2020.04.06更新

 弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚に対してNO!」旦那様側の夫婦関係総合サイトはこちら<になります。

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1.突如調停の相手方にされてしまった方へ


 

 配偶者から調停の相手方にされてしまったことについては、既に解説しましたとおり、裁判所からの封書が届くことによって知ることができます。

 調停が申し立てられた場合には、まずは、①調停申立書に書かれている内容をしっかりと把握すること、②当該調停申立書を読んだ上で、あなたとしてどのように臨むかをしっかりと決めることが一番重要になります。

 このような大きな方針が決まった後に、実際の調停の場でどのように対応すべきか等について複数回にわたって解説しているのですが、今回は「離婚理由をそこまで詳しく確認すべきか」という点について解説していきます。

 

 

2.離婚に応じるのであれば詳しい確認は不要


 

 あなたとして、同居生活中の夫婦関係等を考慮し、離婚でも仕方ないという結論に至っているという場合であれば、相手の離婚理由を詳しく確認する必要はありません。

 むしろ、詳しい離婚理由を確認すると、奥様にとっては思い出したくない出来事を思い出さなければならない、話したくない出来事を話さなければならないと言うことになりますので、詳しい離婚理由の確認はしない方が望ましいでしょう。

 

 以下では、直ちに離婚には応じられないとか、相手が主張する離婚理由によっては離婚に応じて良いという対応を取る場合、どこまで離婚理由を詳しく確認すべきかという視点から解説していきます。

 

 

3.ある程度の離婚理由の確認は必要


 

(1)議論を咬み合わせるための確認

 日常生活の中で夫婦喧嘩の元となった事項や奥様が発していた言動等からある程度離婚理由を特定できることも多いのですが、奥様は他の点を気にしていることもありますので、ある程度離婚理由を聞かないと、話が咬み合わず、生産的な話し合いをすることができなくなることも多いです。

 また、調停申立書のみでは、簡単な離婚理由の表記しかありませんので、これを呼んだだけでは、離婚理由を察知するのにも限界があります。

 

(2)こちらの改善点を提案するに当たっても確認が必要

 また、こちらが復縁を希望するような場合には、相手が改善を求める部分(行動や言動)がある程度分からないことには、効果的な改善点を述べることができなくなります。

 そのため、こちらが改善案を示す前提として、相手の離婚理由をある程度把握しておく必要があります。

 

(3)それなら詳しく確認すべきじゃ?

 このような点を考慮すると「それなら離婚理由を詳しく確認しなければいけないじゃないか」と思われる方も多いと思います。

 そもそも、あなたとしては突如調停という場に引っ張り出されているわけですから、詳しい事情を確認したくなるというのも自然なことです。

 

 ただ、あまり詳細を確認しますと、そのことは、奥様にとっては思い出したくない出来事を思い出さなければならない、話したくない出来事を話さなければならないと言うことになります。

 また、ストレートに「妻が離婚したい理由がよく分からない」という発言をすると、奥様の方からは「そんなことも分からないのか?」「呆れた」「失望した」といった印象を持たせてしまう危険性もあります。

 

 さらに、詳しい離婚理由を突き詰めようとすると、調停委員から「それなら奥さんの方に離婚理由をまとめた書面を提出してもらいましょうか」という提案が出てくることがあります。

 書面が提出されると、こちらとしても記録に残りますので、議論の対象を絞りやすいというメリットはありますが、私は、このような方法はあまり推奨していません。

 なぜなら、特に奥さんの側に弁護士が就いている場合によくあるケースなのですが、書面化に当たって奥さんが弁護士に話しをする際に、弁護士が色々と詳しく事情確認をする結果、内容が盛りだくさんになる傾向が強いですし、奥さんが一番気にしている離婚理由と言うよりも、弁護士は、「法律的に勝ちやすい離婚理由」を重点的に記載することが多いため、奥様の心情と必ずしもマッチしていない書面が出来上がることが多いのです。

 そうしますと、今後の手続きはより一層混迷していくことになりかねません。

 

(4)「ある程度」の確認がベター

 そのため、調停の場でも、相手の離婚理由を事細かに確認するのではなく、「ある程度」確認する方がベターなことが多いです。

 

 

4.そもそも、そこまで配慮する必要があるのか?


 

 上記の解説を読んでいて「そこまで配慮してやる必要があるのか?」と思われる方もいらっしゃると思います。

 確かに、あなたとしては、突如調停に呼び出されて、平日の仕事が忙しい中都合をつけて裁判所にまで行かなければならなくなってしまったわけですから、「しっかりとした離婚理由を聞くまでは納得が行かない」と考えるのも致し方ないと思います。

 

 ただ、現状奥様は相当な覚悟を持って離婚調停という場に臨んでいることは間違いがないと思いますので、あなたの気持ちばかりを優先して臨みますと、本当だったらうまく行く話もうまく行かなくなってしまうかもしれません。

 あなたが夫婦円満を希望なさるのであれば、一旦はあなたの怒りは前面に出さずに、奥様も安心できるような姿勢で臨んだ方が良い結果に結びつきやすくなると思います。

 

 

5.まとめ


・まずは、調停申立書の確認、答弁書準備が最重要

・あなたとして離婚に応じて良いなら、離婚理由を詳しく確認する必要性は低い。

・離婚に応じたくないという場合、「ある程度」は離婚理由の確認が必要

・ただ、詳しく根掘り葉掘り離婚理由を確認する姿勢は避けた方が良い

 

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