2016.08.15更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.婚姻中夫に隠れてデリバリーヘルスの仕事をすることは慰謝料原因になるか


 

 一般に慰謝料発生の原因とされる「不貞行為」とは、第三者と性交渉を持つことを意味するとされています。

 そうすると、デリバリーヘルス業務は、直ちに性交渉に結びつくわけではありませんので、厳密には「不貞行為」とは言えなさそうです。

 

(1)性交渉を持ってしまった場合慰謝料責任は避けられない

 デリバリーヘルス業務を行っていると、特定の客から何度か指名を受けているうちに懇意になり、性交渉に至ってしまうというケースも多くあります。

 このように関係を持ってしまった場合には明らかに「不貞行為」に該当しますので、慰謝料を支払う責任は避けられません。

 

(2)性交渉を持たなくとも慰謝料責任が発生する危険性は高い

 デリバリーヘルスについては、デリバリーヘルス店において、客との性交渉を禁止する旨の規則が定められていることが多くあります。このような規則の存在を理由にしてデリバリーヘルス嬢も客からの性交渉の要求を拒否するケースも多くあります。

 しかしながら、デリバリーヘルス業務は、性交に類似する行為が多分に含まれるため、婚姻中にこのような業務についていることを旦那様が知った場合には、大きなショックを受けることも多いと思います。

 

 そのため、デリバリーヘルス業務を行ってきたことは、慰謝料の発生原因になり得ると思われます。

 

2.私が担当した事件


 

・ご依頼者様:30代後半の女性(Yさんと言います)

・ご依頼内容

 旦那の暴言がひどいため離婚したいが、婚姻中デリバリーヘルス業務をしていたことを旦那が気付いてしまい、「慰謝料を請求する」と言われてしまっている、円滑に離婚できるように弁護活動を行って欲しい、というご依頼内容でした。

 

 なお、Yさんの旦那様:40代前半の男性、お子様:小学校に通う男の子2名、ご家庭環境:ご依頼時別居中、婚姻期間:10年程度というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 まずは、Yさんからデリバリーヘルス勤務の期間や態様、その経緯などについて詳しくお話を伺いました。Yさん自身旦那様から追及された際に、デリバリーヘルス勤務をしていたことは認めてしまっていましたので、一切慰謝料を払わないと言うことは難しいと思いましたが、その金額をできる限り減額する事情がないかを詳しく聞くことにしたのです。

 

 この事件では、旦那様がYさんのデリバリーヘルス勤務に強く立腹しており、旦那様の方から家庭裁判所に対して離婚調停の申立がありました。

 

 この調停の中でも、旦那様はYさんに慰謝料400万円を支払わせるといったことを強く主張していました。

 

 これに対しては、デリバリーヘルス勤務の経緯を詳しく説明すると共に、デリバリーヘルス店の店内規則にて客との性交渉が明確に禁止されていることを説明しました。

 具体的には、このケースでは、旦那様が頻繁に高級品を購入していたため、そのことで生活費が圧迫され、Yさんとしても育児をしながら高額の収入を得るためにデリバリーヘルス業務に従事しなければならなかったという事情を説明しました。

 

 また、旦那様は、Yさんがデリバリーヘルスの客の○○さんと性交渉があったはずだということを強く疑っていましたが、濡れ衣でしたので明確に否認しました。

 

4.調停委員の風当たり


 

 上記の通り、当方としては、「不貞行為」はないと繰り返し主張しましたが、デリバリーヘルス業務自体が性交に類似する行為を含んでいることもあって、調停委員の理解を得ることは難しい状況でした。

 

 そのため、Yさんの現在の収入がパート収入のみで、ほとんど収入がないという点を積極的に押し出す形に作戦を変更しました。Yさんにはほとんど収入がないという点については、昨年度の課税証明書なども提出し、調停委員にも理解してもらいました。

 

5.1万円に満たない慰謝料を支払って離婚


 

 当方としては、Yさんにほとんど支払能力がないという点を全面的に押し出し、慰謝料の支払いが現実的に不可能であるという点を繰り返し強調したところ、旦那様の方も長期的な紛争は避けたいという意向に変化していきました。

 

 ただ、旦那様の心情として慰謝料ゼロと言うことには納得が行かないとのことでした。そこで、最終的にはYさんが1万円にも満たない少額を支払うという形で合意にこぎ着けることができ、調停が成立しました。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.08.01更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.不倫の誓約書


 

 

 旦那様の不倫が発覚した場合、奥様としてはまず、今後の夫婦関係をどのようにするのかについて真剣に考えなければなりません。

 旦那様が今後もこのようなことを繰り返す可能性が高いという場合には、離婚、もしくは、離婚しないまでも一定期間別居をするという選択肢もあり得るでしょう。逆に、小さいお子様がいるなどの事情で離婚に踏み切れないという場合、夫婦関係の修復を試みるということもあり得るでしょう。

 

 では、夫婦関係の修復を試みるという場合、今後同じようなことが繰り返されないために、旦那様に誓約書を記載させる必要があります。

 このような誓約書を書かせることは、旦那様自身の反省・謝罪の気持ちをきちんと書面に残しておくことに加え、旦那様自身にとって、その様な気持ちをきっちりと自覚させることにも繋がります。

 

 そして、不倫相手の女性についても、奥様がよく知る人物であるといった場合には、その不倫女性にも同様に誓約書を提出させるのが効果的です。

 

2.私が担当した事件


 

 

・ご相談者 40代前半の女性(Zさんと言います)

・ご相談内容

 妻子を持つdさんと浮気をしてしまったが、そのことがdさんの奥様に発覚して、一度誓約書を書いて提出している。この誓約書には今後dさんと連絡を取った場合には1回につき200万円を払うと書かれているが、これは有効なのか、というご相談でした。

 このケースでZさんは結局dさんと2度目の浮気をしてしまい、そのことでdさんの奥様から200万円を請求されているということでした。

 

 なお、dさんは40代前半の男性、dさんのご家庭は、奥様30代後半、小学校に通う男の子がお二人いる家庭でした。

 

3.「1回の違反に対して」200万円という約束の有効性


 

 誓約書にサインをしてしまった場合でも、その内容が当然に全て有効になるわけではなく、その内容が圧倒的に不倫被害者側に有利であるといった場合には、効力が一部制限されることもあると思われます。

 今回のケースで問題となった「連絡1回につき200万円」という約束も圧倒的に不倫被害者側に有利な定めになりますので、文面通りの効力は認められないものと思われます。

 

4.結局はケースごとの不倫慰謝料額が物差しになると思われる


 

 上記の通り一方的すぎる内容の誓約書の効力は制限されますが、問題は、どこまで制限されるのかという点です。

 

 一方的過ぎる内容であっても、全部無効ということにはならないと思いますので、具体的にZさんはいくら払えばよいのかが問題となります。

 

 この点は、このケースでの不倫慰謝料をいくら払うのが妥当かという金額が物差しになるのではないかと思われます。具体的には不倫慰謝料は以下のような点を考慮して定まります。

 

①不倫の悪質性

②被害配偶者が受けた精神的苦痛や肉体的苦痛

③不倫をきっかけにして夫婦関係が破綻したかどうか

④婚姻期間の長さ

 ⑤不倫女性の収入

 

5.このケースでの解決


 

 私は、上記のような相談を受け、合計の支払額が200万円ということであれば、不当に高額とも言えないのではないかとのお話しをさせていただき、Zさんも、その金額を支払うということで、私が間に立たずに問題は解決しました。

 

6.お金を支払う際の注意点


 

①可能な限り、200万円の支払いで終わりであると言うことを約束させること

 200万円を支払う際には、dさんの奥様にも、200万円を受け取ることで問題が解決済みであることを署名押印してもらうのが望ましいです。

 

 そうでないと、今後dさんの家庭が正式に離婚することになったとか、お子様がショックで体調を崩したといった事情の変化があった時に、その都度追加で慰謝料を請求される危険性が残るからです。

 具体的には、dさんの奥様に「200万円を受領したことに伴い、Zさんとの間に何らの権利義務がないことを確認する。」といった内容の合意書に署名押印してもらうとよいでしょう。

 

②dさんへの求償の問題も考慮すること

 不倫というのは男女が共同して行う不法行為のため、Zさんだけが200万円を支払ったという場合には、本来dさんに対して100万円程度のお金を請求しても良いことになります(これを法律用語では「求償」などと言います)。

 

 Zさんとdさんは共同で違法行為をしたことになるので、一方のみが金銭負担をするのは不公平だから、内部で調整を図るということです。

 

 ただ、実際にZさんがdさんに連絡を取ると、dさんの奥様からしてみると、「また疑わしい関係が続いている」と見られかねませんし、再度dさんの家庭を混乱させることにもなりかねません。

 そのため、このような求償を行うかどうかはZさんが慎重に考えていかなければなりません。

 

 ちなみに、今回のケースでは、Zさんはdさんへの求償はせずに終わらせました。

 

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