の婚姻関係が形骸化し、逆に内縁関係の方が夫婦としての実態を備えている場合にまで、内縁関係を法律で保護しないのはおかしいので、一定の条件を満たす限り、重婚的内縁も認められるものとされています。

 

 

3.重婚的内縁が認められる要件は?


 

(1)重婚的内縁関係特有の要件

 そもそも、重婚的内縁の要件以前に、男女の関係が法律上の「内縁」といえる必要があるのですが、この点は後述することにして、「重婚的」内縁として保護されるための特有の要件について解説していきます。

 前述の通り重婚的内縁も一定の条件を満たす限り保護されますが、日本法が一夫一妻制度を取る以上、法律上の婚姻関係と内縁関係の両方を保護するというわけには行きません。そして、一度入籍し、正式に離婚が成立していない以上、法律上の婚姻関係が内縁関係に優先して保護されるのが原則になります。

 

 そのため、重婚的な内縁も認められるためには、法律上の婚姻関係が事実上の離婚状態(実態を失って形骸化し、かつ、その状態が固定化して近い将来解消される見込みのないような状態)にあることが必要とされています。

 このような場合であれば、内縁関係を保護し、法律上の婚姻関係を保護しなくても良いと言えるのです。

 

(2)事実上の離婚状態とはどう判断するのか?

 このように重婚的内縁関係が保護されるためには、法律婚の側が「事実上の離婚状態」に陥っている必要があります。ただ、「事実上の離婚状態」と言うだけでは、抽象的で分かりにくいと思いますので、どのような要素を考慮して判断されるのかについて解説していきます。

 この点、判例は、①別居の経緯、②別居の期間、③婚姻関係を維持または修復するための努力の有無、④別居後における経済的依存の状態、⑤別居後における婚姻当事者間の音信及び訪問の状態、⑥重婚的内縁関係の固定性等を総合的に考慮して判断しています。

 以下詳しく見ていきます。

 

①別居の経緯

 重婚的内縁のケースでは、婚姻夫婦間では別居期間が長期に及び、同時に内縁夫婦間での同居が長期間続いていると思います。ここでの「別居の経緯」とは、婚姻夫婦が別居を始めた経緯ということになります。

 例えば、夫婦お互いが感情的になってしまっているので、お互い落ち着いて話ができるようにということで別居をスタートしたのと、夫の行動に嫌気がさして、離婚届と結婚指輪を叩きつけて別居を始めるのとでは、別居スタートの持つ意味合いが異なってくると思います。このような別居スタートの経緯も、事実上の離婚と言えるかの判断にあたって重要な要素になります。

 

②別居の期間

 別居の期間が長期間に及べば及ぶほど、その夫婦がヨリを戻す可能性はなくなっていきますので、重要な要素になります。

 なお、遺族厚生年金受給者としての条件として、厚生労働省年金局長通達は、婚姻夫婦の別居が概ね10年以上に及ぶことを掲げていますので、別居期間判断の一つの目安になると思います。

 

③婚姻関係を維持または修復するための努力の有無

 別居の前後を問わず、婚姻夫婦としての関係を維持または修復する努力や行動がなされてきたのかという点です。

 例えば、夫が勝手に家を出たが、妻が足繁く夫の別居先に足を運んで、元の生活への復帰を懇願したり、そのために、自分の悪いところを改善する努力をしたりしていた場合には、事実上の離婚状態とは評価しにくくなると思います。

 

④別居後における経済的依存の状態

 特に婚姻夫婦の妻の側が別居後経済的に自立した生活を送れているのかという点です。夫から生活費の支給が継続していたり、家賃を夫が負担しているという場合には、別居後も経済的依存が続いているということになります。

 別居後も現在まで経済的依存関係が継続しているという場合には、事実上の離婚状態とは認めにくくなります。

 

⑤別居後における婚姻当事者間の音信及び訪問の状態

 要するに、別居後、婚姻夫婦間でメール、LINEや電話等にて直接の会話をしたことがあるのか、その頻度等、直接相手の家を訪れたり、直接会って話をしたことがあるのか、その頻度等が考慮されることになります。

 別居後数年しても断続的に電話等でやり取りをしているといった場合には、事実上の離婚状態とは認められにくくなります。

 

⑥重婚的内縁関係の固定性

 婚姻夫婦としての別居スタートと内縁夫婦としての同居スタートが時期的に一致しないことも多くあります。例えば、夫婦の別居スタートは15年前だが、今の内縁の妻との交際開始は5年ほど前というケースもあり得ます。

 そうすると、夫婦の別居期間が長くても、内縁関係についての生活基盤がきちんと調っていないというケースもあります。

「重婚的内縁関係の固定性」というのは、内縁関係がきちんと夫婦共同生活としての基盤を調えており、流動的な関係ではないと言い切れる状況なのかということです。

 

(3)内縁関係が認められることの要件とは?

 前述の通り、重婚的内縁も内縁の一種ですから、内縁の要件を満たす必要もあります。

 内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 

 なお、この同居生活の期間については、1週間でも同居していれば内縁と認められるということではなく、3年程度が一つの目安とされています(あくまで目安ですので、内縁生活スタートの経緯や内縁生活の実態等を考慮して、より短い期間で内縁関係が認められることもあれば、逆に、より長期間を要するケースもあります)。

ちなみに、前述の通り婚姻夫婦の別居期間は概ね10年程度が目安とされていますので、この点はご注意下さい(要するに、婚姻夫婦の別居開始が10年前で、夫は実家に7年間身を寄せ、内縁夫婦の同居開始が3年ほど前という場合には、婚姻夫婦の別居10年、内縁夫婦の同居3年を両方満たすことになります)。

 

 

4.まとめ


・重婚的内縁関係も条件を満たせば、法律的に保護される。

・重婚的内縁が法律的に保護されるためには、①法律上の婚姻関係が事実上離婚状態にあること、②内縁夫婦同士が婚姻意思を持って、③夫婦同然の生活を送っていることが必要になる。

・事実上の離婚状態になっているかどうかは以下のような要素から判断される。

①別居の経緯

②別居の期間

③婚姻関係を維持または修復するための努力の有無

④別居後における経済的依存の状態

⑤別居後における婚姻当事者間の音信及び訪問の状態

⑥重婚的内縁関係の固定性

 

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雨宮眞也法律事務所

弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.12.10更新

 

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1.内縁(事実婚)って?


 

 内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 内縁関係の成立が認められますと、正式な婚姻に準じて法律上の保護が認められます(但し、正式に入籍していない関係で、婚姻と全く同じ保護を受けることはできません)。

 

 

2.内縁破棄の問題は最終的には慰謝料で調整せざるを得ない問題になってしまう。



 

 内縁関係にあるにもかかわらず、相手が一方的に内縁を破棄した生活を開始した場合、内縁という婚姻に準ずる関係を破綻に陥れているわけですから、このような責任を作った側には慰謝料責任が発生します。

 そもそも、内縁の夫の身勝手な行動そのものを防止できればよいのですが、「理想的な内縁の夫として行動せよ」ということは抽象的な内容になってしまいますし、強制に馴染まないため、相手の身勝手な行動を直接防止する手段はありません。

 従って、内縁破棄の問題は、最終的には慰謝料という金銭的な問題として解決するしかないと言うことになります。

 

 

3.では慰謝料はいくらもらえるの?


 

 内縁破棄のケースは、内縁期間や破棄理由、経緯等を含めて多様ですので、一概にいくらぐらいという相場をお話しすることは難しいのが実情です。

 但し、相手に明らかな問題点(浮気や暴力)がないケースですと100万円前後とされることが多いように思われます。繰り返しになりますが、内縁破棄の慰謝料額はケースによって千差万別ですので、「100万円程度はもらえる」と誤解しないようにして下さい。100万円前後というのはあくまで目安の一つに過ぎないとお考え下さい。

 

 また、判例を見ておりますと、相手の浮気や暴力等大きな問題があるケースですと100万円以上の高額な慰謝料額を認めたものもあります。

 

 

4.慰謝料の金額はどのような要素から決定するの?


 

 上記の通り、慰謝料の金額はケースによって様々ですが、判例上、どのような点が重視されるのかというポイントはあります。以下では、その様なポイントについて解説していきます。

 

(1)相手に重大な有責性があるかどうか

 この点はおそらく慰謝料額算出にあたって最も重視される項目ではないかと思います。

 なお、相手の行動や言動が原因で内縁解消になったというだけでは足らず、明らかに相手の行動に大きな問題がある必要があります。

 

 より分かりやすく言いますと、相手が浮気をしたとか相手が頻繁に暴力をふるってきて怪我させられたことがあるといったケースです。

 これらのケースですと明らかに相手に大きな問題点がありますので、内縁破棄の慰謝料増額の事情となります。

 

(2)妊娠等お子様に関連する事情

 あなたが相手男性との間で妊娠した場合や中絶・流産してしまったケース、出産したものの、それをきっかけに相手が疎遠になったというような場合、あなたには身体的な負担も生じておりますので、慰謝料増額事由になり得ます。

 

(3)内縁破棄によってあなたの体調に変化等があったかどうか

 相手からの一方的な婚約破棄によって、あなたもショックで体調を崩してしまうと言うこともあると思います。

 その様な場合に、あなたが心療内科等に通い始め、心療内科等から正式な診断を受けたという場合には、慰謝料増額事由になり得ます。

 

 なお、心理的な不調については、医学的には原因の特定が難しいと言われることもありますが、内縁破棄と時期を近くしてあなたが心療内科に通わざるを得なくなったといったケースでは、内縁破棄が原因の可能性が高まると思います。

 

(4)内縁生活の状況

 特に重視される傾向がありますのは内縁期間の長短になります。

また、内縁夫婦のいずれが共同生活維持のためにどのような努力をしてきたのか、逆に、いずれが共同生活西庄を来すような行動や言動をしてきたのか、といった内縁生活の実態も、慰謝料に影響を及ぼしうる事情になります。

その他、内縁の妻の経済的依存度も考慮されることがあります。即ち、内縁生活開始にあたって内縁の妻が仕事を辞めて家庭に入ったという場合には、多少慰謝料増額事由として考慮され得るのに対し、内縁生活中も互いに経済的に自立した生活を送っていたという場合には、多少慰謝料減額事由として考慮され得ることになります。

 

 

5.裁判も視野に入れるならば証拠が必要


 

 相手が過去の経緯等について自分に都合よく話してくる可能性があるようでしたら、こちらとしては裏付けを取っておく必要があります。

 内縁破棄の慰謝料で考慮すべき事情は上記の通りですので、それに沿うような資料を準備しておく必要があります。

 

 なお、相手男性との間のLINEのやり取りやメールも証拠になることがありますので、機種変更前の携帯電話のデータ等を確認する必要がでてくることもあります。

 

 

6.相手が、内縁が成立していないと言ってきた場合の証拠の準備も


 

 内縁破棄のケースでは、相手から①そもそも内縁関係ではない(俗な言い方になってしまいますが、セフレでしかない)とか、②一度は内縁関係にあったがこちらも同意して解消している、既に自然消滅しているといった反論が出されることがあります。

 そのため、内縁破棄の前提として、内縁が成立していること、その内縁関係が相手の破棄直前まで続いていたことを主張し、裏付けていく必要があります。

 

 

7.その他


 

 上記の通り、内縁破棄によってあなたが請求できる「慰謝料」の問題について解説してきましたが、慰謝料以外にも相手に損害賠償できるケースもあります。

 例えば、結婚式直前に相手の浮気が判明して破談になったというような場合には、結婚式のキャンセル料等も損害として相手に請求するといったケースです。このような挙式費用を損害として請求できるかは内縁破棄の時期や事情によるところが大きいと思います。

 

 

8.まとめ


・内縁破棄で相手に請求できる慰謝料額に相場のようなものはない。

・慰謝料額決定にあたっては以下のような要素が考慮される。

 ①(暴力や浮気など)相手に重大な有責性があるかどうか

 ②妊娠等の事情があるかどうか

 ③内縁破棄によるあなたの体調変化

 ④内縁生活の状況

・相手に慰謝料を請求して行くにあたっては、上記考慮要素についての裏付けを準備する必要がある。

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.11.26更新

 

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1.そもそも内縁(事実婚)って何だ?


 

 内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 

 

2.内縁は簡単に破棄できない?


 

(1)実際どうなの?

 インターネット記事などを見ていると、このような説明が多く見受けられるように思います。「相手から一方的に内縁破棄の話がされた場合、正当事由がないと、相手に慰謝料を請求できます」

 このような文章を見ると、相手が「破棄する」と言えば、それ自体は認められてしまい、後はお金で解決するしかないようにも読めます。そのため、今一破棄そのものができるのかできないのかがはっきりしないのです。

 

(2)結局一方的な内縁破棄も防止しようがない

 内縁関係が成立している場合、婚姻に準じて互いに同居・協力・扶助義務を負います(民法752条準用)。従って、しっかりとした理由もなく一方的に内縁を破棄する行動は、この同居・協力義務に違反することになります。

 ただ、法律の義務に違反するから、これを無理矢理強制できるのかというと、無理矢理内縁の夫を引っ張ってきて自宅に連れ戻すことや無理矢理内縁の夫としての理想的な行動や言動を取らせると言うことは、内縁の夫の人権を大きく侵害してしまうために、実現できません。

 

 そのため「内縁関係は自由に破棄できるのですか?」と質問された場合「法律は一方的な内縁破棄を当然許容しているという立場ではないけれども、円満な内縁生活というものを強制することもできないため、結局直接的に内縁破棄を防止する手段が存在しないだけである」という説明になろうかと思います。

 そのため、結局、内縁破棄の問題は、慰謝料と言った金銭的な問題になってしまうのです。

 

 

3.それではどのような事情が内縁解消の正当な理由になるか?


 

 内縁関係は法律上の婚姻関係に準ずるものとされておりますので、その解消についても基本的には法律上の離婚原因と同様に理解されます。

 

(1)法律で離婚原因と定められている事情

 民法770条には離婚を強制できる事情が列挙されており、具体的には以下の通りです。

①相手が浮気した場合

②相手から悪意で遺棄された場合

③相手が生死不明になり3年が経過した場合

④相手が強い精神疾患にかかり、回復の見込みがないとき

⑤その他内縁関係を継続しがたい重大な事由があるとき

 

上記のような事情があれば内縁関係解消の正当な理由がありますので、あなたの方から内縁破棄を言いだしても慰謝料責任を負うことはありません。そして、あなたの内縁破棄を決断せざるを得ない状況を作り出したのはむしろ内縁の夫の方なのですから、あなたは、内縁の夫に対して慰謝料を請求することができます。

 

(2)内縁関係を継続しがたい重大な事由とは?

 上記の正当理由①から④については、事由が明確なので理解しやすいかもしれませんが、⑤の「内縁関係を継続しがたい重大な事由」というのは抽象的なため、今一意味がはっきりしないと思います。

 この「内縁関係を継続しがたい重大な事由」に該当する例を全て列挙すると言うことは難しいのですが、イメージとしましては、相手の浮気に準じるほどに重要な問題が存在するケースとお考え頂ければ、イメージは多少つきやすいかと思います。 

 

 以下は主として夫婦の離婚原因として認められたケースになりますが、判例上、以下のようなものが婚姻関係を継続しがたい重大な事由とされたことがあります。

①頻繁な暴力によって重傷を負わせたことがあるケース

②正業に就かずに借金を繰り返し、ギャンブルへの浪費を続けたケース

③長期間継続して異常な姿態での性交渉を強要されたケース

④子作りを希望しているのに、不合理な理由で夫側が性交渉を長期間一切拒否し続けたケース

⑤宗教活動に没頭し、長期間家庭生活を省みなかったケース

 

 

4.内縁解消の前に内縁が成立しているのか、内縁関係が継続しているのかの確認を!


 

 あなたとしては長期間同居生活を送ってきたため、内縁が成立していると考えていても、相手から「最初から結婚するつもりなんてなかった」といった形で内縁の成立そのものを争ってくるケースもあります。

 

 また、一度内縁が成立していたと言えても、関係が冷え込んで、自然解消していると思われるようなケースもあります。

 このように現時点で内縁関係が残存していなければ、内縁の解消といった問題を考える必要もなくなります。

 そのため、内縁解消の正当理由云々の検討よりも前に、現実に今内縁関係がそもそも残っていると言えるのかをしっかりと検討した方が良いでしょう。

 

 

5.まとめ


・内縁夫婦間には同居・協力・扶助義務がある。

・相手が一方的に連絡を絶ったような場合には、上記の義務に違反するが、「理想の内縁の夫として振る舞え」と法律で強制することはできない。

・結局、内縁解消の問題は慰謝料という金銭問題で解決するしかない。

・民法770条の事由が存在する場合、内縁解消の正当な理由があるものとされる。

・内縁解消の正当理由を検討し始める前に、現状も内縁関係が残っているのか、そもそも最初から内縁が成立していないと言えないかを検討する必要がある。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.10.30更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

円満な内縁生活を送っているつもりだったのに、内縁の夫が陰で不倫をしていたという場合には、大変な精神的ショックを受けると思います。不倫によってもう相手を信じることができなくなり、内縁解消に発展することも多くあります。その様な場合、不倫の問題は、慰謝料という形で金銭的に精算することになります。

  

 

1.不倫慰謝料に相場ってあるの?


 

不倫の問題は、慰謝料で精算するしかないと分かっていても、次に浮かぶ疑問は「一体いくらぐらい請求すれば良いんだろう?」という疑問だと思います。

 

慰謝料の金額がどのように決まるかは後で詳しく説明しますが、様々な事情が絡んできます。そのため、一概にいくらということは言いにくいのですが、私が取り扱った事件の慰謝料額を平均すると、150万円から200万円前後に近い数字になるのではないかと思います。法律上の婚姻関係があるケースですと200万円前後というイメージだと思いますが、残念ながら、内縁関係の場合には多少慰謝料額は低くならざるを得ないというのが現状です。

 

ただ、繰り返しの説明になりますが、慰謝料額は個別の事件によって大きく異なりますので「150万円は確実にもらえるのですね」とか「200万円しかもらえないのですか」とお考えにならないようにして下さい。私が扱った事件でも数十万円しか慰謝料を得られなかった事件もありますし、逆に400万円以上の慰謝料を得られた事件もあります。

  

 

2.慰謝料の金額はどのように決められるのか。


 

先ほどご説明しましたとおり、慰謝料の金額は「色々な事情」を考慮して決定されます。それでは、この「色々な事情」というのは具体的にどのような事情になるのでしょうか。

 

大きく分けますと、以下のような事情になります。

 

①浮気をした内縁の夫側の悪質性

 

②被害者側が受けた精神的苦痛や肉体的苦痛

 

③内縁期間の長さ・浮気による打撃の大きさ等

 

④内縁の夫側の収入

 

これだけではピンと来ないと思いますので、詳しくご説明致します。

 

 

①の「浮気をした内縁の夫側の悪質性」の判断では、以下のような要素が考慮されます。

 

・不倫の発端(内縁の夫側から不倫相手に積極的にアプローチしたのか等)

 

・不倫期間や頻度

 

・不倫相手の人数

 

・あなたを裏切った回数(例えば、一度目の不倫発覚時に今後一切不倫をしない旨誓約したのに何度もその誓約に違反した等)

 

・不倫によって不倫相手に妊娠させたのかどうか

 

・不倫後の生活状況(不倫相手の自宅に入り浸りになるとか、不倫相手に生活費の大半を貢ぐようになったとか)

 

・内縁の夫による関係修復の努力の有無(客観的証拠上不倫の事実が明らかなのに、不倫を否定し続けたり、不倫を認めたのに開き直って不倫相手と安定した生活を築く旨発言した場合などは慰謝料額は増額される傾向にあります)

 

 

②の被害者側の精神的苦痛や肉体的苦痛としては、例えば、うつ病その他の精神疾患を患うようになったとか、胃潰瘍になってしまったといった事情が、不倫と直接関係しているような場合には、慰謝料の増額要因になり得ます。

 

 

③の内縁期間の長さは、内縁開始してからの期間が考慮され、原則として交際していた期間は考慮されません。また、今回の浮気によって内縁関係が破綻してしまった様な場合には一般に慰謝料上昇傾向になり、以後も内縁関係が維持されるという場合には減少傾向になります。

 

 

④不倫配偶者の収入は、源泉徴収票等が重要な判断資料になります。なお、たまに「内縁の夫はお金を持っていないけれど、その親は資産家だから、親からお金を取って欲しい」という相談を受けることがありますが、内縁の夫と親御様は別人格になりますので、法律的には親御様に対して金銭請求することはできません。

 

このように「色々な事情」が考慮されることが分かっていただけたかと思います。

 

自分がいくらの慰謝料を期待できるのかについては、先ほどのご説明を読んだだけでは、なかなか分かりにくいと思いますので、お悩みの際にはお気軽にご相談ください。

 

 まずはお気軽にご相談ください。

弁護士に会って相談することは、少し勇気のいることかもしれませんが、ほとんどの方が「弁護士と話をするのが初めて」という方ばかりです。

 費用のことや依頼する場合の流れ、注意点など不安なことがあれば無料相談で解消いたします。

 

平日は夜間22時までご相談を受け付けておりますので【要予約、予約は午後6時までにお願いいたします】、いつでもお気軽にご予約をいただければ幸いです。

 

3.まとめ


 

・内縁の夫が浮気した場合の不倫慰謝料額に相場というものは基本的にないと考えてもらった方がよい(ケースバイケースのため)

・不倫慰謝料額は以下の様な要素を考慮して決定される。

 ①浮気をした内縁の夫側の悪質性

 ②被害者側が受けた精神的苦痛や肉体的苦痛 

 ③内縁期間の長さ・浮気による打撃の大きさ等

 ④内縁の夫側の収入

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.10.23更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説いたします。

 

 内縁の夫の不倫に直面した時、初めはショックで何も考えられない、ということも多いと思います。気持ちを建て直して、まず考えなければいけないのは、内縁関係を解消するかどうかの問題だと思います。

 

それでは、内縁関係解消を決意した場合、内縁の夫がしたことに対して何もしないということは到底許せないと思いますが、慰謝料請求する場合、どのような注意ポイントがあるのでしょうか。

 

特に弁護士に依頼するかどうかは悩みどころだと思いますので、以下のような事情も参考にして弁護士に依頼するかどうかを検討していただければと思います。

 

 

1.内縁関係の証拠


 

 

 内縁の夫側が内縁関係の存在を認めていればあまり大きな問題になりませんが、これを争ってくる可能性があるという場合には、その証拠を準備しておいた方が安心できます。

そもそも、内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 このような内縁関係を証明する証拠としてどのようなものがあるのか準備しておく必要があります。

 

 

2.不倫の証拠


 

2つめの注意ポイントは不倫の証拠の有無になります。

 

不倫とは他の女性と肉体関係を持つことを意味しますので、「デートをしているところを目撃した」とか「手をつないでいるところを目撃した」というだけでは十分とは言えません。

 

また、内縁の夫側と話をして不倫を認めたとしても、ICレコーダー等で録音しておかないと、後から内縁の夫側が発言を翻す危険性もあります。

 

そのため、内縁の夫側の不倫の証拠としてどのようなものがあるのか、その証拠がどの程度客観的なものなのかについては慎重に検討する必要があります。

 

もちろん、私の方から内縁の夫側に通知を送ったところ、内縁の夫側が不倫を争わないというケースは相当数あるのですが、逆に、徹底的に争ってくるというケースもありますので、十分準備しておきたいところです。

 

 

3.相手の支払能力


 

3つめの注意ポイントは、相手の支払能力になります。

 

簡単に言いますと内縁の夫側が十分な貯蓄をもっているか、または、キチンとした定職に就いているかの問題です(つまり、お金を支払う十分な能力があるかどうかの問題です)。

 

仮に、裁判で慰謝料の支払を命ずる判決が言い渡されましても、相手が無職で、ほとんど貯蓄もないようでしたら、金銭の支払いを受けることは難しくなります。

 

そのため、慰謝料請求にあたっては、内縁の夫側の支払能力も見極める必要があります。

 

 

4.いくら請求するか

 


 

 

 上記の様な内縁の夫側の支払能力も考慮に入れつつ、相手に請求する金額を決定することになります。

 なお、最終的な落としどころと考えている金額よりも、最初の請求額は高めにすることが多いです。最初の請求額を相手が受け入れてくれればよいのですが、値引きを要求してくる可能性もありますから、多少高めの数字を請求していくことになります。

 

 ただ、あまり高額の慰謝料を要求してしまいますと、相手が強く反発してくる危険性もありますので、相手の性格も多少考慮しつつ請求額を決定していく必要があります。

 ちなみに、内縁の夫に対する不倫慰謝料は、結婚している夫への不倫慰謝料よりも多少低額になりがちだと言われておりますので、この点は考慮する必要があるかもしれません。

 

 

5.不倫相手を訴えるかどうか


 

 この問題は大きく二つの問題を含んでいます。

 

具体的には、①不倫相手の住所などを調べられるのか、②不倫相手の住所などが分かっているとして不倫相手を巻き込むかの二つの問題です。

 

まず、一つめの問題ですが、弁護士の調査権限には限界も多いため、弁護士に相談すれば不倫相手の住所も調べてくれると考えないで頂いた方がよいと思います。もちろん、ご依頼がありましたら、調査を致しますが、不倫相手の住所を突き止められないと言うことも往々にしてあります。

 

次に、不倫相手まで巻き込むかという問題ですが、これは、内縁の夫側への請求との兼ね合いで問題になります。

 

少し難しい話になりますが、不倫は、内縁の夫と不倫相手の共同加害行為と言うことになりますので、内縁の夫側から慰謝料全額を回収した場合、不倫相手には慰謝料請求できないという関係にあります。

 

簡単に言いますと、慰謝料の金額が、200万円が妥当であるというケースの場合、内縁の夫側が200万円を支払ってきた場合、不倫相手からは慰謝料をもらえないと言うことになります。

 

慰謝料200万円がだと言うという場合、内縁の夫側から200万円プラス不倫相手から200万円の合計400万円もらえると誤解されている方もいらっしゃいますが、そうではなく、どちらかから200万円ということになります。

 

ですので、不倫相手に請求するのは、内縁の夫側が支払いを渋っているだとか、不倫を認めていないといった場合が多いと思います。

 

ただ、お金の問題はさることながら、不倫相手の女性が何事もなく生活して行くことは許せないと思いますので、不倫相手の女性への制裁の意味も込めて、慰謝料を請求するというケースもあります。詳しくは弁護士秦(はた)までご相談いただければと思います。

 

6.まとめ


・内縁の夫が浮気した場合の不倫慰謝料請求については大きく分けて5つの注意ポイントがある。

・請求前に内縁関係の証拠は確認しておいた方がよい。

・請求前に浮気の証拠は確認しておいた方がよい。

・請求にあたっては相手の支払能力を考慮する必要がある。

・請求にあたっては請求額をいくらにするか決める必要がある。

・内縁の夫だけではなく不倫女性も相手にするかを決める必要がある。

 

  

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雨宮眞也法律事務所

弁護士 秦(はた) 真太郎

TEL03-3666-1838|9:30~18:00

東京都中央区日本橋兜町1-10日証館305号

投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.10.16更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して、解説していきます。

 

1.不倫発覚はある日突然やってくる


 

 御本人としては内縁の妻側に発覚しないように上手に不倫をしているつもりでも、普段の行動や言動等から内縁の奥様側が不審に思い、あなたの不倫に気付いてしまっていると言うこともあります。

 通常、内縁奥様側は何の裏付けもないままあなたに不倫していないか尋ねることは少なく、ある程度の裏付けを取った上で質問してくるケースの方が多いです。

 あなたとしては、ある日突然不倫の事実を突きつけられると言うことになります。

 

 それでは、このようにして内縁の奥様側が不倫の確証を持ってあなたに詰問してきた場合、どのように対応すべきなのでしょうか。

 私は、不倫が発覚した後自分のしてきたことの誤りに気付き「やり直したい」「不倫は遊びであって本気で家庭を壊したいという気持ちではなかった」という方の相談も多く受けますので、このような方々の相談を元に、どのように対応するのがベターなのか、以下の通りご説明いたします。

 

 もちろん、以下のご説明は一般論になりますので、内縁の妻側の性格や普段の言動、不倫発覚の経緯等々によっては、対応方法が異なってくる場合も当然ありますので、以下の説明が「間違いのない一つだけの正解」とは思わないようにして下さい。

 

2.【ポイント1】下手に嘘をつかない方が良い


 

 内縁の妻側があなたに不倫の事実を突きつけてきたという場合、通常はそれなりの裏付けを取った上で行動しているケースの方が多いです。

 そのため、内縁の妻側の裏付けがしっかりしている場合には、下手に嘘をつかずに、どのような行為をしてしまったのか正直に話した方が良い結果に繋がることが多いです。

 

 上記の通り、内縁の奥様から不倫の事実を突きつけられるのは唐突なことになりますので、混乱して正確な対応ができないことも多いかと思います。

 不倫発覚後は内縁の妻側と時間を取って何度も話し合いをすることになりますので、あなたとしても冷静さを取り戻した後は、正直に事実関係を話した方がよいと思われます。

 

 冷静になった後も不倫の回数を誤魔化したりだとか、不倫相手の女性と知り合った経緯を捏造したりだとか嘘をついてしまう人は多いのですが、そのような嘘は後で発覚することが多いため、あまりオススメできません。

 仮に一度内縁の妻側と話し合って、当面内縁解消しないという結論に至ったとしても、その後にこちらの嘘が発覚してしまいますと、内縁の妻側もあなたのことを信じられなくなってしまいますので、「嘘をつく」ということは、非常にリスクの高い行為と言えます。

 

 

3.【ポイント2】内縁関係の不満は極力言わない


 

 不倫に及ぶ場合、通常は、内縁関係に何らかの不満を持っていることが多いです。

 内縁の奥様との性生活に不満があったり、普段の行動に納得できない、内縁夫婦の今後に多少なりとも不安がある等々、何らかの不満があり、外にその不満のはけ口を求めた結果不倫に繋がってしまったといったことです。

 

 ただ、内縁生活を営んでおりますと、何の不満も生じないと言うことはないのであって、大なり小なり不満を抱く事象が生じるのが普通です。

 そのため何らかの不満があったとしても、そのことは不倫を正当化する理由にはなりません。

 

 私が不倫被害者側の代理人として不倫加害者側である内縁の夫側や妻側にお会いすると、平然と内縁関係の不満を述べたり、言葉には出さないまでも不満を持っているという雰囲気を強く感じると言うこともあります。

 ただ、このような姿勢では内縁関係を建て直すことは非常に難しくなります。

 

 不倫被害者側からしますと、相手の不倫という事実でショックを受けているのに、相手から内縁関係の不満まで述べられてしまいますと「傷口に塩を塗られる」ようなもので立て直しが難しくなるのです。

 なお、不倫発覚後、内縁の奥様の方から逆に内縁関係に不満があったのか質問されることがあります。内縁の奥様によっては「何かきっかけがないと夫が不倫に走ることもない」と考える方もいるため、このような質問がなされるのです。このような形で明確に質問された場合には、内縁関係の不満点を1,2点述べることは良いと思います。

 

 

4.【ポイント3】誓約書の作成などには最大限協力する


 

 不倫が発覚しますと今後同じような不倫を繰り返さないようにということで誓約書の作成を求められることがあります。

 その内容があまりにこちらの生活を縛るようなものであれば、拒否せざるを得ないと思いますが、そうでなければ極力誓約書の作成には協力した方が、良い結果を生むことが多いです。

 

 ただ、相手の言うとおりに誓約書の中身も確認せずに署名押印すると言うことは絶対に避けた方がよいと思います。

 例えば不倫の経緯や回数等について全くの嘘が書かれているだとか(例えば、1か月に1回くらいしか会っていなかったのに、毎週会っていたと書かれているなど)、今後違反した場合の罰金が高額すぎる場合には、修正を求めることも検討すべきです。

 

5.まとめ


・内縁の妻に浮気がバレてしまった場合、あなたとしてやり直したいときにはいくつかの注意点がある。

・浮気がばれてしまった場合、詳しい事情を聞かれることも多いが、下手に嘘はつかない方がよい。

・感情的になって内縁関係の不満をぶつけそうになる場面もあるが、極力不満は述べない方がよい。

・内縁の妻から不倫誓約書の提出を求められた場合、最大限協力した方がよい。

 

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

TEL03-3666-1838|9:30~18:00

東京都中央区日本橋兜町1-10日証館305号

 

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.10.09更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「本当に役に立つ詳しいブログ解説」を目指して解説いたします。

 

1.不倫が内縁の妻側に発覚


 

 通常不倫をする際、内縁(事実婚)の妻側に分かるように不倫する人はおりませんので、気付かれずに不倫している方が大半かと思います。

 

 何らかのきっかけで内縁の妻側が不審に思い、あなたの不倫が発覚したという場合、通常は、あなたに対して不倫の有無を確認してきます。

 そして、慎重な内縁の奥様ですと不倫の決定的な証拠を突きつけてあなたに問いつめてきます。

 

 不倫をしている方としては急に内縁の妻側からの責任追及にさらされることになりますので、冷静に対応することが難しいことも多々あります。

 そんなときに、内縁の奥様から「不倫誓約書にサインしろ」と言われた場合、どのような点に注意しなければならないかをご説明致します。

 

 

2.【チェックポイント1】まずは不倫誓約書にキチンと目を通すこと


 

 不倫誓約書には署名押印しなければならないのですから「キチンと目を通すこと」というのは当たり前のことのように思えます。

 

 しかし、不倫が発覚して内縁の妻側から毎日のように厳しい追及を受けている場合、冷静に不倫誓約書を見て書いてあることを読み込むと言うことは、簡単に見えて簡単なことではありません。

 

 特に、内縁の妻側が「誓約書にサインしたら許して上げるから、早くサインだけでもしろ」などと言われてしまうと、勢いその場しのぎで、よく読みもしないでサインしてしまうリスクもあります。

 

 

3.不倫誓約書に署名押印すると、基本的には書いてある通りの効力が発生してしまう


 

 たまに、不倫誓約書にサインしても、第三者の立会がないと効力が生じないだとか、公正証書にしないと正式な効力はない等誤解されている方もいらっしゃいます。

 しかし、不倫誓約書にご自身で署名押印してしまった場合、立会や公正証書が全くなくとも、基本的には誓約書に書いてある通りの効力が発生してしまいます。

 

 そのため、不倫誓約書に書いてあることはキチンと守らなければならないし、重要な約束なのであるという自覚を持ってサインしなければなりません。

 

 

4.【チェックポイント2】不倫誓約書にサインする前の心構え


 

 不倫誓約書には一般的にどのような記載があるのかと言う点は後述しますが、そもそも、不倫誓約書にサインすべきかということをよく考える必要があります。

 

 不倫誓約書にサインするということは、内縁の妻に謝罪し、内縁関係を修復していくということを意味します。

 そのため、今後内縁関係を続けていく自信がないのに不倫誓約書にサインするということは無責任とも言えます。また、内縁の妻側とやっていくことが難しいとの自覚がある場合、結局不倫相手と再び連絡を取ってしまうというケースも多くあります。このようにして再度不倫相手と連絡を取って関係を持ってしまった場合、2回目の不倫発覚時には更に内縁の妻側を傷つけてしまいますので、このような事態が内縁夫婦にとって幸せとは言いにくい面があります。

 

 もちろん、不倫発覚時には内縁の妻側も激怒していることが多いため、不倫をしていたあなたの方から「お前とはやっていけない」などと言い出せる雰囲気ではないのが通常かと思います。

 だからといって、今後幸せな家庭を築くことがほぼ不可能だと思っているのに、不倫誓約書にサインするということが本当に今後の内縁夫婦のためによいことなのかという点は慎重に検討して下さい。

 

 その場しのぎで不倫誓約書にサインすることは内縁夫婦お互いにとって不幸かもしれません。

 

 

5.【チェックポイント3】不倫誓約書の各記載に対する検討


 

 実は不倫誓約書にも、行政書士が作成したもの(行政書士のホームページでひな型などで載せられているものを含みます)と弁護士が作成したもの(弁護士のホームページでひな型などで載せられているものを含みます)とで書いてある内容がそれなりに色分けされます。

 

 ただ、奥様がインターネットの情報をつぎはぎして作成している場合もありますので、以下では(行政書士型のひな型、弁護士型のひな型を問わず)不倫誓約書によく記載のある事項を中心にご説明していきます。

 

(1)謝罪の条項

 読んで字のごとく、不倫をしていたことに対して謝罪する旨の条項になります。なお、謝罪の条項については、以下のような点も記載されることがありますので、誤った記載がないかよくご検討下さい。

  ・不倫期間(「平成○年○月~平成○年○月まで不倫していた」と言った記述)

  ・不倫相手(「○○さんと不倫していた」と言った記述)

  ・不倫相手と知り合った経緯(「職場で知り合った○○さんと不倫していた」と言った記述)

  ・不倫回数(「○回もの不倫行為に及び」と言った記述)

  ・その他不倫とは異なる事情についての謝罪条項(例えば頻繁にギャンブルにお金を使ってしまったことへの謝罪、風俗店に足を運んでしまったことへの謝罪、暴力をふるってしまったことへの謝罪等々)

 

(2)慰謝料の条項

 慰謝料については、今回の不倫については内縁の妻側が許すという姿勢の場合、その場で慰謝料を払うというケースは少ないように思われます。

 今後も内縁関係を続けるという場合、内縁の夫側が奥様にお金を払っても、内縁夫婦としての合計資産に変化はないからです。

 

 そのため、通常は、今回は慰謝料の支払いは許すけれども、今後約束を反故にした場合には「慰謝料○○円を支払う。」といった内容がオーソドックスかと思われます。

 この場合の注意点は、慰謝料の金額です。あまりに高額な慰謝料の支払いを約束することは避けた方が良いと思います。

 

 なお、内縁の妻側の気持ちが収まらないということで、その場で慰謝料としてまとまったお金を払うよう言われることもあります。その場合も、その場で支払う慰謝料額が高額すぎないかどうかの検討は必要ですし、今回の支払いのみで終わりなのかという点は注意した方が良いと思います。

 

(3)誓約条項

 不倫相手と連絡を取らないという誓約をさせる文言は通常記載されます。

 

 問題は不倫相手と知り合ったきっかけとの関係で、どこまで行動の制限がかかるのかという点です。

 不倫のきっかけが、かつての大学時代の同級生、大学のサークル仲間等でしたら、それほど身近な接点がある訳ではないので、誓約条項も限られることが多いです。

 

 他方、不倫関係は割と身近な接点を原因としていることも多くあります。例えば職場、子供の通う保育園や学校、子供が通う習い事等をきっかけに知り合ったというケースもありますし、不倫相手が近隣に住んでいるというケース等です。

 このような場合、内縁の夫側の生活圏に不倫相手の生活や仕事があるため、接点を持たないようにするため、どこまで行動の制限をかけるのかという問題が生じるのです。

 

 この点は具体的な事例に応じて対応が大きく異なってくるところでもありますので、誓約事項をキチンと確認し、自分の行動にとってあまりに拘束が強くなり過ぎないように注意する必要があると思います。

 

(4)違反の場合のペナルティ条項

 特に行政書士が作成する誓約書に多いのですが、「不倫相手と連絡を取り合った場合1回につき○○万円」といった形で条項化されることが多いです。

 このような条項が法律的に有効かというと、無制限に有効とは思えませんが、このような約束をしているということは今後不倫が再開した場合に考慮されると思います。

 

 極端な話ですが「連絡を取り合った場合1回につき1000万円」という約束をしていても、高額すぎるため、このような約束には法律的効力はないと思います。

 ただ、実際に不倫が発覚してしまうと、当然内縁の妻側からは約束の1000万円を要求されることになりますし、あなたに対する責任追及が非常に強まることは間違いありませんので、安易に高額な慰謝料を約束しないよう注意が必要です。

 

(5)内縁解消の予約

 「今後同様の行為が発覚した場合には無条件で内縁解消に応じることを承諾する」といった内容の条項になります。

 

 この条項については、一般的には法律的効力はないものと考えられています(心理的効果があるだけ)。

 つまり、法律上、こちらが内縁解消を強要されることにはならないと言うことです。

 

 ただ、今後同様の行為が発覚した時に、内縁関係を解消したくないと主張することは非常に難しくなると思いますので、注意が必要です。

 

(6)不倫相手との関係に関する条項

 「今後同様の行為が発覚した場合には、不倫相手の情報開示その他不倫相手への慰謝料請求に積極的に協力すること」といった条項になります。

 この条項についても、法律上どこまでの強制力があるのかという問題はありますが、不倫誓約書にサインするという場合、このような条項の記載に反対すると言うことは難しいかと思われます。

 

(7)今後の内縁生活に関する条項

 「貴殿に対する愛情、感謝、思いやりを忘れず内縁関係の修復に真摯に臨みます」といった条項です。このような条項は不倫誓約書にサインする以上必須の条項だと思われます。

 

(8)その他

 あなたと内縁の妻との関係はあくまで婚姻ではなく内縁関係のため、この機会に、相手から内縁関係にあることやその付随事情についての条項が設けられることもあります。

 

6.まとめ


 

・不倫誓約書にはきちんと隅々まで目を通してからサインする。

・きちんと奥様とやり直す決意を固めてからサインする。

・不倫誓約書には色々な記載があるので細かなチェックポイントがある。

 

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.10.02更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。「本当に役に立つ詳しいブログ解説」を目指して解説させていただきます。

 

1.内縁(事実婚)の夫が浮気しているかもしれない―まずしなければ行けないことは


 

 内縁の夫の出張回数がこれまでよりもかなり多くなった、徹夜仕事と称して朝帰りが多くなったなどなど、内縁の夫の浮気が疑われる事情はいくつかあると思います。

 

 内縁関係が上手く行っている間は、基本的に夫側の言葉を信じて、「出張なんだ」「仕事なんだ」と自分に言い聞かせていたことと思います。

 

 しかし、ふとしたことから内縁の夫が浮気をしている疑惑が生じた場合、まずは、その裏付けを得ることが非常に重要だと思います。

 単なる疑惑の段階で内縁の夫側を直接問いただすという方法もあるのですが、そうしますと夫側はしらを切る可能性もあり、リスクがあります。

 

 そのため、浮気の疑いを持った場合、内縁の夫が本当に浮気しているのか自分でも確証を得られるだけの証拠を掴むのがベストです。

  また、内縁の夫は、誓約書を書きたくないがために、「あなたとは内縁関係(事実婚)ではないから、誓約書を書く必要もない」という言い分を主張してくることもありますので、内縁関係の証拠もあった方が安心できます。

 

2.その後は内縁の夫との話し合い


 

 内縁の夫の浮気に関する裏付けも取れた後は、直接内縁の夫を問いただすことになります。

 内縁の夫の口から直接浮気していたとの言葉を聞くこと自体が非常にショッキングで、大きな精神的苦痛を伴う作業ですが、この点を確認せずに今後の夫婦生活を送っていくことは難しいので、気力を振り絞って対応して頂ければと思います。

 

 この話し合いでは、ただ単に浮気をしていたかどうかだけではなく、その経緯や浮気の頻度・回数、不倫相手がどのような人物なのかなどについても問いただすことができればベストですが、あなた自身の体調も踏まえながら取り組んで下さい。

 

 

3.不倫誓約書作成ガイド


 

 このようにして内縁の夫側と話をして、どうやら内縁の夫側も反省しているようで、あなたとしても今回に限っては離婚とまでは言わないという場合、内縁の夫側に誓約書を書かせる必要があります。

 その場では内縁の夫が強く反省していたとしても、何年も月日を経ていきますと、その意思が弱まる危険性もありますから、その担保という意味で誓約書を書かせるのです。

 

 不倫発覚後、内縁の夫と様々な議論をしてきたのだと思いますので、更にまた誓約書の話を持ち出すことは大変かもしれませんが、できる限り誓約書作成のご努力をなさって下さい。

 

 以下では、不倫誓約書には一般的にどのようなことを書き、どのような点に工夫するのかについて説明していきます。

 

 なお、インターネット上には、不倫誓約書のひな型のようなものが掲載されているページもありますが、このようなひな型をあまり意味も分からないまま利用しますと、後で予測しないような結果を招いてしまうこともありますので、以下の記事も参考にして十分に文案を検討することをオススメします。

 

 誓約書はおおよそ8つのブロックに分けて記載することが多いので(端的に言いますと、1ブロックごとに第1条から第8条という形で作成すると簡便です)、そのブロックごとにご説明します。

 

(1)【第1ブロック】あなたと内縁の夫との関係についての確認条項

 例えば「私は、あなたと結婚の意思を持って平成○年○月○日より同居して夫婦同様の生活を送っていますが、今後もこれまでと同様の内縁関係を続けたいと思っておりますので、以下の通り誓約いたします。」

 といった書き方をします。

 

 内縁関係については、これを明確に証明する公的書類は存在しませんので、内縁関係の存否について争いが出ない様にするため、このような条項を入れるのです。

 

(2)【第2ブロック】謝罪の条項

 例えば、「私は、平成○年○月から平成○年○月にかけて、職場で知り合った○○□子と○○回以上の不貞行為に及び、貴殿を深く傷つけたことに対して真摯に反省し、本書をもって謝罪致します。」

 といった書き方をします。

 

 不倫の期間や回数については、特定できるようであれば記載しておくと、後から内縁の夫側の説明が嘘だったことが分かった場合、問い詰めることが容易になりますので、可能な限り特定して下さい。

 

 なお、不倫の経過や交際の状況等について非常に事細かく全て自白させたい、その全てのことについて謝罪させたいという場合には、「私は、別紙の通り不貞行為に及び、貴殿を深く傷つけたことに対して…」という書き方にして、詳細な内容を全て別紙に綴じ込むという方法も考えられます。

 

 また、不倫以外に内縁の夫側の普段の生活での不満があれば、そのことについても、この条項に書き込むという方法もありますので、検討してみて下さい。

 

 例えば「私は、以下の①から④のことで貴殿を深く傷つけたことに対して真摯に反省し、本書をもって謝罪致します。

①平成○年○月から平成○年○月にかけて、職場で知り合った○○□子と○○回以上の不貞行為に及んだこと
②婚姻生活中、貴殿に対して頻繁に罵声を浴びせ、貴殿を怖がらせてしまったこと
③貴殿の家事・育児への協力が不十分であったこと
④……」

 

(2)【第3ブロック】慰謝料の条項

 例えば、「私は、本誓約書における誓約にもかかわらず、再び異性との不貞行為に及んだ場合、貴殿が受けた精神的苦痛を慰謝するため、慰謝料○○円をお支払い致します。」といった内容になります。

 今回慰謝料の支払いを求めるという方法もありますが、通常は、今回に限り旦那様を許し、その代わり、2回目の浮気があった場合には、慰謝料を支払わせるという形がオーソドックスなように思われます。

 

 なお、2回目の浮気があった場合の慰謝料については、抽象的に「貴殿の精神的苦痛を十分に考慮した慰謝料」といった書き方をしても良いですし、「慰謝料○○円以上」という書き方をしても結構かと思います。

 

 では、この慰謝料の金額は相手が合意すればいくらでも良いのかというと、あまり高額すぎる場合には、その効力が制限される可能性がありますので注意が必要です。

 例えば、「慰謝料1億円をお支払い致します」と書かれていても、その誓約書を盾に1億円を請求することは難しいように思われます。

 

(3)【第4ブロック】誓約条項

   例えば

「私は、以下の事項を誓約致します。
○○□子の情報・電話番号・メールアドレス・SNSのID等を全て消去済みであり、今後、電話・メール・LINEその他方法を問わず一切連絡を取らないこと
○○□子以外の異性との間で、貴殿との貞操義務に違反するような不貞行為及びこれに準ずる行為に及ばないこと」

   といった書き方をします。

 

 他にも不倫相手と接点を持つシチュエーションがあれば、それに対する誓約条項も盛り込んでおいた方が良いと思います。

 具体的には、不倫相手が近所に住んでいるという場合「偶然○○□子を見かけたとしても、自ら声をかけず、また、○○□子から声をかけられても返答をせず立ち去ること」といった条項を加えることも検討しなければなりません。

 

 また、浮気以外にも相手に改善を求めたい事項があれば、そちらについても誓約条項に加えておいた方が良いと思います。例えば、貴殿を罵るような言動に及ばないこと、家事・育児に積極的に協力すること、といった記述です。

 

(4)【第5ブロック】違反の場合のペナルティ条項

 例えば「前条の誓約条項に違反した場合、私は貴殿に対し、違反回数1回につき○万円を支払います」といった条項です。

 なお、この条項につきましては、条項通りに違約金を請求できるかというと、通常は旦那様が再度不倫をした際の慰謝料に含まれるものとして、別途違約金請求権は発生しない可能性が高いと思います。

 

 そのため、この条項は、相手に連絡等を取らないよう心理的プレッシャーをかけるという位置付けになろうかと思います。

 このように法律的効力に疑問もありますので、この「第5ブロック」については、弁護士が作成する誓約書などには記載しないことの方が多いように思われます。

 

(5)【第6ブロック】内縁解消の予約

 例えば「今後同様の行為が発覚した場合には無条件で内縁関係解消に応じることを承諾致します」といった内容の条項になります。

 なお、この条項については、一般的には法律的効力はないものと考えられています(心理的効果があるだけ)。

 

 つまり、法律上、こちらが内縁解消を強要することはできないと言うことです。

 このように「第6ブロック」については法律的効力はないのですが、こちらが真剣に内縁解消を考えたことの痕跡を残す意味でも、「第6ブロック」の条項は記載することの方が多いように思われます。

 

(6)【第7ブロック】不倫相手との関係に関する条項

 「今後同様の行為が発覚した場合には、不倫相手の情報開示その他不倫相手への慰謝料請求に積極的に協力致します」といった条項になります。

 この条項についても、法律上どこまでの強制力があるのかという問題はありますが、再度同じような問題が起きた際に、こちらから内縁の夫側を問い詰める根拠になりますので、不倫相手への責任追及も考えたいという場合には、記載しておいた方が良いと思います。

 

(7)【第8ブロック】今後の内縁生活に関する条項

 「貴殿に対する愛情、感謝、思いやりを忘れず内縁関係の修復に真摯に臨みます」といった条項です。内縁の夫側の今後の夫婦生活に対する向き合い方をきちんと示してもらう必要がありますので、このような記載をします。

 なお、現在内縁夫婦が別居中という場合には、別居解消のために努力する旨及びその時期などについても明記することになります。

 

 

4.まとめ


・ インターネット上の不倫誓約書ひな型を深く考えずにそのまま利用することは危険

・ 不倫誓約書には大きく8つのブロックがある。

・ 一つ一つのブロックについてご夫婦の実情に合わせて文案を作成する

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.09.25更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.内縁関係(事実婚)特有の問題点


 

 

 内縁関係が解消した後の慰謝料請求については、離婚と同じように内縁が解消していることをどう評価するのかといった諸処の問題があるのですが、内縁関係(事実婚)特有の問題もあります。詳しくは以下の様な問題です。

 

(1)内縁の夫が「最初から内縁(事実婚)なんかじゃなかった」と言い始めるリスク

 内縁関係は、結婚の様に入籍届けをしませんので、内縁関係を直接公的に証明する書類は存在しません。

 そのため、内縁の夫が言い逃れのために、最初から内縁(事実婚)なんか存在しなかったと言い始めるケースがあるのです。

 

 そもそも、内縁関係とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 相手が内縁関係を否定しても良い様に、内縁関係にあることの証拠は集めておいた方が無難でしょう。

 

(2)内縁解消の時期についてお互いの言い分が食い違うケース

 内縁解消の際に、お互い協議書や覚え書きといった書面を取り交わしていればよいのですが、そのような書面の取り交わしがない場合には、内縁解消の時期について争いになるケースも多く見られます。

 もちろん、内縁の夫側は、実際の内縁解消時期よりも「もっと前から関係は切れていた」といった主張をしてくることになります。

 LINEやメールでも結構ですので、相手との内縁解消の時期が分かる証拠があると心強いです。

 

 

2.消滅時効のことだけ考えていればよいと勘違いしていませんか?



 

 インターネットでの情報を見ておりますと、

 

質問:既に内縁は解消してしまったのですが、同居中、内縁の夫が浮気していたことが分かったのですが、その場合慰謝料請求できますか?

回答:慰謝料請求権の消滅時効期間は3年間ですので、不倫発覚後3年以内でしたら請求可能です。

 

 といった記載をよく見かけますが、このような記載は非常に誤解を招く回答だと思います。内縁解消後の不倫発覚のケースはそう単純な問題ではありません。

 

 

3.そもそも不倫慰謝料は何故発生するのか


 

 そもそも、相手の不倫で慰謝料が発生するのは、不倫によって内縁関係が破綻し、そのことで大きな精神的痛手を受けるからです。この「内縁関係の破綻」というのは、より砕けた言い方をしますと、「内縁(事実婚)夫婦としてやり直すことが不可能なほどに仲が悪くなっている」ということです。

 そのため、内縁関係が完全に破綻した後(例えば完全に別居してから数年経過後など)の不倫に対しては基本的に慰謝料が発生しません。

 

 

4.既に内縁解消してしまっていることの位置付け


 

 このように不倫慰謝料は、そのことで内縁関係を破綻させてしまうことが大きな要因で発生するものです。他方、既に内縁関係(事実婚)が解消している場合には、不倫以外の原因で内縁関係が破綻していると言うことになりますから、慰謝料の原因にならないのではないかが問題になるのです。

 

 結論から申しますと、内縁夫婦である以上、内縁を解消するまではお互いに貞操義務がありますから、仮に、不倫発覚が内縁解消後であったとしても、その不倫が内縁期間中に行われたものである限り、慰謝料責任が直ちにゼロにはならないと思われます。

 ただ、その場合でも、内縁(事実婚)期間中に不倫が発覚して離婚に至ったケースと比較して、請求できる慰謝料額は低くならざるを得ないように思われます。

 

 内縁解消後に不倫が発覚したケースでは、通常の慰謝料決定要因に加えて、①当初の内縁解消に至る経緯や②不倫発覚の経緯も不倫慰謝料額に影響を及ぼすと思われます。

 

 

5.既に別の理由で慰謝料を貰っている場合


 

 例えば、内縁解消の際不倫が発覚していなかったものの、内縁解消にあたって慰謝料を支払うケースはあります。特に内縁の夫側の一方的な要求で内縁を解消せざるを得なかった様な場合には、慰謝料のやりとりをすることの方が多い様に思われます。

 

 このような慰謝料は、不倫とは全く関係なく支払われたものですが、内縁関係を解消するにあたって慰謝料という名目で金銭の支払いがなされている場合、その金額は、今後の不倫慰謝料請求にも影響を及ぼすことがあり得ます。

 例えば、財産分与とは別に慰謝料名目で1000万円を支払っているというようなケースでは、仮にその時点で不倫が発覚していなかったとしても、追加で不倫慰謝料を請求できないという事態もあり得ると思います。

 

 

6.清算条項があった場合


 

 内縁関係を解消するにあたって、内縁解消の諸条件について話し合って、協議書などを作成している場合があります。

 その様な場合、協議書に「お互いに債権債務がないことを相互に確認する」と言った条項(いわゆる「清算条項」)を入れることが一般的です。これは、お金のやり取りは、この協議書に書いてある事項だけにして、他のやり取りはしないという意味になります。

 

 協議書を作成した際に、相手の不倫について全く気付いていなかったという場合には、協議書作成時に慰謝料請求権を放棄したとまでは言えないでしょうから、慰謝料を請求し得るでしょう。

 他方、相手に女性がいることを薄々分かっていたけれども、早期内縁解消を優先したという場合には、慰謝料請求のハードルは上がると思います。

 

 

7.証明の問題


 

 当然のことですが、正式に内縁解消した後にどのような異性と交際を開始しても、それは自由ですので、交際スタートが内縁解消後の場合、相手に慰謝料を請求することは難しいです。

 そのため、その様な不倫行為が婚姻中に行われていたということを証明しなければなりません。

 内縁解消してから月日が経てば経つほどその証明は難しくなります。

 

 

8.消滅時効


 

 前述の通り、不倫発覚後3年以内という時効期間がありますので、3年以内に請求しなければなりません。

 なお、この場合の請求は、相手にただ書面で請求するだけでは足らず、裁判を起こすなどして裁判所を介して請求しなければ時効は中断しませんので注意が必要です。

 

 

9.まとめ


・内縁の場合には、離婚よりも内縁の夫が内縁を理由とする反論をしてくる可能性があるため、それに備える必要がある。

・内縁解消後の不倫慰謝料請求については、不倫以外の理由で内縁解消しているため、慰謝料が減額される可能性が高い。

・内縁解消の際に慰謝料を貰っている場合、そのことが今回の不倫慰謝料で考慮される可能性がある。
・清算条項がある場合、不倫慰謝料請求できるかは場合分けが必要である。
・内縁解消前に相手が不倫していたことの証明は簡単ではない。
・不倫発覚後3年の消滅時効期間内に請求する必要がある。

  

 

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雨宮眞也法律事務所

弁護士 秦(はた) 真太郎

TEL03-3666-1838|9:30~18:00

東京都中央区日本橋兜町1-10日証館305号

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.09.18更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.そもそも同居男性との関係が内縁(事実婚)と言えるか?


 

 あなたと同居男性との関係が内縁関係と言える場合には、お互いに貞操義務を負っておりますので、相手の浮気に対して慰謝料請求と言った法律上の権利が発生しますが、内縁関係にないという場合には、法律上慰謝料と言った権利は発生しません。

そのため、あなたとその男性との関係が内縁と言えるかどうかは重要なポイントになります。

 

 この「内縁関係}とは、婚姻届を提出していないけれども、婚姻意思を持って、夫婦共同生活を営んでいる関係などと言われたりします。事実上夫婦としての生活を送っているため「事実婚」と言われることもあります。

 要するに、①婚姻意思を持って(要するに「結婚するつもりがあって」)、②夫婦共同生活を営んでいる(同居して夫婦同様の生活を営んでいる)事が必要になります。

 

 あなたとその男性との関係が内縁関係にあたるのかについては、様々な証拠を評価して判断する必要がありますので、あなたとして不安がある場合には、弁護士等の専門家に相談なさると安心です。

 以下では、内縁関係(事実婚)にあるという前提で解説いたします。

 

 

2.内縁の夫が浮気しているかもしれない―まずしなければ行けないことは



 

 内縁の夫の出張回数がこれまでよりもかなり多くなった、徹夜仕事と称して朝帰りが多くなったなどなど、内縁の夫の浮気が疑われる事情はいくつかあると思います。

 内縁関係が上手く行っている間は、基本的に内縁の夫の言葉を信じて、「出張なんだ」「仕事なんだ」と自分に言い聞かせていたことと思います。

 

 しかし、ふとしたことから内縁の夫が浮気をしている疑惑が生じた場合、まずは、その裏付けを得ることが非常に重要だと思います。

 単なる疑惑の段階で内縁の夫を直接問いただすという方法もあるのですが、そうしますと内縁の夫はしらを切る可能性もあり、リスクがあります。

 

 そのため、浮気の疑いを持った場合、内縁の夫が本当に浮気しているのか自分でも確証を得られるだけの証拠を掴むのがベストです。

 合わせて、相手が内縁関係を否定する可能性もありますので、その場合に備えて、あなたと男性との関係が内縁と言える様な証拠も集めておくのが無難です。 

 

 

3.その後は内縁の夫との話し合い



 

 内縁の夫の浮気に関する裏付けが取れた後は、直接内縁の夫を問いただすことになります。

 内縁の夫の口から直接浮気していたとの言葉を聞くこと自体が非常にショッキングで、大きな精神的苦痛を伴う作業ですが、この点を確認せずに今後の事実婚生活を送っていくことは難しいので、気力を振り絞って対応して頂ければと思います。

 

 この話し合いでは、ただ単に浮気をしていたかどうかだけではなく、その経緯や浮気の頻度・回数、不倫相手がどのような人物なのかなどについても問いただすことができればベストです。また、内縁の夫側が嘘の説明をしてくる場合もありますので、場合によっては内縁の夫側の携帯電話におけるメールやSNSでの不倫相手とのやり取りを全て開示するよう要求すべきケースもあります。

 

 

4.内縁の夫側との話し合いを進めて行くにあたっては信頼できる人物に相談しながら進めた方が良い



 

 内縁の夫側の浮気という事実は、あなたにとって非常にショッキングな出来事になりますので、通常は冷静に対処することは難しいことが多いです。

 そのため、何かを決断するにあたっても、どのような方法がよいのかについて冷静に判断できないことも多々あります。

 

 そこで、ご実家のご両親や親しい友人など信用できる人物に相談しながら、内縁の夫側との話し合いを進めた方が良いです。

 

 たまに、「こんな話を両親にすると心配をかけるから、話せない」とか「私ももういい歳なので、こんな話を両親にするのは恥ずかしい」というようなことをおっしゃる方もいますが、誰かに話を打ち明けるというだけでも、随分気持ちがスッキリします。

 そのため、自分一人で抱え込まないで信頼できる方一人でよいので、相談しながら進めることをオススメします。

 

 また、内縁夫婦1対1での話し合いが上手く行かない場合には、お互いのご両親も交えて話し合いをするといった方法も検討してみて下さい。

 

 

5.自分の向かうべき方向性を決めること



 

 内縁の夫との話し合いで、浮気の全体像を把握した後は、あなた自身が内縁(事実婚)関係を今後どのようにしていきたいかを慎重に検討する必要があります。

 要するに内縁を解消したいのか、相手の浮気を今回に限って許すのかということです。

 

 これまでの内縁の夫との話し合いの中で、あなた自身も感情的になって内縁解消といった言葉を口にしてしまったり、内縁の夫からも同じような話があったかもしれませんが、その点はまず置いておいて、今のあなた自身の心境として別れたいのかやり直したいのかを慎重に考えて下さい。

 

 このような検討は重要な話ですから、前述のように信頼できる人物とも相談しながら決定するのが望ましいと思います。

 ちなみに、相手の浮気を理由にして内縁を解消する場合、あなたが解消を言い出すことにはもっともな理由がありますので、相手の方から「内縁の不当破棄だ 」といったことを言われてもあまり気にする必要はありません。

 

6.向かうべき方向性が決まったら、その方向に向かって進んでいく


 

 あなた自身が内縁解消をご判断されたのであれば、相手と内縁解消の条件について話し合いをしていくことになります。

 内縁解消の条件は重要な事柄ですから、協議書や覚書といった書面でしっかりとまとめていくことをオススメします。

 他方、あなたが今回に限りやり直すという選択をした場合、内縁の夫側には不倫誓約書を書かせるということになります。

 

 

7.最後に


 

 このような不倫の問題は、発覚に伴ってあなた自身が精神疾患にかかるなど、大きく体調を崩してしまうことも多々あります。

 このような問題はあまりズルズルと引き延ばしたくはないでしょうが、性急に進めると後悔してしまうこともありますので、ご体調にも配慮しながら、じっくりと進めていくことをオススメします。

 

8.まとめ


・ 内縁の夫の不倫が発覚した場合、まずは証拠固めをした方が良い。

・ 内縁の夫と話をする際には、不倫の詳しい内容も確認しておいた方が良い。

・ 信頼できる人物と相談しながら話を進めていくと良い。

・ 今後の方向性をキチンと自分の中で固める。

・ あなた自身の体調面にも気を遣いつつ、焦らずに話を進めない方が良い。

 

 

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