2019.09.16更新

弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

<<弁護士秦の逆DVに関するその他の解説はこちら!!>> 

>DV妻との別居を決意!別居のための8つの手順

>ズバリ!!弁護士から見たDV妻の共通点

>【弁護士が解説】モラハラ・DV妻との離婚難易度

>【弁護士が解説】逆DV離婚)解決までにかかる期間はどのくらい?

>弁護士はDV妻とどのように敵対し、向き合っているのか。

>逆DVの被害者が陥りがちな5つの落とし穴

>【逆DV】DV保護命令を申し立てた方が良いかの6個のチェックポイント

 

 

1.DV加害者の共通性


 

 私はDV離婚のケースを多数手がけていますので、DV妻と直接話をする機会は多いのですが、その中でDV妻の言い分・考え方として共通する部分も多いものですから、どのような言い分を述べるのかを紹介するとともに、これらに対して弁護士として私がどう応対しているのかを紹介致します。

 

 なお、弁護士に応じて相手との交渉の進め方は人それぞれだと思いますので、どのやり方が正解と言うことはないと思います。以下で紹介するのは弁護士秦がDV妻とどのように向き合っているのかという私見だとお考え下さい。

  また、ここでの「DV妻」とは、「旦那様に対して殴る、蹴るといった直接の身体的暴力を振るう妻」と限定した上で解説させていただきます。

 

 

2.【DV妻のよくある言い分1】無断で出て行ったことに対するクレーム


 

 弁護士にご相談される際には旦那様はDV妻に無断で別居を開始しているというケースが大半です。ご相談の際に別居していなければならないと言うことはないのですが、遅くとも弁護士が事件に着手する前には別居を始めてもらうようにすることが多いです。

 

 そのため、DV妻からよく言われるのは「子供達と旅行から旦那の荷物がなくなっていて連絡も取れなくなった。こんな騙し討ちみたいなやり方はあんまりだ」とか「こんな事は随分前から計画しておかないとできないことだから計画的で悪質だ」といった言い分です。

 

 DV妻と話をすると、大体最初に述べられることが多い言い分のように思えます。

 このような言い分に対しては、「確かに、あなたにとっては突然のことだと思われるかも知れませんけれども、旦那様は、それだけの理由があって別居を始めたのだと思いますよ」というような説明の仕方をするのがオーソドックスです。

 

 このように話をしますと、DV妻からは、旦那はどのように話をしているのか、とか、出て行った理由をきちんと話してもらわないと納得のしようがない、と言われますので、詳しい説明をして行くことになります。

 

 

3.【DV妻のよくある言い分2】「自分は暴力などふるっていない」


 

 この言い分については、「一切暴力をふるったことなどない」という言い分と、ある程度暴力をふるったことは認めつつ、「暴力と言うほど大したものではない」「軽く手が当たっただけだ」といった言い分とがあります。

 

 これに対しては、奥様が診断書や怪我の部分を撮影した写真等があれば、相手に対してこのような証拠があるので、暴力があったと考えられる旨を伝えていくことになります。

 ただ、DV妻が自身のDVを認めるかというと、上記のような写真等の証拠があった場合でも、言い逃れをしてくるケースの方が多いように感じます。こちらは軽く手を触れただけなのに、突然「DVだ」と騒ぎ始めて、急に倒れ込んだときに階段の角に足をぶつけていたといった言い訳を平然と言ってくるのです。

 

 DV妻は、世間体を気にする人が多い印象でして、そうすると、何が何でも自身の暴力は認めないという人が多いように思えます。

 そのため、DVの有無を議論していても平行線のことが多く、早期に調停の申立に進むケースの方が多いように思えます。 

 

 
4.【DV妻のよくある言い分3】「旦那の方が悪い」


 

 この言い分に関しては程度の差こそあれ、大体のDV妻から言われる言い分です。

 「程度の差がある」というのは、DV妻は世間体を気にしたり、自分に有利なシナリオを考えている人が多いため、「夫とやり直すためには夫を責めない方がよい」と考えて、敢えてあまり夫の悪口を言わないというケースもあるということです。残念ながら、DV妻のほとんどは、内心で「夫が悪い」と考えていることが多く、ただ、そのことを口に出すか出さないのかの違いのように思えます。

 

 また、実際には、DV妻が夫に対して一方的に暴力を振るってきたのに、実は夫から暴力受け続けてきましたと、平然と嘘を言い放つDV妻もいますので、注意が必要です。

 さらに、例えばもみ合いになってしまったとか、お互いに手を出し合う暴力になってしまったことはあるという限度で認めるDV妻はいますが、大体の人は、「先に仕掛けてきたのは夫の方だ」とか「夫の暴力の方が強力だった」とか「夫はガタイが良いので、いつも威圧感を受け続けていた」といった言い分を述べてきます。

 

  また、DV妻は、自分が言われたことはよく覚えていることが多く、何年も前に言われたことについて「あの時このような暴言を受けた」「こんなひどいことを言われた」といった言い分を述べてくることも多いです(ただし、実際には、旦那さん側はそこまでひどい表現は使っていないと言うことが多いです)。

 いずれにせよ、DV妻から、旦那の方が悪いという言い分が出された場合、「旦那さんとこの点は随分言い分が食い違っていまして、旦那さんはあなたからの暴力に強い不安感を持っていますよ」といった説明をすることになります。

 

  
5.【DV旦那のよくある言い分4】「私は旦那のためにここまでのことをしてきた」



 これも、DV妻からよく出る言い分なのですが、「旦那のためにここまでの事をしたことは聞いていますか?」 という言い分はよく出ます。

 といいますのは、旦那様は、DV妻からのDVに耐え続けている方が多く、その場合、精神疾患を患ってしまうことが多くあります。最初から精神疾患だと気付けばよいのですが、症状としては頭痛や腰痛、吐き気、息切れ、動悸といった身体症状が出るため、内科に受診することも多く、そうすると、原因を突き止められないというケースも多いのです。

 そんなケースで、DV妻がよく言ってくるのは「夫の病気を治すために、何件も病院を探し回ってあげた」といったものです。

 

 また、実際には旦那様がかなり育児にも関わっているのに、「私はワンオペ育児を強いられて身を粉にして家庭を守ってきた」という嘘を平然と言い放ってくるようなDV妻もいます。

 このような言い分が言われた場合、あまり頭ごなしに「そんな事実はない」と言ってしまうと、DV妻は感情的になることが多いため、「そうですか、ただ、旦那さんとは言い分が少しずれているようですし、いずれにせよ、旦那さんが離婚したいという決意は変わりませんよ」とお話することが多いです。

 

 

6.【DV妻のよくある言い分5】「本人と会いたい」「直接話がしたい」


 

 DV妻からこの言い分が出るかどうかは、率直な印象からしますと半々というイメージかと思います。DV妻は世間体を気にすることが多いため、こちらが弁護士を立てている場合、弁護士を介さずに話をすることは失礼に当たるという発想を持つ人もいるため、あまり強く直接会うことを要求してこない人もいるのです。

 

 ただ、内心では、弁護士と話をするよりも、旦那を強く責めた方が自分の要望はかないやすいと考えるDV妻は多いため、旦那様の実家にいきなり押しかけたり、勤務先に押しかけて来るという人もいますので、ここは注意が必要です。

 

 もちろん、私に対してDV妻から、「旦那と会いたい」という話が出た場合には、「旦那さんはあなたからの暴力訴えていて、そのため私が窓口になっていますので、私が必要な内容は本人に伝えます」という形で丁重に断るようにしています。

 

 

7.【DV妻のよくある言い分6】「旦那の居場所を教えろ」


 

 この言い分も、実際に述べられるかどうかは半々というイメージでしょうか。DV妻は、旦那がどこにいるのかを気にすることが多いのですが、弁護士相手に明確に「居場所を教えろ」とまでは言ってこないケースもあるのです。

 もちろん、DV妻からストレートに居場所を聞かれた場合には、回答できない旨返答していくことになります。

 なお、旦那様側が居場所を伏せている場合、DV妻からは「旦那は不倫しているのではないか」とか「女の家にいるから居場所を教えられないのだろう」といってくるケースは多く、その場合には、そのような事実が一切ないことを説明していくことになります。 

 

 

8.【DV妻のよくある言い分7】旦那は騙されている


 

 この言い分も比較的よく出てくる言い分の一つかと思います。

 DV被害を受けている男性は、被害を最小限にとどめるためにDV妻の機嫌を取りながら、波風をなるべく立てないように生活していることが多いため、DV妻から見ますと「旦那が私のことを嫌っているはずがない」と思っている人も多くいます。

 

 また、旦那様が突如別居を断行し、突如旦那様の弁護士から連絡があると、DV妻からすると「普段大人しい旦那が、こんな大胆なやり方を思い付くはずがない」とか「こんな大げさなことをするはずがない」と思うことも多いようです。

 

 事情は様々でしょうが、「離婚したいというのが本人の意思だとは思えない、本人の母親がけしかけているに決まっている」とか「同居中から旦那には女の影があった。その女がたぶらかせたに決まっている」と言った言い方をするのです。

 

 このようなDV妻からの言い分に対しては、「直接ご本人と会って、直接お話しをして離婚の意思を確認しています。」というご説明を繰り返すことになります。

 

 

9.離婚による解決のために


 

 DV妻は自分の考え方に固執して、こちらの言い分に対してほとんど耳を貸さないという人も多いため、協議離婚による解決が難しいというケースもあります(ただ、私の場合、ノウハウがありますので、皆様が思っているよりも協議離婚で解決したケースの件数は多いというイメージです)。

 

 その様な場合には、ズルズルと協議離婚の話をしておりますと最終的な解決が遅れることにもなりかねませんので、早い段階で見切りを付けて調停に移行することもあります。

 

 
10.まとめ


■DV旦那からは以下のような言い分が出ることが多いが、ノウハウを持った弁護士であれば、対応方法は確立している。

・無断で別居したことが許せない。

・自分は暴力などふるっていない

・旦那の方が悪い

・私は旦那のためにここまでのことをしてきた。

・本人と会いたい。

・旦那の居場所を教えろ

・旦那は騙されている。

 

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雨宮眞也法律事務所

弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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1.逆DV被害者が陥りがちな落とし穴って?


 

 私は立場上、逆DV(旦那様側がDV被害を受けているケース)も取り扱うことがあり、これから離婚したいという方だけではなく、離婚してしまったが離婚の条件決めで後悔しているというご相談を受けることもあります。

 また、これから離婚したいという方でも非常に自分を卑下してしまっているといったこともあります。

 

 そこで、以下私がDV離婚に関わる被害者の方と接して思うところをご紹介します。

 

 

 
2.「暴力を受けることが普通のこと」の誤り


 

 この点は、私が逆DV被害者の方と接していて非常によく思う点です。

 DV妻からの暴力が日常的なため、そのような状況に慣れてしまっているのです。

 どのような事情があっても、暴力は絶対的悪なのですが、そのような感覚が麻痺してしまっている状態ですので、状況としては深刻なことが多いです。

 

 

3.「自分が悪い」の誤り


 

 このような発想を持つ旦那様もよくいらっしゃいます。

 特に、DV妻は、あなたがミスしたこと(家事や育児についての些細なミスのことが多いのですが)を延々と、かつ、何度も繰り返し責め立ててくることが多いため、あなた自身、「自分が悪かった」という発想を持ってしまうことが多いのです。

 

 ご本人は、DV暴力を受けたこと自体はショックだけれども、自分が原因を作ってしまったのだから、まずは自分の行動を改めなければならないとか、自分が頑張れば幸せだった結婚生活に戻れるといった形で、夫婦関係の円満な状況を作るように努力を重ねているのです。

 自分が原因を作ってしまったと考えているDV被害者の方は、正直にDV妻に謝罪したりしてしまうため、余計にDV妻は増長し、DV被害が深刻になる、余計に家庭環境が悪化するというケースが多くあります。

 

 大体このようなケースでは、DV妻が増長していき、あなた自身大きな怪我をしてしまうとか、DV妻が凶器を持ち出してくる、お子様にも手を挙げ始めるといったように、あなた自身が生活を送っていて強い違和感を覚えるようになり、そのことが発端で別居や離婚を思い立つというケースが多いです。

 

私はDVの問題をよく取り扱うので明確に断言しますが、暴力は絶対的に悪であり、どのような経緯があっても暴力が正当化されることはないと思います。

 「また妻を怒らせてしまった私が悪い」だとか「妻が怒らないようにもっと家事を頑張らなければいけない」という発想は誤りです。もっと自分に自信を持って大丈夫です。

 

  
4.「自分さえ我慢すれば良い」の誤り



 また、この話もDV被害者の方からよく聞くお話なのですが、特にお子様がいらっしゃる方でこのような発想をお持ちになることが多いです。

 離婚すると片親になってしまう子どもが不憫だという発想を持ったり、お子様が私立中学校に通っていて、その学費負担等を考えると別居して新たに借家を借りる経済的余裕はないという発想を持ったりするのです。

 

 しかし、DVの頻度にもよりますが、DV暴力の頻度が多い場合で、DV妻がお子様がいることを考えずに、お子様の目の前で平気で暴力をふるうような場合には、そのことがお子様に与える影響についても考える必要があります。

 

 自分の母親が父親に暴力をふるう様子を見て育った子どもは、そのことが当然のことだと感じてしまい、その健全な成長に大きな問題を生じさせる虞があります。また、お子様にとっては父親はかけがえのない存在ですので、父親が一方的に暴力をふるわれる様子を見て心を痛めることも多いと思います。

 そのため、あなた自身が我慢すればよいと言う問題ではないこと、度々暴力をふるわれていることをお子様が知り得る場合、そのお子様に悪影響を与えていることを考慮した方が良いと思います。

 

 また、あまりに我慢を重ねるとあなた自身の身体又は精神を疲弊させる原因にもなります。心身の不調を生じさせると家事や育児にも悪影響を及ぼしかねないということも考えておく必要があります。

 

 

5.身内にも相談できない、相談しない方が良い。の誤り


 

 逆DVのケースでは、身内等にも相談せずに別居や離婚を考えている方が多いように感じます。逆DVのケースですと、男性側が女性側から暴力を受けているという構図になりますので、「恥ずかしくて両親に相談できない」といった声を聞くことは良くあります。また、DV妻によっては、あなたがあなた自身の両親と仲良くすることを快く思わないため、あなたと両親との接触を強く制限してくることもあり、普段から疎遠にしていることもあって「相談しにくい」というケースもあります。

 

 このような事情がある場合、身内に相談することがよいのかは悩ましい問題です。ただ、少なくともあなた自身が親権獲得を考えている場合には、離婚後の生活をサポートしてくれる人間の存在は不可欠なため、身内への相談は不可欠ということになります。

 

  また、身内に相談すれば、客観的に相談に乗ってくれますので、相談することによって自分の置かれている立場を客観的に把握できるというメリットもあります。

 また、DVの問題を1人で抱え込んでしまうと精神的にも辛いことが多いので、誰かに話をすることで少しは気が楽になるという面もあります。

  

 
6.離婚を急ぐあまり離婚条件で相手の言いなりにならないこと。


 

 離婚協議、離婚調停と言った手続はいずれも、相手との交渉を基本とする手続ですから、最終的な離婚にたどり着くために、一定の譲歩を迫られることはあります。しかし、DVのケースで当人同士で話を進めますと、後で後悔してしまうような条件で離婚してしまうケースもありますので、注意が必要です。

  

(1)離婚を急ぐために親権を諦めてしまう

  私がご相談を受けるケースとしては、離婚した際に母親を親権者にしてしまったけれども、父親に変更できますかという相談を受けることがあります。事情を聴きますと、どうしてもDV妻が親権を譲らないため、お子様をDV妻に養育してもらい、親権も妻に渡して離婚したといったケースになります。

 

  しかし、離婚後の親権変更は難しいことが多く、また、母親に一度養育を委ねてしまいますと、その後お子様に会わせてもらえないといった問題が生じることがあります。

 

  あなた自身でお子様を育てていきたいという気持ちがあるのでしたら、安易に親権を諦めるべきではありません。

 

(2)離婚を急ぐために慰謝料を請求しない。

  DV妻から激しい暴力を受けてきた場合、当然慰謝料を請求する権利があります。

  逆DVのケースですと、あなたの方がDV妻よりも経済力があるというケースが多いため、経済的な目的で慰謝料を請求すると言うよりも、相手に悪いことを自覚させるという目的で慰謝料を請求するケースの方が多いように感じます。

 

  ただ、調停の場で慰謝料の請求に強く固執し続けてしまいますと、DV妻が逆上し、離婚条件で折り合えなくなってしまうというケースもあります。

そのため、慰謝料を請求することによる紛争長期化というデメリットのことも考慮しながら、進め方を検討する必要があります。

 

 

7.まずは別居を先行させて落ち着いて考えられる環境を作ること


 

 DV妻と同居して生活していると、何時どのようにDV妻が暴言を吐いてくるのか、暴力をふるってくるのかが分かりませんので、常に緊張した状態で生活を送っていると思います。

 しかし、このような極限状態ですと、離婚の際にどのようにすればよいのかと言ったことを冷静に考えることはほぼ不可能だと思います。

 

 また、別居を開始すれば妻からの直接の暴力や暴言の被害を大きく減らすことができます。

 そのため、まずは先に別居を開始してしまうのが良い結果に結びつきやすいと思います。

 妻に無断で別居することには問題があるのではないかと心配に思われる方もいるかもしれませんが、妻からの暴力が原因で別居する場合、別居を批難される理由はありません(但し、別居後一切生活費を渡さないという対応をしますと問題になり得ますので、この点は注意が必要です)。

 

 

7.まとめ


●「暴力が普通のことだ」という発想は完全に誤り

●DVの原因を作った私が悪い、という発想は完全に誤り

●自分さえ我慢すればよい、という発想も誤り

●身内にも相談できない、相談しない方が良い、という発想も誤りのケースが多い

●離婚を焦った結果、離婚条件で相手の言いなりにならないこと

●まずは別居を先行させて冷静に考えられる状況を作ることが重要である。

 

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1.DV妻との向き合い方



 私はDV離婚のケースを取り扱うことが多いものですから、DV妻と生で話をしながら、どのようにすれば早期離婚を獲得できるのかという観点から試行錯誤を繰り返してきました(もちろん、これからも試行錯誤を繰り返さなければならないと考えています)。

 

 DV被害を受けた方がご相談に来られる際、よくおっしゃるのは「妻は一度言ったことは絶対に変えないから、弁護士さんが間に入っても、離婚届にサインはしてくれないのではないかと思います」という話です。

 確かに、私が出会ったDV妻の方は独自の価値観をお持ちで、それを頑固に曲げないという方が非常に多いように感じます。

 

 ただ、他方で、弁護士の心がけ次第で早期離婚を勝ち取ることができたケースもあり、私自身も当初の想定よりも早く離婚にこぎ着けたケースを担当しています。

 

 そこで、ここでは、弁護士がDV妻とどのように向き合って手続を進めていくのかについてご説明します。

 なお、弁護士はそれぞれ自分が最も適切だと思う弁護方針で活動していますので、私のやり方が正しいと言うことではありません。以下は、イチ弁護士のDV妻との向き合い方という意味で捉えて頂ければ幸いです。

  また、今回の解説にて「DV妻」とは「旦那様に対して殴る、蹴ると言った直接の身体的暴力を振るった妻」と限定した上でお話しさせていただきます。

 

 

2.【DV妻との向き合い方1】メリハリを付ける


 

 DV妻との向き合い方の一つが、まずは、メリハリを付けると言うことです。

 

 これは弁護士としての弁護方針にもよりますので、どの方法がよいとは言えませんが、弁護士によっては徹底的に相手と対立する、喧嘩するというやり方の先生もいらっしゃいます。しかし、私はその様な方法は取っていません。もちろん、こちらの要望として伝えなければならない点はしっかりと伝えますが、相手の言い分全てに対立していては、早期離婚の道を閉ざしてしまう恐れがあります。

 

 そこで、私は相手の言い分全てに対立するのではなくメリハリを付けて対応するようにしています。

 例えば、DV妻から旦那様の住所を尋ねられた際には絶対に回答しません。これに対して、旦那様が離婚を決意した原因を聞かれた際には丁寧にご説明します。このように相手の質問や言い分に応じて臨機応変に対応するようにしています。

 

 

3.【DV妻との向き合い方2】弁護士の牽制力を適度に使う


 

 通常、DV離婚の依頼を弁護士が受けた場合、DV妻に対して通知を郵送するところから事件に着手します。

 DV妻からすると、突如旦那様との連絡が取れなくなったと思ったら、突如旦那様の代理人を名乗る弁護士から手紙がやってくるということになります。

 

 DV妻も弁護士から手紙が来ると多少は危機感を持つことが多いので、そのことによる牽制力を私は上手く利用するようにしています。

 弁護士なので様々な法的な手段を執れるということを誇示してしまいますと、相手は反発し「それならこちらも弁護士を立てて徹底的にやってやりますよ」というように言われてしまう虞がありますので、「適度に」牽制力を活用するようにしています。

 

 

4.【DV妻との向き合い方3】できる限りこまめに相手と連絡を取る


 

 DV妻が私のところにどの程度の頻度で電話をしてくるかは、そのDV妻の性格等によるところが大きいのですが、比率で言いますと、弁護士に対してはあまり頻繁に連絡を取ってこない方の方が多いように感じます。

 

 ただ、頻繁に連絡をしてくる人は頻繁に連絡をしてきますので、そのような方に対しては極力頻繁にこちらも電話応対するようにしています。

 

 DV妻によっては1日に2,3回電話をかけてくる方もいて、その都度対応しているとかなりの時間を取られてしまうのですが、粘り強く相手に同じ回答を繰り返すことで、相手の理解が多少深まると言うこともありますので、極力頻繁に話をするように努めています。

 逆に、頻繁に連絡を取ってこないDV妻のケースですと、むしろ、こちらから連絡を取ろうとしても、連絡が取れないというケースも多く、そのような場合には、早期に協議離婚は断念して調停離婚を申し立てるというケースもあります。 

 

 

5.【DV妻との向き合い方4】相手の話も丁寧に聞く


 

 これは、相手の話に共感するという意味ではありません。

 DV妻は、自己の暴力を正当化するため、このような経緯があったから暴力をふるったんだとか、このような原因がなければ暴力などふるわなかったという話を必ずしてきます。

 

 暴力は絶対的悪ですので、どのような事情があっても許されるものではないのですが、相手が言い分を述べている際には、聞くだけは聞くようにしています。あまり簡単に話を打ち切ってしまいますと、DV妻が感情的になる危険性がありますし、何より、その様な事情を聴いていますと今後の準備にも役立つからです。

 即ち、今DV妻が言い分として述べている事情は、今後離婚調停、離婚裁判になっても必ず似通った主張を展開してきますので、これに対抗するための十分な準備ができるのです。

 

 メールやラインなど、相手とのやり取りが証拠になることもありますので、相手の言い分に対する反論証拠の準備も進めていくことになります。

 

 

6.【DV妻との向き合い方5】早めに調停離婚への切替を判断する


 

 交渉をしているとDV妻が非常に意固地で交渉をしていても協議離婚の見込みが非常に低いというケースもあります。

 その場合、あまり協議離婚に時間を費やしてしまいますと、調停離婚のスタートが遅れる結果、最終的な離婚が遅くなってしまうと言うことにもなりかねません。

 

 そのため、基本的には相手と粘り強く交渉して早期協議離婚を目指しますが、離婚届にサインする可能性が低いという場合には、早めに調停手続に切り替えるようにしています。

 

 

7.まとめ


○DV妻と話をする際にはメリハリを付けて話をしている。

○弁護士の牽制力を適度に利用して話を有利に進めるようにしている。

○DV妻とはこまめに連絡を取って話をするように努める。

○DV妻の話も丁寧に聞き、こちらの反論準備に役立てる。

○交渉決裂の可能性が高い場合には、早めに調停に切り替える。

 

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1.事前にDV妻に相談した方が良いか?



 

DV離婚のケースで一番悩まれるのは、離婚することや別居することを事前に相手に伝えるべきかという問題だと思います。

 何も言わずに別居してしまうと、後から何を言われるか分からないし、他方で、事前に話してしまうとその際にどのような暴力を受けるか分からないと言うことで、悩まれている方も多くいます。

 

 基本的に、これまでこちらが怪我をするような暴力被害を受けたことがあるというケースでは、事前に離婚や別居を切り出さずに別居を開始した方が良いことが多いと思います。事前に話をすると重大な被害につながりかねないため、自分の身の安全を守るためにも、事前に話をしないのです。

 

 他方で、暴力被害を受けたことがあるけれども怪我をするほどのことではなかったとか、暴言のみという場合には、事前に離婚や別居を切り出した方が良いケースの方が多いかと思います。ただ、この場合にも、相手がどのような行動に出るか予測できないという場合には、事前に別居話や離婚話をするか慎重に検討する必要があります。

 

 事前に何も相談せずに別居を開始してしまうと「悪意の遺棄」になってしまい、後から離婚しづらくなるのではないかと考えている方もいます。しかし、今後DV被害を受けることを防ぐというきちんとした理由がある場合、事前に相談せず別居したからと言って離婚にあたって不利になることはほとんどありません。ただ、DV妻や子供達があなたの収入に頼って生活してきたという場合には、別居したからといって急に生活費を渡さないという対応は避けるべきかと思います。正式に離婚が成立するまでは、裁判所の算定表の金額などを参考に生活費(婚姻費用)を支払っておくべきでしょう。

 

 DVのケースでは、別居後も親族・友人等どなたかの支援を受けながら生活していくことになると思いますので、事前にDV妻に別居や離婚を切り出しておくべきかは、その親族や友人とも予め相談しておくと良いと思います。

 

 

2.絶対にこちらの動きを察知されないこと



 

 事前にDV妻に別居を切り出さずに別居しようとする場合、別居の準備をしていることを相手に察知されないようにすることが非常に重要になります。これを察知されてしまうと、別居を妨害されたり、別居準備を進めていることを厳しく批難されることになりかねません。

 私が担当したケースでも、別居準備中にDV妻に察知されてしまい、なかなか別居できなかったというケースもありますので、細心の注意が必要です。

 

 DV妻に別居準備のことを知られてしまった原因としては、①妻が旦那様の携帯電話をこっそり盗み見ており、その中で発覚してしまったケース、②別居準備のために子どもの小学校転校の話等を現在の通学先小学校に相談していたところ、妻が小学校に問い合わせて発覚したケース、③区役所に児童手当や保険切替の相談をしていたところ、妻が区役所に問い合わせて発覚したケース等があります。

 

 別居準備中は別居先住所等の情報は最大限外部に知られないようにし、自身の携帯電話も妻が勝手に見られないようにする等の注意を払って準備を進めていく必要があります。

 

 

3.親族・友人等の支援体制を整えること


 

 DVのケースですと別居に成功しても、DV妻が別居先を突き止めてしまうのではないかと言うことで多かれ少なかれ不安を抱えながら生活していかなければならないというケースも多くあります。

 

 このようなことを考えますと、別居後に支援をしてくれる親族や友人を見付けておき、別居後に支援を受けつつ日々の生活を送っていければ安心感が非常に増すと思います。

 

 支援の輪が広ければ心強いとは思いますが、情報が拡散しますと、どこかでDV妻が別居の情報を察知してしまう危険性が増して行くことになります。そのため、まずは、親身に相談に乗ってくれそうな両親その他の親族等に絞って支援を依頼することが現実的かもしれません。

 また、DV妻からの暴力が極端にエスカレートしてきたため、あまり準備期間がないまま別居せざるを得ないというケースもありますので、その場合には、友人等の支援体制を築くよりも前にまず別居して安全を確保すべきケースもあります。

 

 

4.置き手紙の活用


 

 別居の際には、自宅に置き手紙を残すことを私は推奨しています。古典的ですが、あなたが事故や事件に巻き込まれたわけではないことを伝えておく必要がありますし、執拗に居場所を探されないようする必要があるからです。

 

 置き手紙の内容は、DV妻と一緒にやっていくことができないと考えたので別居を決断したこと、元気にしているので探さないで欲しい、といったことを簡単に記載しておけば構いません。

 

 私の依頼者の方からは「LINEやメールで伝えるのではダメですか?」と質問されることが多いのですが、置き手紙の方が無難なことが多いです。といいますのは、LINEやメールで伝えると、相手に対して「LINEやメールが連絡手段として生きている」と伝えるようなものなので、その後DV妻からしつこくLINEやメールが来る危険性が増すからです。

 

 

5.捜索拒否願の提出


 

 DVのケースですと、DV妻からの暴力について地元の警察に相談をしていることが多いと思いますので、事前に別居日を警察にも伝えておいて下さい。

 

 そして、突如別居を開始すると、DV妻は警察署に捜索願を提出するケースもありますので、予めあなたの方から警察に対して「捜索拒否願」を提出しておくことも検討してみて下さい。

 

 捜索拒否願を提出しておけば、警察が捜索願を受理することはありませんし、DV妻が警察に相談しに来た際に「旦那さんがどこにいるかは教えられないが無事だから探すようなことはしないように」と伝えてくれますので、安心です。

 

 

6.住民票の移動は慎重に


 

 別居先に転居した際には、住民票を移動すべきかという問題があります。各種行政サービスを受けるにあたっては住民票を移動していた方が手続は円滑なことが多いですが、安易に移動してしまいますとDV妻に居場所を知られる危険性が生じます。

 

 DV被害者として役所に申請を提出しておけば、DV妻があなたの住民票を入手することはできなくなりますが、役所のミスで住所が発覚してしまうというケースも実際にはあります(ただ、最近はこのようなミスはほとんどなくなっていると聞きます)。

 そのため、行政サービスを受けるため等、その他現実の必要性が生じてから住民票は移動した方が安全だと思います。

 

 

7.早めに弁護士に依頼する


 

 DVで別居を開始し、相手にあなたの所在地を明かさずに離婚の交渉をするという場合、弁護士に依頼をして手続きを取るというのが最も現実的かと思います。

 

 もちろん、ご両親など間に入ってくれる人物がいて、旦那も目上の人には丁寧に応対するという場合には、ご両親等に間に入ってもらうことを依頼する方法もあります。

 ただ、相手がDV妻の場合、あなたの居場所を執拗に尋ねてきたり、あなたと一目でも良いから会わないと離婚の協議には応じないという奥様も多くいます。

 

 その様なケースでは早めに弁護士に依頼して手続きを取った方が円滑に離婚できるケースが多いと思います。 

 

 

8.別居時の持ち物



 DVのケースでは、急いで別居を開始しなければいけないとか、そうでなくとも別居後の不安から気持ちを落ち着かせて荷物の整理ができないという方も多いと思います。

 しかし、DVのケースですと、別居後、程なくして妻が旦那様やお子様の荷物の大半を勝手に捨ててしまったというケースもありますので、必要な荷物のとりまとめは不可欠です。

 

 貴重品を忘れるケースは少ないと思いますが、健康保険証や年金手帳は忘れがちなので注意して下さい。また、繰り越し前の通帳が必要になってくることもありますので、必要に応じてご準備下さい。さらに、お子様の写真データなどは、後々相手が渡さないと言うことで交渉材料に遣ってくるケースもありますので、データコピーが可能であれば、コピーデータを忘れずにお持ち下さい。

 今後の離婚や財産分与に向けてまとめた資料等があれば忘れずにお持ち下さい(特に家族兼用PCでデータ作成していたという場合には、忘れずにデータをお持ち下さい)。

 

 

9.まとめ


○事前にDV妻に別居する旨を相談した方が良いかはケースによる。

○別居準備は絶対にDV妻に察知されないように進める。

○別居にあたっては、親族・友人等の支援体制を整えた方が良いが、緊急を要する場合は安全性を優先すべきである。

○別居の際は自宅に置き手紙を残す方が良い。

○警察には捜索拒否願を提出する。

○住民票の移動は時期を含めて慎重に検討した方が良い。

○DVのケースでは早めに弁護士に依頼した方が良い。

○別居の際には持って出る荷物についても検討しておく必要がある。

 

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2019.07.22更新

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1.なぜ手紙?


 

 このブログのタイトルを見た方の中には、「なぜ手紙?」と思われた方も多いのではないでしょうか。

 どうして直接会って話が出来ないのか?仮に直接会って話が出来ないとしても、メールやメッセンジャー、LINEなどメッセージを伝える方法はいくらでもあると思うのも当然のことかと思います。

 

 まず、直接会って話をすることについては、もちろん、奥様があなたと会って話をしても良いと言うことでしたら、会って直接あなたの言葉を伝えた方が良いと思います。

 ただ、奥様が調停を起こしているという事態を考慮すると、直接会うことは難しいかもしれません。

 そのため、会って話をするという形にこだわり過ぎてしまいますと、あなたの方から何も伝えられずに時間だけが過ぎていくということになりかねません。

 

 それでは、メール等はどうでしょうか。

 メールはすぐにメッセージを伝えることが出来るのですが、スマートフォンのメール等ですと、「あなたの本気度」は伝わりにくいように感じます。メール等はどうしても気軽に送るイメージが強いからです。

 そのため、あなたの本気度を伝えるためにも手紙というやや古典的な方法が考えられるのです。

 

 

2.手紙の有効性


 

 端的に申しますと、残念ながら、私が携わった事件で、手紙が決定的な役割を果たしたことはありません。

 私が代理人に立つケースでは、奥様の側も弁護士を付けており、離婚の覚悟が強いケースばかりだからなのかもしれませんが、上記のような傾向にあります。

 ただ、奥様と直接会えないという状況下では、手紙は有効策となり得ますので、あなたが何かメッセージを伝えたいと強く願っているのでしたら、手紙を書く方法というのもあり得るかと思います。

 

3.手紙の内容


 

 私が事件を担当しておりますと、「手紙を書きたいので添削して欲しい」との依頼を受けることもあります。その場合、多少の問題となる表現等は削除等しますが、あまりそれ以上の修正等はしないようにしています。

 そうしないと、その手紙は、「あなたが書いた手紙」ではなく「弁護士が書いた手紙」になりかねないからです。

 

 内容としては、このように夫婦がすれ違ってしまった経緯についてのあなたなりの考え方、反省や今後の改善等について記載することが多いと思います。家族での楽しかった思い出や夫婦の馴れ初め等について記載することもあります。

 手紙の内容は人それぞれなのですが、①あなたは悪くないとか、奥様を批判するような内容、②思い出話についても、奥様が不機嫌になったエピソードを含む内容を書いてしまう方もいます。このような内容は、更に奥様を感情的にしてしまうリスクがありますので、避けるべきかと思います。

 

 

3.渡すタイミングと相手


 

 手紙を渡すのであれば早いタイミングがよいと思います。

 そのため、奥様と直接会って話が出来ない場合でも、例えば義両親とは会えるという場合には、義両親に託すという方法を考えても良いかもしれません。

 また、奥様が弁護士を立てている場合、弁護士に渡すという方法もあります。ただ、弁護士によっては、この手の手紙は一切渡さないようにしているという信条の先生もいますので、そのリスクを回避するためには、調停の席で調停委員から奥様に直接意見を聴いてもらうという方法の方が良いときもあります。

 

 

4.奥様は手紙を読んでくれるのか


 私の経験上、奥様が手紙を読んでくれるかは確率的に半々という印象です。

 そのため、手紙を書いても読んでもらえないかもしれないという気持ちを持ちつつ、手紙を書いた方が良いと思います(奥様が読んでくれるという期待が大きすぎると、読んでくれなかったときのショックが大きいため)。

 

 

5.まとめ


・メールよりも手紙の方が、真剣度が伝わりやすい。

・手紙の内容は、あなた自身が思い悩んで書くしかない。

・手紙は早めに渡した方が良い。

・奥様が手紙を読んでくれないこともある。

 

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2019.07.08更新

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1.調停なんて初めて


 

 突如離婚調停の書類が届き、そこには、裁判所に行かなければならない日時が指定されている。あなたは「調停なんて初めて」「裁判所に行くことも初めて」といった方が多いのではないでしょうか。

 離婚調停は人生で何度も経験するものではありませんから、調停が人生初という方が大半でしょう。

 そんなあなたの緊張を少しでも和らげるべく、調停の席での振る舞い方等について以下の通り解説致します。

 

 

2.「とりあえず話を聞きに行ってみよう」という姿勢は厳禁


 率直に言いますと、奥様が提出した調停申立書を読んでも、奥様がなぜ離婚したいのかの理由等はほとんど分かりません。そのため、まずは「調停に出席して家内が何を言っているのか確認してみよう」と考える方も多いかと思います。

 しかし、これでは、対応が後手に回ってしまいますので、このような姿勢は厳禁です。

 奥様と一緒に生活している中で、奥様が不満に思っている点等は、ある程度察しがつくと思いますので、奥様が離婚したい理由をある程度想像した上で対応を検討しておく必要があります。

 

 

3.まずは、別れたいのか、別れたくないのかを予め決めておく


 

 離婚調停申立書が届いている以上、奥様は離婚の意思が固いと考えてよいと思います。

 そこで、あなたとしても奥様が離婚理由として言ってきそうなところを想像しながら、あなた自身も別れたいのか、別れたくないのかについては事前に決めておいた方が良いです。

 多くの方にとって調停は初めての体験でしょうから、ただでさえ緊張してしまい、調停委員に伝えたいこともきちんと伝えきれないということも多いと思います。

 そのため、少なくとも離婚したいのか離婚したくないのかという一番重要な点だけはしっかりとあなたの気持ちを固めておくべきだと思います。

 

 

4.色々と悩み過ぎない


 心配だから色々なサイトを見てしまうというのはある程度仕方ないのですが、各サイトによって書きぶりが違うなどして、あまり色々なサイトを見てしまいますと、余計に悩んでしまうという事態に陥りかねません。

 調停の臨み方について詳しく書いてあるサイトを2,3個見れば、おおよそのところは分かりますので、それ以上のサイトを見るのはオススメしません。

 また、サイトによっては、今後の見込み等について書いてあるサイトもありますが、あなたの事件は世界で一つしかないあなただけの事件なので、そのようなサイトの記事に影響されすぎないようにして下さい。

 

 

5.確認したいことは予めメモしておく


 例えば、奥様が突如別居し、離婚調停の書類だけが届いたといったケースの場合、何が何だか分からないまま調停に出席するというケースもあると思います。

 そのような場合に、「とりあえず調停に行ってみよう」という姿勢では、あなたに不利に手続が進んでしまうリスクがあります。

 

 離婚調停なので離婚するかどうかが大きな問題であることは間違いないのですが、あなたなりに確認したい点、気になる点があると思いますので、その様な点は予め箇条書きでメモをしておくのがよいと思います。

 ただ、調停の時間は限られていますので、確認したい点が沢山ありますと確認しきれずに終わってしまうということになりかねません。

 

 そのため、確認したい点は多少絞り込んだ方が良いですし、その中でも優先順位に応じて聞く順番は予め決めておいて下さい。

 例えば、①子どもといつ会えるのか、②子どもは新しい学校になじめているのか、③子どもの習い事はどうしていくつもりなのか、④そちらの生活費はいくら払えばいいのか……というように、確認したい事項を箇条書きにして、優先順位を付けてみて下さい。

 このような準備をすることで、あなた自身の頭の整理にもつながると思います。

 

 

6.当日の臨み方


 

 調停委員は、あなたの表情や口調をよく見ています。

あなたがあまり感情的になってしまいますと、それが「あなたの普段の姿」と誤解されてしまう虞があります。

 そのため、調停委員の誤解を受けないように、冷静に話をするようにして下さい。

 少なくとも調停委員に対して喧嘩腰になることは厳禁です。

 

 もちろん調停の席ではあなたの気分を害するような内容の話も出てきますので、そのときに常に冷静でいることは難しいと思いますので、多少声が大きくなってしまうことは仕方がないと思います。その際にも、すぐに切替えて冷静に戻る姿勢が重要だと思います。

 また、調停委員は随所で大事な話をしますので、必要に応じてメモを取るようにして下さい。もちろんメモばかり取っていては話が進まなくなってしまうため避けるべきですが、何もメモを取っておりませんと肝心なことを聞き逃してしまうと言うことになりかねません。

 

 

7.当日の服装


 

 特にラフすぎる服装でなければ、普段の服装で構いません。スーツでなければならないということもありません。

 

 

8.まとめ


・調停なんて初めてという方の方が多い。

・とりあえず調停に行ってみようと言う姿勢は厳禁である。

・まずは、別れたいのか別れたくないのかは最低限事前に決めておく。

・色々なサイトを見すぎて悩みすぎないように注意。

・確認したい点等は予めメモにまとめておく。

・調停当日は冷静に話をし、大事な内容はメモを取る。

・当日の服装はラフすぎなければ普段着で構わない。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.06.24更新

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1.まずは復縁難易度のチェック


 

 実は、一口に奥様から調停を起こされたと言っても、状況に応じて復縁の難易度は変わってきます。具体的には以下の事情は特に大きな要素と言えます。

(1)まだ夫婦が同居中かどうか

(2)奥様が弁護士を雇っているか

 

 まず、奥様が調停を起こしてきたけれども、まだ同居して生活しており、近い将来別居する様子がないという場合、調停を起こされたと言ってもまだ復縁の可能性は多少なりとも上がると思います。

 

 逆に、奥様が弁護士を立てているという場合、弁護士費用を支払ってでも別れたいということですから、一般的に復縁の可能性は下がると言えます。

 まずは、上記の二つの事情をもとに、あなたの復縁難易度が上がるのか下がるのか検討してみて下さい。

 

 

2.そもそも奥様が調停を起こしてきたことの意味合いとは


 

 奥様が調停を申し立ててきたと言うことは、一般的には「真剣に離婚について話をしたい」という意味合いに捉えるべきだと思います。

 なお、あくまで調停は話し合いの手続ですから、判決で無理矢理別れさせられてしまうという誤解はしないで下さい。調停の席で判決が言い渡されることはありません。

 

 上記の様に奥様は離婚に真剣に向き合って調停という手続を利用しているはずですので、「安易に手続きを取った」という可能性は低いと思います。

 そのため、上記の様にまだ同居中であって、奥様が弁護士を雇っていなかったとしても、奥様は真剣に離婚の話し合いをしたい意向だという認識は持つ必要があります。

 

 

3.復縁を諦めるべきか


 

 奥様が真剣に離婚したいという気持ちなので、あなたとしても、「喧嘩別れの様な形にしたくない」という考えが頭をよぎることもあるかもしれません。

 もちろん、あなた自身も夫婦の関係が上手く行っておらず、逆に自分の方から離婚を持ちかけようと思っていた、と言う様な場合でしたら、特に離婚を争う必要はないと思います。

 

 しかし、あなた自身今離婚してよいのか迷いがあるということなら、簡単に復縁を諦めない方が良いと思います。今は奥様が感情的になって「離婚!」「離婚!」と言っているけれども、ほとぼりが冷めれば、ヨリを戻したいと言ってくる可能性も皆無ではありませんし、夫婦の間にお子様がいる場合、お子様の気持ちも考慮する必要があります。

 そのため、私の方からは、「離婚するのは簡単にできるけれども、一旦『離婚』と言ってしまうと、話を元に戻すことはできなくなりますよ」とアドバイスさせていただくことが多いです。もし離婚するにしても、3年後や5年後後悔する様な形の離婚だけはしたくないものです。

 

 

4.調停委員がやたらと離婚を勧めてくるのだが?


 

 あなたの方から見ていると、調停委員がやたらと離婚を勧めてくる様に見えてしまい、調停委員が中立な立場ではなく、「奥様の味方」になっているのではないかと感じる場面もあると思います。

 しかし、実際、調停委員は、お互いの話をまとめるために、奥様に対しては全く逆のことを話していることもありますので、安易に「調停委員が奥様の味方になっている」と考えない方が良いと思います。調停委員が、お互いの言い分をただ相手に伝えるだけのメッセンジャーの役割しか果たさなければ、話し合いがまとまるはずもありません。そのため、調停委員の役割として、あなたに多少厳しめのことを言うのも致し方ない面があります。

 

 また、離婚調停の大半は、夫婦円満ではなく、離婚の調停成立という形で解決されていますので、調停委員も自分でも強く意識しないうちに、離婚を勧めているというケースは多くあります。

 

 

5.まとめ


・調停手続に突入してしまったとしても、①同居中なのか、②奥様が弁護士を立てているのかによって復縁難易度は異なる。

・奥様が調停を申し立ててきたことは『真剣に離婚の話し合いをしたい』というメッセージと受けとめる必要がある。

・離婚するかどうかは、将来後悔しない様慎重に検討する必要がある

・調停委員が離婚を勧めてくるのは、立場上致し方ない面がある。

 

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2019.06.17更新

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1.調停は裁判じゃない


 

 突如裁判所から調停の通知が来てしまいますと、「自分が裁かれてしまうのか?」という不安に陥る方も多いと思います。

 しかし、調停は、裁判とは根本的に違います。

 

 離婚調停とは、一般的には、ご夫婦間で直接のお話し合いが難しい時に、家庭裁判所の調停委員を間に入れてご夫婦間の話し合いを円滑に行いお互いの合意を目指す手続などと言われたりします。

 要するに、裁判所という場所で手続を行うけれども、あくまで当人同士の話し合いを基本にした手続だと言うことです。

 

 一般的な裁判は、証拠を提出して、原告と被告のどちらの言い分が正しいかを裁判官に決めてもらう手続ですので、この点で調停と裁判とは大きな違いがあります。

 

 

2.要するに、調停の場は白黒つける場所ではないということ


 

 前述の様に、調停は、裁判とは異なりますので、その場で白黒つける場所ではありません。旦那様の側の代理人をしておりますと、以下の様に誤解されている方もいらっしゃいますので、具体的に解説していきます。

 

(1)【よくある誤解1】家内を完膚無きまでに打ち負かせたい

 例えば、奥様がこちらに無断で別居した上で、弁護士を立ててきたとなると、こちらも臨戦態勢に入ってしまい、「相手をぎゃふんと言わせたい」と考える方もいます。

 もちろん、奥様が好き勝手の主張をしている場合、それをなすがままにしておくべきではないのですが、相手を「やっつける」ような体制で臨むのは危険です。

 

 まず、あなたが奥様との復縁を望んでいるという場合、奥様を徹底的に批判する態度で臨んでしまいますと、奥様は余計あなたへの気持ちが離れてしまいかねません。

 逆に、あなたも奥様との離婚を希望していた場合、奥様もあなたも離婚を希望しているため、この点を大きな争点とする必要性がなくなります(要するに、調停は話し合いの手続ですから、離婚については「お互いの話し合いが済んでいる」という扱いになりますので、敢えて奥様を徹底的に非難して、奥様の気持ちを逆なでする必要がないのです)

 

(2)【よくある誤解2】家内に落ち度があることの証拠を徹底的に集める

 例えば、奥様から送られてきたメールやSNSのメッセージにて、奥様が感情的になっている発言等を事細かに集めてくる方もいます。

 しかし、前述の通り、調停は話し合いの手続ですので、細かな証拠を収集しても、ほとんど調停委員は目を通してくれません(「お話しだけ伺わせて下さい」と言って引き取ってしまうと思います)。

 

 もちろん、証拠集めは、離婚裁判を視野に入れた場合には有効な手段なのですが、裁判にならずに調停で解決するケースも数多くありますから、今から「裁判ありき」で準備をしておくのではなく、目の前の調停に全力で挑む方が良いと思います(要するにまだ調停のステップなので、裁判ありきで準備を進めるのは「気が早過ぎる」ということです)。

 

(3)【よくある誤解3】調停委員に分かってもらうために長文の事実経過を準備しなくちゃ

 調停の手続は、調停委員が進行の指揮をしますので、もちろん、調停委員に、こちらの言い分を理解しておいてもらう必要がありますし、間違っても調停委員を敵に回す様な態度や言動は避けた方が良いです。

 

 ただ、あまりに長文の言い分を準備しても、調停委員は多数の事件を抱えておりますので消化不良を起こしてしまうだけです。

 また、長文の書類を準備してしまうと勢い奥様への非難の文言も増えかねません。そうしますと、奥様との感情的対立を招きかねません。

 そのため、あまり長文の経過説明等は避けた方が良いです。

 

(4)【よくある誤解4】調停委員が正解を出してくれる

 調停委員は、あなたと奥様の話の架け橋をしてくれる人物ですが、あくまで公正中立な立場に立ちますので、基本的に夫婦のどちらか一方の味方をする様な発言はしません。

 よく調停委員が、夫婦どちらの言い分が正しいか正解を出してくれると誤解している方もいますが、調停委員は、正解は出してくれません。

 

 よく使う調停委員のフレーズとしては「旦那さんの言うことは分からないでもないんですが、調停は過去の事実がこうだったと判断する場所じゃないんです」とか「旦那さんのおっしゃることを奥さんにも伝えましたが、奥さんはあくまで離婚を強く希望しているようです」といったものになります。

 従って、調停委員であったら分かってくれる、こちらが正しいと調停委員が分かってくれれば、調停委員は家内を説得してくれる、という考え方は間違いです。

 

(5)【よくある誤解5】家内が言ってきたことに対しては逐一反論する必要がある

 最近は減ってきているのですが、こちら側の方で、奥様が離婚したい理由が不明確であると主張した場合に、調停委員の要請で、奥様側から離婚したい理由を書き連ねた書類を提出してくるケースがあります。

 このような書面を受け取りますと、一語一句に至るまで、全て反論し尽くしたいと考える方もいますが、それをやってしまいますと、反論合戦になってしまいまして、冷静に話し合いをする環境が失われてしまいます。

 そのため、奥様の言い分全てに逐一反論する、事実を突きつけるという対応は避けた方が良いです。

 

 

3.調停では「正しさ」ばかりを追求すべきではない。


 

 もちろん、悪いことをしてもよい、婚姻中悪いことをしたとしても許される、という意味ではありません。ただ「正しさ」ばかりを追求しても、奥様からすると「窮屈」に感じてしまうと思います。

 

 そもそも、あなたは、奥様が「正しい」から結婚したのですか?奥様は、あなたが「正しい人」だから結婚したのですか?それは違うと思います。

 男女の関係なので、お互いの長所・短所も見つめながら、一緒に生活していきたいと考えたから結婚したのです。

 

 離婚のときの話し合いもそうです。

 「俺は間違っていない」「お前が間違っている」という姿勢では、奥様への非難に終始してしまい、結局仲直りの道は閉ざされてしまいます。

 あなたが離婚を考えていたとしても、奥様と「喧嘩別れ」の様に離婚するよりは、少しでも、しこりが少ない形で離婚できた方が良いと思います。

 その意味では、調停では「正しさ」ばかりを追求すべきではないと思います。

 

 

4.まとめ


・調停は裁判とは異なる。

・調停は白黒つける場所ではない。

・調停では「正しさ」ばかりを追求する姿勢は望ましくない。

 

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2019.06.03更新

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1.まずは調停申立書を読み解くこと


 

 調停申立書は簡単に目を通しただけでは見落としてしまうような項目も複数ありますので、しっかりと読み解く必要があります。

 この調停申立書をしっかりと読み解くことが答弁書等作成の大前提になるからです。

 

 

2.まず何を裁判所に提出すればよいかを把握する


 

 裁判所から送られた書類には色々な書類が入っているため、整理する必要があるのですが、あなたが提出しなければいけないのは、①答弁書(夫婦関係調整)、②進行に関する照会回答書(相手方用)、③連絡先等の届出書の3つになります。

 

 それぞれの書類の意味合いについて概説しますと以下の通りになります。

 まず、答弁書は、奥様からの離婚調停申立に対してどのように考えるかを記載する書類になりまして、あなたが提出する書類の中で一番重要な書類になります。

 

 「進行に関する照会回答書」は、今後の調停事件の進め方について、あなたの意見を記載する書面になります。裁判所としては、あなたに裁判所に出席してもらわないことには調停を進められないわけですから、あなたが調停に出席できるか、出席できない場合、いつなら出席できるのか等について、あなたの意見を求めているのです。

 

 最後に「連絡先等の届出書」は、裁判所からの今後のあなたへの連絡方法を記入する書類になります。

 このように「進行に関する照会回答書」と「連絡先等の届出書」は、事務連絡文書ですので、そこまで重要な書類ではありません。ただ、裁判所としても事件の整理にあたって必要な書類ですので、必ず調停期日の1週間前までには提出するようにして下さい。

 

 

3.答弁書の書き方


 

(1)そもそも答弁書は出した方が良いのか

 たまに私が質問を受ける中には「調停の日に裁判所に行って話をすればいいから、こんなもの出す必要ありますか?」とか「相手は弁護士を付けているから素人が書面を書くと揚げ足を取られそうだから、出さない方が良いんじゃないですか?」とか、「そもそも、調停は家内の我が儘で始まったことなので、調停の日に行く必要はないし答弁書なんか出す必要もないですよね?」といった意見を聴くことがあります。

 

 ただ、弁護士としては「極力答弁書は提出した方が良いですよ」という返答になります。と言いますのは、答弁書を提出しないと、調停委員は、あなたがどのように考えているのかがさっぱり分からないということになってしまいますし、裁判所としては、1週間前までに答弁書を提出して欲しいと要請しているわけですから、答弁書を提出しないという行動は、「裁判所の要請には従えない」という誤ったメッセージを送ることになりかねません。当然調停委員の印象も悪くなってしまいます。

 

 なお、調停手続に一切欠席すると言う人もいるようですが、調停の席に着かないと、相手の言い分が分からなくなってしまいますし、奥様は蔑ろにされたと感じてしまいますので、得策とは思えません。

 いずれにせよ、答弁書を提出しないと言うことにはデメリットしかないので、必ず事前に裁判所に提出するようにして下さい。

 

(2)答弁書を書き始める前に

 あなたの人生にとって裁判所から書類が届くという事態は稀な経験だと思いますので、調停申立書を受け取った瞬間に、焦ってしまう、何も考えられなくなってしまうだとか、逆に奥様に対する怒りの感情を抑えられないと感じてしまうなど、冷静でいられなくなってしまうことは普通のことです。

 ただ、だからといって、そのときの感情にまかせて答弁書を記載しては絶対にいけません。

 答弁書は裁判所に提出する書類で、奥様側も目にする可能性が高い書類ですので、慎重に記載する必要があるのです。

 

 そして、離婚はあなたの人生にとって1回や2回しかない重要な出来事ですので、答弁書を書き始める前に、冷静になってじっくりと離婚した方が良いのか、復縁した方が良いのかを考えてみて下さい。

 そのときには奥様への愛情がどのくらい残っているのか、これまでの夫婦の接し方、家族行事の様子、お子様との関係性等に色々と考えを巡らせた上で、結論を出して下さい。

 そして、その結論が出てから、答弁書を書き始めて下さい。ただ、いつまでも結論が出ないからといって答弁書を裁判所に提出しないわけには行きませんので、どうしても結論が出ない場合でも答弁書は提出して下さい。その場合の書き方についても後述します。

 

(3)答弁書の書き方

 1)まずは、離婚するかどうかにチェックを入れる。

  離婚で構わないと考えるか、離婚したくないと考えるかについては慎重に検討してもらうとして、その結論が出た場合には、答弁書の最初の項目である「円満に調整してほしい」「離婚したい」「検討中」のいずれかのチェックボックスにチェックを入れる必要があります。

  なお、離婚するか迷っている場合には、絶対に「離婚したい」にチェックは入れないで下さい。たまに、家内がここまで強く離婚を求めてくるなら「仕方ないかな」と諦めてしまって、「離婚したい」にチェックしてしまう人もいるのですが、そうすると、調停手続は、離婚の条件を決めるだけの手続になってしまいます。

  迷っていて結論が出ていないという場合には、最低限「検討中」にチェックして下さい。

 

 2)意見覧の記載

 「円満に調整してほしい」「離婚したい」「検討中」のチェックボックスのすぐ下に「意見」の覧があります。1行だけしか記載できない仕様になっていますが、あなたの意見があれば記載して下さい。

 例えば、円満に調整してほしい場合「子どものためにもしっかりと円満な家庭を築いていきたいと思っています」や「先日の夫婦喧嘩では乱暴な言葉を使ってしまいましたが反省しているのでやり直すチャンスをもらいたいです」といった形で簡潔に記載します。

 

 なお、調停委員に伝えたい項目が沢山ある場合には、答弁書に「別紙」を設けて、円満調整に向けての意見等を記載する方法や、答弁書とは別に陳述書を作成するといった方法もあります。ただ、あまり詳しい事情を記載してしまいますと、逆に奥様を刺激するという危険性もありますので、極力「意見」の覧に収まる範囲で記載した方が良いと思います。

 

 3)円満に調整してほしい場合

  この場合、「(付随申立について)」と書かれている以降の(1)から(7)については特に記載せず、大きく斜線を引いてもらう形で結構です。

  親権や養育費等は、離婚することが決まった場合に決定する事項ですので、あなたが離婚を希望しないのに親権等について意見を述べるというのは行動として矛盾してしまいます。ですので、(1)から(7)の箇所には斜線を引いておくのです(なお、空欄で提出してしまうと、裁判所の方から「書き漏れですか?」という問い合わせが来てしまうことがありますので、斜線を引いておいた方が良いでしょう)

 

 4)こちらも離婚に応じる場合

  この場合、「(付随申立について)」と書かれている以降の(1)から(7)についてもしっかりと記載する必要があります。

  奥様がお子様を育てていくことに不安がある場合には、あなた自身が親権者になるという意見を出すべきかもしれませんし、お子様と会えていない場合には、面会交流についての意見等も述べる必要があります。

 

  ただ、考えなければいけない項目が多すぎて整理が付かないという場合には、「検討中」にチェックを入れて、とりあえずは調停の席で話を聞きながら考えると言うことでも良いと思います。

  一番大事なのは、離婚の条件もあなたの人生にとって非常に重要な事項ですので、安易に妥協せず、投げやりにもならず、今後あなたが後悔しない選択をすべきということです。

 

 5)離婚するかどうか「検討中」の場合

  この場合、円満に調整してほしいという気持ちの方が優勢の場合、現時点では「検討中」にチェックせず「円満に調整してほしい」にチェックを入れた方が良いと思います。

  「検討中」としてしまうと、「条件次第では離婚も考える」と読めてしまいますので、円満に調整してほしいという気持ちがどちらかというと強いという場合「円満に調整してほしい」にチェックした方が、あなたの心境により近い表現になるからです。

 

  逆に、離婚の気持ちの方が優勢という場合でも、離婚という決断を決めかねているという場合には、現時点では「検討中」と記載して下さい。

  先ほども説明しましたように、現時点で「離婚したい」にチェックしてしまいますと、調停の場では離婚の付随条件を決めていくという流れになってしまうからです。離婚の気持ちが優勢だとしても決めかねているという場合には「検討中」にチェックするのがあなたの心境により近い表現になると思います。

 

 6)「2 申立書の『申立ての理由』について」の覧

  まず、同居日と別居日は、離婚原因や財産分与にも絡む重要な日付ですので、奥様が記載してきた同居日と別居日の記載に誤りがないかしっかりと確認して下さい。

  皆さん離婚するかどうかや離婚の付随条件にばかり頭がいってしまい同居日と別居日については「だいたいこんなもんでしょ」と簡単に回答してしまうこともあるのですが、重要な日付ですのでしっかりと確認する必要があります。

 

  次に「申立の動機」に対する意見については、奥様の主張が事実無根だという場合には、簡潔にあなたの意見を記載して下さい。例えば、暴力を振るったことがないのに調停申立書に「暴力を振るう」とチェックされている場合には、そのような事実がないことを記載することになります。

  なお、あなたの希望として夫婦円満を希望する場合、あまり奥様の申立動機に対して詳しい反論をしてしまいますと、そのことが夫婦不和の原因にもなりかねませんので、いわゆる「書き過ぎ」には注意して下さい。

 

 7)「3 その他」の覧について

  ここには、これまで記載した中で記載しきれなかった事項について記載することになります。

  よくありますのは、夫婦として円満を希望しているけれども、お子様と面会できていないことだけは不満があるので、お子様との面会について協議させてほしいとか、お子様の登校や学業成績について心配しているので、確認したい、といった要望を記載することになります。

 

(4)「進行に関する照会回答書」の書き方

 1)「1 別紙期日通知書の期日に出席できますか」

  まず、期日通知書の日時に出席できるか、あなたの日程を確認して記入して下さい。

  なお、「第1回期日には出席した方が良いですか?」という質問をよく受けますが、あなたの方でも弁護士を立てる予定で、弁護士の都合がつかないような場合には、第1回期日は欠席にして下さい(弁護士だけ欠席で、あなた本人のみは出席ということは通常せず、あなたも弁護士も欠席することになります)。

  逆に、あなたの仕事の都合がつき、調停期日にはあなた自身でまずは対応してみたいと考えているような場合、第1回期日は出席するようにして下さい。

 

 2)「2 最初の期日に欠席する場合、その後の期日について希望曜日をお書き下さい」

  あなたが第1回期日に出席できる場合、この「2」は空欄のままで大丈夫です。

  あなたが第1回期日に出席できない場合には、なるべく沢山候補日を記入して下さい。なお、調停の時間は、午前中は午前10時(但し、相手方は10時30分集合の場合あり)から12時頃まで(延長の可能性あり)、午後は午後1時30分(但し、相手方は2時00分集合の場合あり)から3時30分頃まで(延長の可能性あり)になりますので、その時間帯を視野に、出席できる日付を複数記入して下さい。

 

 3)「調停での話合いは円滑に進められると思いますか」

  この覧は参考程度の記載項目ですので、あまり神経質にならずに記載してもらって大丈夫かと思います。

  なお、離婚するかどうかや、その付随条件で意見対立が激しいようであれば「進められないと思う」にチェックして下さい。

  奥様の言い分が今一はっきりしない場合には「分からない」にチェックする形で問題ありません。

 

 4)「4 申立人の暴力等がある場合には、記入して下さい」

  あなた自身が奥様から暴力を受けた経験がある場合には記入して下さい。夫婦喧嘩がヒートアップして多少お互いに手を出し合う形になったというような話であれば、とりたてて記載しなくてもよいと思います。

  この記載項目は、例えば妻側が凶器を持参してくる危険性等もあるという場合には、調停委員も身の安全を考えなければならないといった問題もありますし、あなた自身に危害が加わらないような配慮も検討しなければならないので、設けられている項目だからです。

 

 5)「5 裁判所に配慮を求めることがあれば、その内容をお書き下さい」

  これは、前述の「4」の延長なのですが、相手からの暴力を受ける危険性等がある場合に、集合時間を相手とずらすなどの配慮を求めるといった記載をします。

 

(5)「連絡先等の届出書」の書き方

 あなたが裁判所からの書類を受け取りたい場所と、電話番号を記載する書類になります。

 通常は「申立書記載の住所のとおり」にチェックを入れ、あなたの携帯電話番号を記入することになると思います。

 

 

4.まとめ


・答弁書を書き始める前に、まず調停申立書を読み解く必要がある。

・答弁書を書き始める前に、「あなたにとって」離婚した方が良いかをしっかりと考える必要がある。

・答弁書には、離婚で後悔しないと決断しきっている場合以外には「離婚したい」とは記載しない。

・離婚したい場合と夫婦円満を目指す場合とで答弁書の書き方は異なるので注意しながら記載する必要がある。

・「同居日」と「別居日」の覧は軽視されがちだが、重要な日付なのでしっかりと確認して記載する必要がある。

・調停期日の1週間前までに届くように、答弁書、「進行に関する照会回答書」、「連絡先等の届出書」を提出する必要がある。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.05.27更新

 弁護士秦

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚に対してNO!」旦那様側の夫婦関係総合サイトはこちら<になります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

 

1.突如裁判所から離婚調停の書類が届いた。


 

 こちらとしては、一旦冷却期間を置いた上で、または、他の身内等を交えた上で今後の夫婦関係についてしっかりと議論しようと考えていたのに、無断で奥様が調停の申立をしており、裁判所から調停期日のお知らせが届いてしまうと大きなショックを受けることと思います。

 なかなか、奥様の調停申立という現実を受け入れられないという方も多いかもしれません。

 ただ、「過去こうしておけばよかった」と後悔ばかりをしていても、今後の夫婦関係にとってメリットは少ないと思いますので、まずは、奥様が申立をした調停申立書の内容を読み解く必要があります。

 

 

2.まずは、調停申立書を取り出す。


 

 裁判所から送られてきた書類は何枚もの紙が入っており理解しにくいかと思います。そこの中からまずは、調停申立書を取り出す必要があります。

 右上の方に「夫婦関係等調整調停申立書 事件名(離婚)」と書いてある書類が入っていると思いますが、それがいわゆる離婚調停申立書になります。奥様か、奥様が雇った弁護士の(赤い)判子が押されている書類が離婚調停申立書です。

参考までに、最高裁判所ホームページ上の調停申立書記載例はこちらになりますので、必要に応じてご参照下さい(なお、こちらの最高裁のサイトは、離婚調停を申し立てる側からの記載方法の解説になりますので、ご留意下さい)。

 

 

3.離婚調停申立書を読み解く


 

 離婚調停申立書に記載されている情報は限られているのですが、そこから読み取ることができる情報はありますので、読み取れる情報は全て読み取っておく必要があります。以下では、離婚調停申立書を読み解く上でのチェックポイントについて解説します。

 

(1)奥様が弁護士を雇っているかどうかのチェック

 調停申立書を見れば、奥様が現時点で弁護士を雇っているのか雇っていないのかを知ることができます。

 調停申立書1頁目の右上の方に(赤い)判子が押されている箇所があると思うのですが、①その判子が奥様のものであれば、現時点で弁護士を雇っていない、②その判子が弁護士のものであれば、既に弁護士を雇っているということが分かります。

 相手が弁護士を雇っているという場合、こちらも弁護士を雇うことを考えた方が良いので、まず最初に確認しておきたい項目になります。

 

(2)申立人の住所欄

 奥様が自身の居場所をこちらに秘密にしているケースですと、調停申立書の申立人(奥様)の住所欄を見れば、奥様の居場所を探ることができると考える方も多いのですが、残念ながらほとんどの場合、現在の居場所を書いていることはありません(もちろん、こちらに奥様の居場所を明かしているケースでは、現住所を住所欄に記載することの方が多いです)。

 そのため、申立人住所欄を見ても、奥様の住所は分からないことが多いです。

 

 実際上の記載方法としては、夫婦が一緒に住んでいたときの自宅住所が記載されていることが多く、「虚偽記載」ではないかと思われる方もいると思いますが、裁判所の実務ではこのような便法が認められておりますので、この点を追求してもあまり効果がないのが実情と言えます。

 なお、申立人が希望すれば、申立書に現住所を記載しないという手法について、裁判所は特に綿密な審査等はせずに認める扱いですので、「妻の住所欄に現住所が書かれていない」イコール「裁判所が、妻の言い分をそのまま認めた」ということはありませんので、この点はご安心下さい。

 

(3)2頁目の「申立の趣旨」

 調停申立書の2頁目を開きますと、上から中央あたりまで縦線が一本伸びており、その右側に何箇所かチェックが入っていると思います。このチェック部分に書かれている項目が、奥様が調停の「議題」にしたいと考えている項目になります。合わせて、奥様のご意見もそこに書かれていますので、これを見れば、奥様の要望の概要をつかむことができます。

 

 以下詳しく各項目に対して解説していきます。

①離婚について

奥様は今回の調停で離婚を求めていますので、そのことに対してあなたがどのように返答するかについては慎重に検討する必要があります。

奥様が調停まで申し立てているので「諦めます」とおっしゃる方もいますが、離婚はあなたの人生にとっても1度や2度しかないような重要な事柄ですので、後で後悔しないよう離婚すべきかどうかは慎重に検討する必要があります。

 

なお、あなたが調停の席で一度でも「離婚も仕方ないと思います」と発言してしまうと、離婚することが前提で話がドンドン進んでいってしまいますので、この点の発言は慎重さが求められます。

また、あなたとして離婚に断固反対ということでしたら、調停の場では親権や養育費・財産分与の議論はしないというスタンスになります。親権や養育費・財産分与は、離婚する場合に決定すべき事項なのであって、離婚しない場合には決める必要がない項目になるからです。
お子様のことについて

 

②調停申立書の「申立の趣旨」「(1)」~「(3)」にはお子様のことが書かれています。

   奥様が親権獲得を希望しているのであれば、親権を獲得することを前提として、あなたに養育の支払いを求める内容になっていると思いますので、親権を奥様に渡してよいのか、養育費の金額は、あなたの収入から支払い可能な金額なのかどうか等について検討する必要があります。

   なお、養育費に関しては「相当額」の覧にチェックが入っている場合がありますが、これは、「裁判所の実務で一般的に用いられる算定表の数字で構わない」と言う意味になりますので、あなたの方でもインターネット等にて算定表の数字を確認して、支払い可能な数字なのかを確認してみて下さい。

   ちなみに、奥様側が積極的にお子様とあなたとの面会を希望していない場合には「(2)」の項目に何もチェックが入っていません。そのため、逆にあなたの希望としてお子様に会いたいという希望が強い場合には、調停の場などで強く面会交流を求めていくことになります。

 

③財産分与について

 財産分与とは、夫婦として同居生活を送っている間に蓄えた財産を折半するというものです。

 この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(4)」に記入されます。ただ、この項目には「相当額」にチェックが入っていることが多いです。「相当額」の意味合いについては、通常「別居時の夫婦の財産を半分にして欲しい」という趣旨で用いられることが多いです。

 財産分与はお互いが財産状況を開示しないと正確な数字を算出できないため、「相当額」と記入することが多いのが実態です。

 

④慰謝料について

   慰謝料とは、夫婦として同居生活を送っている間に精神的苦痛を受けた場合、それを慰謝すべき金額として要求するものです。通常は、あなたが不倫をしたり、奥様に暴力を振るったような場合にのみ発生するものになります。

   この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(5)」に記入されます。

   この慰謝料額については、500万円だとか1000万円だとかの高額の金額が記入されていることもありますが、奥様側が感情的に金額を記載しているというケースも多くありますので、そのような場合、こちらとしてすぐに金策に走らなければいけないと言うことはありません。

 

⑤年金分割について

   年金分割とは、離婚するまでの婚姻期間中の年金加入記録を折半するというもので、実務的には0.5で折半することが定着しておりますので、「申立書の趣旨」の「(6)」にも「0.5」の覧にチェックが入っていることが通例かと思います。

 

(4)2頁目の「申立の理由」

①上段について

 「申立の理由」の上段には「同居を始めた日」と「別居をした日」の覧があります。これらの日付は財産分与の判断等にあたって重要な日付になりますので、奥様の記入に間違いがないかしっかりと確認して下さい(こちらが離婚に応じないという場合、財産分与の議論に応じる必要はないのですが、こちらが答弁書を作成するにあたっても「同居を始めた日」と「別居をした日」に間違いがないかはいずれにせよ記入が不可欠になりますので、これらの日付が正確かはしっかりと確認しておく必要があります)。

 

②下段について

 ここに「申立ての動機」の動機がチェックされていますが、これらが「奥様が離婚したいと考えている理由」の部分になります。

 普段あまり聞き慣れないものとして「8 精神的に虐待する」という項目がありますが、これは、いわゆるモラハラ行為等を指しており、代表的なものは暴言や物を壊すといった行動になります。

 

 いずれにしましても、このチェック項目だけでは、奥様の不満の概要は分かっても、いつのどのような行動が問題になっているのかといった具体的内容が何も分かりません。なぜこのような簡単な記入に限定しているのかというと、あまり詳しい内容を記載してしまうと、夫婦間の感情的対立が激化する危険性がありますので、簡略な記載に限定しているのです。

 あなたの方としては、調停期日当日には、各項目について詳しい説明を求められることもありますので、心当たりがある項目については、記憶喚起を図っておく必要があります。

 

 

4.まとめ


・調停申立書の1頁目の赤い判子が押されている箇所を見れば、奥様が弁護士を雇ったか雇っていないかが分かる。

・調停申立書2頁目の「申立の趣旨」を見ると、奥様が希望する離婚条件が分かる。

・調停申立書2頁目の「申立の動機」上段の同居開始時期と別居日は重要な日にちなのでしっかりと確認する必要がある。

・調停申立書2頁目の「申立の動機」下段に、奥様が離婚を希望する理由が書かれているが、抽象的なので、詳しい内容は調停期日まで分からない。

 

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