2018.03.06更新

 弁護士秦

こんにちは、東京・日本橋【神田至近】の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、モラハラ情報盛りだくさん!弁護士秦のモラハラ総合サイトは>>こちら<<になります。

 

1.モラハラの多様性


 

 一口にモラハラと言いましても、モラハラの範囲が広いため、その形態には多様性があります。また、モラハラの内容によってはかなりDVに近い様なものから、そこまで深刻ではないものもあり、程度にも大きな差があることが多いです。

 

 そのため、モラハラを一括りにして、離婚協議・離婚調停の線引きをどこに求めるかは難しい問題です。ただし、私が弁護士として事件を処理するにあたって、どのタイミングで離婚協議を打ち切り、どのタイミングで離婚調停に切り替えているのかについては、いくつかのポイントがありますので、参考までにご説明させていただきます。

 

 

2.離婚調停に切り替えるタイミングって?


 

 言い換えますと、離婚協議を諦めるタイミング、逆に言うと調停という次のステップに切り替えるタイミングということです。調停に切り替えるタイミングについては、以下の各項目を踏まえてご検討されるのがよいのではないかと思います。
 

(1)親族や友人を間に入れる方法の検討

  モラハラのケースでも、モラハラ夫が普段は冷静に話をすることができる、だとか、目上の人間に対しては暴言を吐かないと言った場合、または、家庭内では内弁慶だけれども外では非常に格好をつけたがるという場合には、誰か間に入って調整してもらうという方法もあり得ます。

 

 どなたかを間に入れることで冷静な話し合いができるようでしたら、早期の離婚につながることもあります。

 間に入ってもらう人物としては、あなたのお母様かもしれません、仲の良いお姉様かもしれません、職場の先輩、大学のゼミの同期、中学時代からの幼なじみ等、離婚という繊細な問題を打ち明けても良い人間で、力を貸してくれそうな人物を想像してみて下さい。

 

 そして、その様な人物が思い当たるのであれば、その人に相談してみることを考えてみて下さい。

 ただし、注意して欲しいのは、その様な人物が思い浮かんでも、すぐに相談するのではなく、その人に相談するのがよいかよく考えることです。

 

 よく聞きますのは、「親身に話に乗ってくれる人がいるけれども、夫との接点がないから、その人を間に入れるのは、夫が絶対拒否すると思う」だとか「うちの母には相談しているけれども、子供のためには絶対離婚など認めないという考えの人なので、離婚に賛同してくれなさそうである」とか「丁度間に入ってくれそうな人がいるけれども、口が軽いのですぐに噂が広まってしまいそうである」といった話です。

 

 相談したことでかえって事態が悪化してしまうことがないよう注意が必要です。

 ちなみに、間に入ってもらうにあたっては、夫婦の話し合いの席に同席してもらうという方法や、伝言役のような形でお互いの意見を伝達してもらう方法があります。また、ご両親に間に入ってもらう場合には、夫婦双方の両親も交えて大家族会議を開いて話し合うという方法も考えられます。

 

 

(2)モラハラであることに対する配慮

 前述のように、誰かを間に入れることで旦那が冷静でいられる場合はいいのですが、逆に間に入った人物に対して暴言を吐く危険性があるような場合には、誰かを間に入れるという方法は取れません。

 その場合には、いよいよ弁護士に依頼することも検討しなければならない段階と言えます。

 

 

(3)弁護士はどのタイミングで調停に切り替えるのか。

 これは弁護士として多数モラハラのケースを手がけてきた経験に基づくものなので一概には言いづらいのですが、以下のような要素を考慮して切替のタイミングを計っています。

 

①モラハラ夫がどこまで離婚に反対しているのか。

 調停切替の判断で一番重要な要素が、モラハラ夫の離婚に対する捉え方です。

 表面的には離婚に反対する意向を示していても、内心では、「弁護士まで出てきているぐらいだから、もう今まで通りの夫婦関係を取り戻すのは無理だ」と感じているような場合もあります。

 その様な場合には、粘り強く交渉をすれば協議離婚によって解決できる可能性もありますので、すぐに調停に切り替えるのではなく、できる限り離婚交渉の期間を取るようにすることが多くなります。

 他方で、モラハラ夫が離婚に断固拒否しており、その意思が非常に固いと思われるケースでは、早めに調停に切り替えることを考えます。

 

②ご夫婦の調停手続の捉え方

まず、奥様側から見ると、調停という手続が裁判所で行われるものですし、調停離婚する場合、戸籍に「協議離婚」ではなく「調停離婚」と書かれてしまうこともあって、極力調停にしたくないという方もいます。

その様な場合には、当然極力協議離婚の努力をして行くことになります。

他方、モラハラ夫側から見ると、調停という手続が裁判に準ずる重要な手続だという認識の人から、話し合いの場所が(裁判所に)変更されたに過ぎないという認識の方もいます。

まず、調停手続を重要な手続だと考えているモラハラ夫を相手にする場合、調停に進む場合には、できる限り丁寧なアナウンスをするようにしています。そうでないと、相手から無用な反発を受けることが多いからです。ただ、調停が深刻な手続のように考えている場合には、モラハラ夫側には「その様な手続を避けたいのであれば、離婚届にサインしてもらえませんか」という説得のし方をします。

他方、調停手続を深刻に考えていない場合には、こちらとしても調停申立のハードルは下がることになります。

 

③夫側がモラハラを認めているかどうか。

夫側がモラハラの事実を否定している場合には、調停申立前に極力モラハラの証拠集めをすることが多いです。モラハラ夫とのやり取りのラインやメールなど、どの程度モラハラの客観的証拠があるのかを確認して行くことになります。

このような、いわゆる証拠集めが必要になりますので、夫側がモラハラを完全に否定しているような場合には、それなりに準備に時間を要するケースが増えます。

 

 

3.まとめ



○モラハラは多様な概念のため、一括りに離婚協議と離婚調停の分岐点を考えることは難しい。

○間に入ってもらえる様な適任者(身内や友人等)がいる様であれば、間に入ってもらって話をしてみる。

○弁護士が調停に切り替えるタイミングは、①モラハラ夫が離婚にどこまで反対しているか、②調停という手続についてどの程度深刻に考えているか、③夫側がモラハラを認めているかどうかといった点を考えて見計らっている

 

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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