2018.05.22更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。

 

1.私が担当した事件


①ご依頼者様: 40代前半男性(Yさんとします)

②依頼内容: 突如家内が弁護士を立てて離婚調停を起こしてきた様なので、こちらも弁護士をつけて対応したい。

 

③関係者概要等

相手方: 40代前半の奥様 、 お子様:成人した長男・高校生の次男・中学生の三男と中学生の長女の合計4名 、 婚姻期間: 約20年 、 依頼時の家庭環境: すでに別居中

④相手が主張してきたモラハラ概要

飲酒するとくどくどと愚痴を言ってくる、長女に対する叱責が度を超している、無職の期間があり経済的に困窮させられた等々

 

 

2.ご依頼時の状況


 

Yさんの奥様が弁護士を立てて離婚調停を起こしてきたので、1回目の期日は自分一人で出席した。しかし、相手が弁護士を立てているからなのか、調停委員が相手の肩ばかり持っている様子がある。離婚した後に後悔したくないので、こちらも弁護士を立ててしっかりと対応したいということでした。

既に調停期日の1回目は終了してしまっていましたので、私が調停期日に出席したのは2回目の期日以降と言うことになりました。

 

 

3.離婚に応じるかどうか


 

Yさんと話をしたところ、モラハラと言われる様なことはしていないつもりだが、飲酒の際に愚痴ってしまったことは事実であるし、長女にきつくし過ぎてしまったことも事実である。既に別居して1年が経つが、特に家内と一緒にいたいという気持ちもわき上がってこないので離婚の方向で構わないという話でした。

念のため私の方からは、お子様に対して離婚のことをどこまで話をしたのか、どのように受けとめているのか等を確認しましたところ、子供達に対しては既に離婚のことも話しており、しっかりと受けとめてくれていると言うことでした。

 

そのため、離婚については争わずに対応する方針に決まりました。

特にこのケースでは、別居の際には夫婦で冷静な話し合いが行われており、別居についての感情のしこり等はなかったため、Yさんも離婚について冷静に受けとめている様子でした。

 

 

4.争点は面会交流と財産分与


 

(1)面会交流について

 第1回調停期日において、Yさんが次男と三男の親権者となり、奥さんが長女の親権者となることは合意ができており、実際にも現在次男と三男はYさんが育てており、長女は奥さんが育てている状況でした。

 奥さんが二男・三男との面会交流を強く希望していたのですが、Yさんとしては、奥さんが面会の際に、Yさんを誹謗中傷する様な発言をしないのか、また、調停でのやりとりなど詳しい内容を話してしまわないのか等について悩んでいました。

 

 といいますのも、当初の奥さんの言う「モラハラ」というのも、実際のYさんの発言を随分誇張して主張されており、一緒に住んでいた際にも、むしろ奥さん側のYさんへの悪口の方が多かったと言うことでした。そのため、面会交流の際にもYさんの悪口等が出てくるのではないかと不安視していたのです。

このような面会交流の条件については、相手にも弁護士が就いていますので、私の方から書面にてしっかりと提案をし、相手と交渉を行いました。奥さん側は、悪口を言わないと言うことは当たり前のことなので、わざわざ約束する話ではない、こんな話を受けること自体心外であるということで抵抗していましたが、Yさんの方から聞いておりました具体的エピソードなども交えながら話をして、相手にも納得してもらいました。

 

(2)財産分与について

この事件では、ご夫婦の資産はあまりなかったのですが、お子さんの学費の支払いのためにお子さん名義の預金として貯蓄しているものが多くありました。奥さん側がお子さん名義の預金を隠そうとしたため、その所在の把握がまず問題になりました。また、Yさんが無職の際に、Yさんの父親から生活費の借り入れをしており、その金額を財産分与額から差し引くべきかどうかが問題になりました。

 

まず、奥さんが管理するお子さん名義の口座については、こちらの方でも銀行名等は把握しておりましたので、調停の席で開示させることに成功しました。

次に、Yさんの父親からの借入れ分に関しては、全額生活費に支払われたと証明することが難しかったため、その半額を財産分与に組み込むことで妥協しました。

 

 

5.調停の雰囲気


 

前述の様にYさんは、調停委員が相手の味方をしている様で不満があるとのことでしたが、私が調停の席に出席する様になってからは「随分調停委員の対応が良くなった」とのことで満足している様子でした。

実際私が出席した様子を見る限り、調停委員が一方的にこちらに話を向けてくることもなく、円滑に調停を進めることができたと思います。

 

 

6.約半年間の調停での決着


 

相手が調停を申し立ててきて半年が経過した頃に、離婚調停が成立しました。

Yさんは、調停を抱えながらだと、育児に集中できないと言うことを言っていましたので、しっかりと離婚できて、これからは子供達のために時間を使ってやりたいと話していました。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.05.21更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。

 

1.私が担当した事件


①ご依頼者様: 50代前半男性(Dさんとします)

②依頼内容: 妻が突如別居を開始した上で、弁護士から離婚を要求する書類が届いたが、納得が行かないので、相手の弁護士と話をして欲しい。

③関係者概要等

相手方: 50代前半の奥様 、 子供: いらっしゃらない 、婚姻期間: 5年未満 、 家庭環境: ご依頼時別居中 

 

 

2.DV保護命令事件の概要


 

私が離婚問題の弁護士に就いてから2,3週間もしないうちに、裁判所からDV保護命令の呼出通知が届いてしまいました。

私がDさんから聞いていた話では、DVといわれる様な暴力をしたこともなく、今一離婚理由がはっきりしないという話でしたので、まさに寝耳に水という様な話でした。

 

この保護命令の申立は、客観的証拠としては写真(肩を強く掴まれたと言うことで少しアザができた写真)とLINE(Dさんから多少強迫めいた内容のコメントをしてしまっていました)のみでした。

このように客観的証拠が乏しいことや、相手が主張する事実で虚偽の事実については逐一丁寧に反論をしたのですが、残念ながら裁判官にこちらの主張を受け入れてもらえず、保護命令が発令されてしまいました。

 

この保護命令に対して不服申立をすることも検討したのですが、Dさんとしても、自分から積極的に近づくつもりもないとのことでしたので、保護命令に対しては不服申立をしないこととしました。

 

 

3.そもそも離婚に応じるか

 


 

 

依頼を受けた当初、Dさんは離婚した方がよいのか悩んでいる様子でした。結婚から5年も経ていないため、離婚することがベストな選択なのか決めかねていたのです。

私の方からは、離婚というのは人生に一度や二度しかない重要な問題なので焦らずに結論を出して欲しいこと、悩んでいるのであれば、相手の弁護士にはとりあえず離婚に応じられないという返答をしておこうとお話ししました。

しかし、上記の通り突発的に保護命令の申立を受け、その申立書等には、明らかに虚偽と思われる記載も多数ありましたので、Dさんとしても、「こんな嘘つきと元の生活に戻ることはできない」という気持ちを強くし、こちらも離婚に応じる方向に梶を切ることにしました。

 

 

4.離婚問題については調停からスタートした


 

同時並行して奥さん側の弁護士が離婚調停を申し立てており、離婚の話し合いの場はすぐに調停の席に移りました。

Dさんも離婚の決意を固めておりましたので、私の方からは離婚について交渉での話し合いを要請したのですが、相手の弁護士が一切協議をしないというスタンスでしたので、協議離婚の議論は一切行われませんでした。

 

 

5.調停での先方の言い分


 

離婚調停では、奥さん側から慰謝料300万円の要求がありました。また、奥さん名義の自宅リフォーム代をDさんが負担しているのに、その部分の財産分与は一切しないということで、奥さん側の要求は非常に一方的なものでした。

先方はDVの保護命令が認められているため、慰謝料はもらって当然という態度で、金銭を要求してきました。

また、DVだけではなくモラハラ被害も受けているため、同情して欲しいという様な姿勢でした。

 

 

6.こちらが調停に臨む際に立てた作戦


 

 確かに、先方が言うとおり保護命令が発令されてしまっていることは、こちらにとって不利な事情になりますので、そのことも踏まえた上で作戦を組み立てる必要があります。そこで、調停に臨む際にはDさんとも綿密に打ち合わせをして、以下の様な作戦で臨むことにしました。

 

①Dさんが調停の席で感情的にならないこと

 調停委員は目の前のDさんの様子を見ながら調停を進めますので、Dさんが調停の場で感情的になってしまいますと、調停委員から「乱暴な人間」と評価されてしまう危険性が非常に高いです。

 そのため、私から事前にDさんに対して、調停の席で声を荒げないこと、感情を顔に出さないことを強く指導しました。合わせて、相手はこちらを挑発する様に無理な要求をぶつけてくる可能性が高いので、そのような挑発に乗ると相手の思うつぼであることを伝えました。

 

②保護命令が実質写真1枚だけで発せられたものであること等を丁寧に説明すること

 前述したとおり、保護命令の存在がこちらにとって一番不利な材料ですので、調停委員にも保護命令発令の経緯を丁寧に説明する様に心がけました。

 具体的には、先方の裏付けとして有力な証拠としては写真1枚だけであること、その際にもDさんが奥さん側に挑発されて多少手を出したに過ぎないこと、暴力をふるったのはこの1回のみであることなど詳しくかつ冷静に説明する様にしました。

 

③調停は白黒つける場所ではないこと

 さらに、調停はあくまで話し合いの場であって、夫婦のどちらに否があるのかを決定する場所ではないので、一方的にDさんが悪いというレッテルを貼る様な慰謝料請求には応じられないという論法を展開しました。

 

 

7.調停委員の反応


 

Dさんが調停の席で終始落ち着いて冷静に話をしていることについて、調停委員の印象はかなりよかったようでした。逆に、奥さん側は感情的になって調停委員に話をしていた様子で、印象を落としている様でした。

 

 

8.相手が調停を申し立ててきてから7か月後の決着


奥さん側は慰謝料の要望が強くなかなか妥協してこなかったのですが、途中裁判官が調停の席にはいるなどして説得してくれたおかげで、奥さん側も慰謝料の要望を取り下げました。

ただ、財産分与の話し合いの中で、多少こちらも譲歩する形で折り合いがつきました。

 

調停中、先方は早期離婚に向けて焦っている節がありましたので、逆にこちらは時間をかけてじっくりと臨む姿勢を見せたところ、先方がしびれを切らせて妥協してくるようになったのです。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.08.15更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.婚姻中夫に隠れてデリバリーヘルスの仕事をすることは慰謝料原因になるか


 

 一般に慰謝料発生の原因とされる「不貞行為」とは、第三者と性交渉を持つことを意味するとされています。

 そうすると、デリバリーヘルス業務は、直ちに性交渉に結びつくわけではありませんので、厳密には「不貞行為」とは言えなさそうです。

 

(1)性交渉を持ってしまった場合慰謝料責任は避けられない

 デリバリーヘルス業務を行っていると、特定の客から何度か指名を受けているうちに懇意になり、性交渉に至ってしまうというケースも多くあります。

 このように関係を持ってしまった場合には明らかに「不貞行為」に該当しますので、慰謝料を支払う責任は避けられません。

 

(2)性交渉を持たなくとも慰謝料責任が発生する危険性は高い

 デリバリーヘルスについては、デリバリーヘルス店において、客との性交渉を禁止する旨の規則が定められていることが多くあります。このような規則の存在を理由にしてデリバリーヘルス嬢も客からの性交渉の要求を拒否するケースも多くあります。

 しかしながら、デリバリーヘルス業務は、性交に類似する行為が多分に含まれるため、婚姻中にこのような業務についていることを旦那様が知った場合には、大きなショックを受けることも多いと思います。

 

 そのため、デリバリーヘルス業務を行ってきたことは、慰謝料の発生原因になり得ると思われます。

 

2.私が担当した事件


 

・ご依頼者様:30代後半の女性(Yさんと言います)

・ご依頼内容

 旦那の暴言がひどいため離婚したいが、婚姻中デリバリーヘルス業務をしていたことを旦那が気付いてしまい、「慰謝料を請求する」と言われてしまっている、円滑に離婚できるように弁護活動を行って欲しい、というご依頼内容でした。

 

 なお、Yさんの旦那様:40代前半の男性、お子様:小学校に通う男の子2名、ご家庭環境:ご依頼時別居中、婚姻期間:10年程度というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 まずは、Yさんからデリバリーヘルス勤務の期間や態様、その経緯などについて詳しくお話を伺いました。Yさん自身旦那様から追及された際に、デリバリーヘルス勤務をしていたことは認めてしまっていましたので、一切慰謝料を払わないと言うことは難しいと思いましたが、その金額をできる限り減額する事情がないかを詳しく聞くことにしたのです。

 

 この事件では、旦那様がYさんのデリバリーヘルス勤務に強く立腹しており、旦那様の方から家庭裁判所に対して離婚調停の申立がありました。

 

 この調停の中でも、旦那様はYさんに慰謝料400万円を支払わせるといったことを強く主張していました。

 

 これに対しては、デリバリーヘルス勤務の経緯を詳しく説明すると共に、デリバリーヘルス店の店内規則にて客との性交渉が明確に禁止されていることを説明しました。

 具体的には、このケースでは、旦那様が頻繁に高級品を購入していたため、そのことで生活費が圧迫され、Yさんとしても育児をしながら高額の収入を得るためにデリバリーヘルス業務に従事しなければならなかったという事情を説明しました。

 

 また、旦那様は、Yさんがデリバリーヘルスの客の○○さんと性交渉があったはずだということを強く疑っていましたが、濡れ衣でしたので明確に否認しました。

 

4.調停委員の風当たり


 

 上記の通り、当方としては、「不貞行為」はないと繰り返し主張しましたが、デリバリーヘルス業務自体が性交に類似する行為を含んでいることもあって、調停委員の理解を得ることは難しい状況でした。

 

 そのため、Yさんの現在の収入がパート収入のみで、ほとんど収入がないという点を積極的に押し出す形に作戦を変更しました。Yさんにはほとんど収入がないという点については、昨年度の課税証明書なども提出し、調停委員にも理解してもらいました。

 

5.1万円に満たない慰謝料を支払って離婚


 

 当方としては、Yさんにほとんど支払能力がないという点を全面的に押し出し、慰謝料の支払いが現実的に不可能であるという点を繰り返し強調したところ、旦那様の方も長期的な紛争は避けたいという意向に変化していきました。

 

 ただ、旦那様の心情として慰謝料ゼロと言うことには納得が行かないとのことでした。そこで、最終的にはYさんが1万円にも満たない少額を支払うという形で合意にこぎ着けることができ、調停が成立しました。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.08.01更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.不倫の誓約書


 

 

 旦那様の不倫が発覚した場合、奥様としてはまず、今後の夫婦関係をどのようにするのかについて真剣に考えなければなりません。

 旦那様が今後もこのようなことを繰り返す可能性が高いという場合には、離婚、もしくは、離婚しないまでも一定期間別居をするという選択肢もあり得るでしょう。逆に、小さいお子様がいるなどの事情で離婚に踏み切れないという場合、夫婦関係の修復を試みるということもあり得るでしょう。

 

 では、夫婦関係の修復を試みるという場合、今後同じようなことが繰り返されないために、旦那様に誓約書を記載させる必要があります。

 このような誓約書を書かせることは、旦那様自身の反省・謝罪の気持ちをきちんと書面に残しておくことに加え、旦那様自身にとって、その様な気持ちをきっちりと自覚させることにも繋がります。

 

 そして、不倫相手の女性についても、奥様がよく知る人物であるといった場合には、その不倫女性にも同様に誓約書を提出させるのが効果的です。

 

2.私が担当した事件


 

 

・ご相談者 40代前半の女性(Zさんと言います)

・ご相談内容

 妻子を持つdさんと浮気をしてしまったが、そのことがdさんの奥様に発覚して、一度誓約書を書いて提出している。この誓約書には今後dさんと連絡を取った場合には1回につき200万円を払うと書かれているが、これは有効なのか、というご相談でした。

 このケースでZさんは結局dさんと2度目の浮気をしてしまい、そのことでdさんの奥様から200万円を請求されているということでした。

 

 なお、dさんは40代前半の男性、dさんのご家庭は、奥様30代後半、小学校に通う男の子がお二人いる家庭でした。

 

3.「1回の違反に対して」200万円という約束の有効性


 

 誓約書にサインをしてしまった場合でも、その内容が当然に全て有効になるわけではなく、その内容が圧倒的に不倫被害者側に有利であるといった場合には、効力が一部制限されることもあると思われます。

 今回のケースで問題となった「連絡1回につき200万円」という約束も圧倒的に不倫被害者側に有利な定めになりますので、文面通りの効力は認められないものと思われます。

 

4.結局はケースごとの不倫慰謝料額が物差しになると思われる


 

 上記の通り一方的すぎる内容の誓約書の効力は制限されますが、問題は、どこまで制限されるのかという点です。

 

 一方的過ぎる内容であっても、全部無効ということにはならないと思いますので、具体的にZさんはいくら払えばよいのかが問題となります。

 

 この点は、このケースでの不倫慰謝料をいくら払うのが妥当かという金額が物差しになるのではないかと思われます。具体的には不倫慰謝料は以下のような点を考慮して定まります。

 

①不倫の悪質性

②被害配偶者が受けた精神的苦痛や肉体的苦痛

③不倫をきっかけにして夫婦関係が破綻したかどうか

④婚姻期間の長さ

 ⑤不倫女性の収入

 

5.このケースでの解決


 

 私は、上記のような相談を受け、合計の支払額が200万円ということであれば、不当に高額とも言えないのではないかとのお話しをさせていただき、Zさんも、その金額を支払うということで、私が間に立たずに問題は解決しました。

 

6.お金を支払う際の注意点


 

①可能な限り、200万円の支払いで終わりであると言うことを約束させること

 200万円を支払う際には、dさんの奥様にも、200万円を受け取ることで問題が解決済みであることを署名押印してもらうのが望ましいです。

 

 そうでないと、今後dさんの家庭が正式に離婚することになったとか、お子様がショックで体調を崩したといった事情の変化があった時に、その都度追加で慰謝料を請求される危険性が残るからです。

 具体的には、dさんの奥様に「200万円を受領したことに伴い、Zさんとの間に何らの権利義務がないことを確認する。」といった内容の合意書に署名押印してもらうとよいでしょう。

 

②dさんへの求償の問題も考慮すること

 不倫というのは男女が共同して行う不法行為のため、Zさんだけが200万円を支払ったという場合には、本来dさんに対して100万円程度のお金を請求しても良いことになります(これを法律用語では「求償」などと言います)。

 

 Zさんとdさんは共同で違法行為をしたことになるので、一方のみが金銭負担をするのは不公平だから、内部で調整を図るということです。

 

 ただ、実際にZさんがdさんに連絡を取ると、dさんの奥様からしてみると、「また疑わしい関係が続いている」と見られかねませんし、再度dさんの家庭を混乱させることにもなりかねません。

 そのため、このような求償を行うかどうかはZさんが慎重に考えていかなければなりません。

 

 ちなみに、今回のケースでは、Zさんはdさんへの求償はせずに終わらせました。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.07.25更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.退職金は財産分与で見落としがちな財産


 

 財産分与においては、相手の財産の在処(ありか)を事前に把握しておくことが重要になります。

 離婚で夫婦間の対立が激しくなりますと旦那様は少しでも財産を分けたくないと思い、財産を隠す傾向があるからです。

 

ただ、相手の財産の在処の把握と言いますと、通常の方は、旦那様の預金がどこにあるのか、株式をやっているがどこの証券会社でやっているのかといった点に目が行きがちですが、退職金を忘れてはいけません。

 

一口に退職金と言いましても、既に旦那様が定年退職して退職金を既に受け取っているという場合には、預金残高等に退職金が含まれますので、預金残高を考慮すれば実質退職金分が考慮されることになります。

 

他方、まだご夫婦ともに若く、退職まで30年以上あると言った場合には、定年退職という事情は不確実性が高いため、退職金は財産分与の対象としないことが多いように見受けられます。

 

2.私が担当した事件


 

・ご依頼者様:50歳代後半の女性(Oさんとします)

・ご依頼内容:旦那様が十分な生活費を渡さないので離婚したい、ついてはできるだけ多くの財産分与を受けたいとのご依頼内容でした。

 

 なお、この事件の旦那様:50歳代後半、お子様:既に成人されたお子様お二人、婚姻期間:25年程度、家庭環境:ご依頼時別居中というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 Oさんのお話では、旦那様が婚姻期間中生活費を渡さなかったとのことでしたので、婚姻期間のうちいつ頃までいくらを渡していて、いつ頃から生活費を渡さなくなったのか、また、生活費を渡さなくなったきっかけについて詳しくお話を伺いました。

 

 このようなOさんのお話を踏まえて、こちら側の離婚条件をまとめ、旦那様宛に通知を送りました。

 なお、この通知においては、旦那様の財産の詳しい残高等が分かりませんでしたので、旦那様の財産を開示するように要求する内容を盛り込みました。

 

 この通知を受け取った旦那様は、直ぐに弁護士に依頼をし、旦那様側から離婚調停を起こしてきました。

 

3.退職金についての言い分


 

(1)こちらの言い分

 当方としては、旦那様の定年退職まで5年しかないため、当然退職金を財産分与で考慮すべきことを主張しました。

 

 考慮する金額については、将来定年退職することを前提としたうえで、勤続期間の中でも婚姻期間と重複する部分を考慮して算出するように主張しました。

 

 今回のケースでの具体的な数字は差し支えますが、分かりやすくサンプルとして数字をあてはめて説明しますと以下の通りになります。

 ①定年退職した場合の退職金が1000万円と仮定します。

 ②定年退職までの勤続期間を20年

 ③婚姻期間と重複する期間を15年

 ④具体的考慮額は、1000万円÷20年×15年=750万円

(※この金額はあくまでサンプルとしての参考額で、今回のケースでの金額とは異なります)

と言った計算方法になります。

 

 本来は、退職金を実際に受け取るのは5年後の話になりますので、将来利息分を差し引くのが一般的なのですが、調停手続中と言うこともありましたので、将来利息分を差し引かずに提案を行いました。

 

(2)相手の言い分

 旦那様は、以下のような主張を展開してきました。

 

定年退職まで5年もの年月があり、実際に定年退職するかの確実性がないため、そもそも、退職金を財産分与で考慮すべきではない。

不動産業社に勤務しており、この業界は人の移り変わりが激しく、定年退職する可能性は極めて低い、そのため、退職金を考慮するにしても、中途退職を前提として計算すべきである。

 

4.最終的にはこちらの計算より一部減額して調停成立


 

 Oさんともよく相談して結論を出しましたが、最終的には、こちらの計算する金額と先方が計算する金額の中間値に近い数字で合意しました。

 

 先方が主張するように退職金を一切考慮しないという案は応じられないと言うことでこちらも強く主張したのですが、考慮する退職金の金額については、退職が5年後という一定の不確実性もありましたので、多少減額して折り合う形にしました。

 

5.退職金考慮の難しい点


 

 退職金は支給されれば、それなりの金額になるのですが、離婚するのは退職前ですので、計算上退職金を財産分与で考慮するにしても、旦那様がそのお金をどのように工面するのかという問題が生じます。

 

 この問題を解決するために、「旦那様が将来退職金をもらった段階で、分配を受ける」という方法もありますが、これでは、旦那様が退職したことを黙っていれば、こちら側から退職金分の支払いを請求することが難しくなってしまいます。

 

 そのため、やはり、離婚する時に退職金分も考慮すべきですが、あまり高額に固執しますと、旦那様の手元資金を超えてしまい、話し合いがまとまらない虞があります。

 この場合には、離婚裁判に移行するという方法もありますが、長期戦になってしまいますので、手続の進捗状況やご依頼者様のご意向を踏まえて最終決断することになります。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.07.18更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.面会交流とは?


 

 面会交流(めんかいこうりゅう)という言葉は普段耳にしないと思いますが、ご夫婦(または元夫婦)の一方がお子様を育てている場合に、他方配偶者がそのお子様と会って交流することを意味します。以前は「面接交渉」という用語を用いることが多かったのですが、最近は「面会交流」という用語を用いるのが一般的です。

 

例えば、夫婦の折り合いが悪くなって、奥様がお子様と一緒にご実家に別居しているときに、旦那様がそのお子様と会って話をしたり、一緒に遊んだりすること等を「面会交流」と呼びます。

 面会交流は、ご夫婦が別居されている時にも問題になりますが、離婚した後の面会交流の方が問題は深刻化しやすい傾向にあると言えます。

 

2.私が担当した事件


 

・ご依頼者様:30歳代後半の女性(Nさんとします)

・ご依頼内容:旦那様からの暴言がひどいので離婚したいが、親権はこちらが確実に取得したい、面会交流についてもきちんと条件を取り決めて離婚したいとのご依頼内容でした。

 

 なお、この事件の旦那様:30歳代後半、お子様:保育園に通うご長男のお一人、婚姻期間:5年以上10年未満、家庭環境:ご依頼時別居中というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 Nさんのお話では、旦那様が直接の暴力はしないものの、暴言がヒドイとのお話しでしたので、どのようなシチュエーションでどのような暴言を発したのか、頻度はどの程度だったのかと言った点をしっかりとNさんからお伺いしました。

 

 このような話を踏まえて離婚の希望条件を整え、旦那様宛に通知を送りました。この通知は、内容証明郵便という郵便方法でお送りしました。

 

 すると、旦那様も弁護士を立ててきて、弁護士同士での話し合いが行われましたが、親権の帰属について折り合いがつかず、家庭裁判所の調停手続で話し合いが行われることになりました。

 

4.調停手続での旦那様の言い分


 

 調停手続で、旦那様は、自分が親権者にふさわしいと言うことを主張すると同時に、ご長男様に会えていないということを強くクローズアップしてきました。

 この点は、旦那様が主張するとおりで、Nさんの希望もあってご長男様との面会交流は禁止していました。

 

 旦那様は、調停委員に対して「今ですら長男と自由に会えることができないのだから、離婚後はもっと会えなくなる。これでは長男があまりに不憫である」といった形でクローズアップしてきたのです。また「このように長男の自由を束縛するような女性に親権を委ねることはできない」などと主張してきました。

 

 これに対しては、Nさんとしても旦那様との面会交流をさせてこなかったのは、別居後長男が生活に馴染むまでの間は面会交流を控えさせたかったからであっても、ずっと面会交流させないというわけではないと言うことを主張しました。

 そして、現実にも調停手続中の面会交流を認めるようにしました。

 

5.面会交流での行事参加


 

 このようにして調停期日間の面会交流を認めつつ、離婚調停手続を進めていったのですが、その中で悩ましかったのが、行事参加の問題でした。

 

 Nさんは、旦那様からの暴言がひどいので転園したこと、旦那様が迎えに来ても長男を引き渡さないように予め保育園に話をしていましたので、旦那様が積極的に保育園の行事に参加することは好ましくありませんでした。

 

 そのため、離婚成立までは旦那様の保育園行事への参加は控えてもらい、その代わり、離婚後の行事参加については柔軟に対応する旨を明示する形にしました。

 

6.調停成立


 

 調停期日を繰り返していくにあたり、旦那様もお子様と直接会って話をするなどして親権については最終的に諦め、Nさんを親権者とする形での調停が成立しました。

 

 この調停の際には、上記の通り行事参加を認める旨を明記しました。

 具体的な調停条項は以下の通りです。

「相手方は、申立人に対し、申立人が2ヶ月に1回程度長男と面会交流することを認める。面会交流の日時、場所、方法等の具体的な内容については、当事者双方で事前に協議して定める。

 申立人は、長男が通園する保育園の、運動会、発表会、父兄参観、遠足、夏祭り、卒園式等の行事(保育園により父親の参加が認められているものに限る。)に参加することができる。」

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.07.11更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.一般的に面会交流の回数ってどのくらい?


 

(1)離婚成立前

離婚成立前で、離婚事件が家庭裁判所の調停手続に入っている場合、旦那様との面会交流の回数は、調停期日間に1回ずつというケースが多いように思われます。

 

 例えばですが、4月10日に第1回調停、5月15日に第2回調停、6月22日に第3回調停が開催されるという場合、2回目の調停日よりも前の4月30日に1回、第3回調停の前の6月7日に1回といった頻度で面会交流させるということになります。第4回目以降の調停期日についても同様になります。

 

 もちろん、調停手続は、裁判所を利用しますが、お互いの話し合いを基本とする手続になりますので、面会交流を一切拒否するというケースもあります。

 

(2)離婚成立後

 離婚問題の解決の仕方としては、大きく分けて協議離婚、調停離婚、裁判離婚があります。いずれにしましても、弁護士が間に入っている場合には、面会交流の頻度についても取り決めるケースが多いです。

 

 その頻度ですが、一概に「○ヶ月に1回」と断定はできないのですが、私が取り扱ったケースを見ておりますと「1ヶ月に1回」か「2ヶ月に1回」という頻度に落ち着くことが多いように思われます。もちろん、旦那様が結婚生活中お子様に暴力をふるっていたと言った事情がある場合には、面会交流の取り決めをしないといった対応をすることもあります。そのため、最終的にはケースバイケースということになると思います。

ただし、お子様への暴力といった特別の事情がない限り、面会交流を一切認めないという形で離婚するケースは稀だと思います。

 

2.私が担当した事件


 

ご依頼者様:20歳代後半の女性(Lさんと言います)

ご依頼内容:旦那が浮気したので離婚を切り出したが、相手が応じる様子がないので、間に入って離婚問題を解決して欲しい、娘達は今の生活に慣れているので、極力面会交流させたくない、というご依頼内容でした。

 

なお、この事件の相手方:20歳代前半の男性、お子様:保育園に通う娘様お二人、婚姻期間:5年程度、ご家庭環境:ご依頼時別居中というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

私は早速、旦那様に対して、Lさんが希望する離婚の条件を記載した内容証明郵便を送付しました。2度ほど内容証明郵便をお送りしたのですが、全くお返事がなく、お電話も繋がりませんでしたので、家庭裁判所に対して離婚調停を申し立てました。

 

4.旦那様の言い分


 

 旦那様は、内容証明郵便には返事をしなかったものの、家庭裁判所の調停手続には参加してきました。

 

 旦那様は、浮気を認めた上で、離婚にも応じるという姿勢でした。

 

 こちら側としては、旦那様が離婚を争ってくると予測していましたので、意外でしたが、こちらにとって有利な話ですので歓迎すべき話でした。

 ただ、旦那様は面会交流については、娘様が可愛いので、Lさんの許しが得られるなら面会交流をしたいということを話してきました。

 

5.Lさんの返答


 

 旦那様は浮気と同時に自宅を出て戻ってこなくなってしまったという経緯があり、旦那様の家出当初下の娘様が随分取り乱してしまったとのことでした。現在は下の娘様も落ち着きを取り戻しているものの、面会交流を実施することで下の娘様の情緒が不安定になることは避けたいとのことでした。

 また、Lさんは結婚生活中、旦那様から暴言を浴びせられることも多かったため、面会交流という形で旦那様と接触することは耐えられないとのことでした。

 

 このようなLさんの要望はストレートに調停委員に伝え、協力を求めました。

 

6.最終解決


 

 この事件では、旦那様が反省している姿勢は見せつつも、慰謝料や養育費を払えるだけの給料がないということで紛糾し、数回調停期日を重ねました。

 

 面会交流に関しては、Lさんの意向を踏まえ、面会交流の頻度を明記しない形で調停が成立しました。

 

具体的には、調停調書には「申立人は、相手方が前項記載の子らと面会することを認め、その日時・場所・方法については、子らの福祉に配慮し、当事者双方で協議して定める」と記載されました。

通常の場合「申立人は、相手方が前項記載の子らと月1回程度面会することを認め、その日時・場所・方法については、子らの福祉に配慮し、当事者双方で協議して定める」と記載されますので、違いがよく分かるかと思います。

 

このようにすることで1ヶ月に1回とか、2ヶ月に1回という形で面会交流させる義務を負いませんので、Lさんにとっては大きな負担軽減になります。

 

7.その後


 

この事件では、結局もと旦那様がLさんに対して面会交流を求めることはなく1年以上が経過したと言うことでした。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.06.27更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.面会交流実施にあたっては事前準備が肝心


 

面会交流とは、現在お子様を養育されている親御様が、他方の親御様にお子様を会わせて、お子様と接触する機会を与えることを言います。

 

面会交流は、お子様を会わせるだけと誤解されている方が多く見られますが、注意すべき点が何点かありますので、注意深く進めて行く必要があります。

 

事前準備として肝心なのは、以下の点をキチンと取り決めておくことです。

①面会交流開始時刻

②面会交流終了時刻

③お子様の受け渡し場所

④お子様との面会交流の場所

⑤面会交流の注意事項(食事やおやつの回数、プレゼントの許否等)

 

特に離婚についてのご夫婦の意見が激しく対立している場合には、キチンと条件を取り決めておきませんと、面会交流実施時に思わぬアクシデントが生じかねません。

 

そのため、私が弁護士として関与している事件では、上記の①から⑤の点を綿密に取り決めた上で面会交流を実施します。

 

2.弁護士が面会交流に立ち会うメリット・デメリット


 

(1)【メリット1】連れ去りの防止

結婚生活の中でも旦那様がお子様を勝手にどこかに連れて行ってしまうだとか、暴力をふるったことがあるといったケースでは、面会交流時に、旦那様がお子様を連れ去ってしまう危険性があります。

 

通常初回や2回目の面会交流では、奥様が面会交流に立ち会うケースが多いと思いますが、旦那様は男性なので、力づくで連れ去りを実行した場合に対抗することが難しいことが多いと思います。

男性の弁護士が立ち会えば、連れ去り防止への牽制効果があります。

 

(2)【メリット2】旦那様のお子様への接し方を直接確認できる

弁護士が立ち会う面会交流にて、旦那様がお子様に対して暴力をふるうというケースは稀だと思いますが、そうではなくとも、実際に接している場面を見ることで、普段の関わり方の一端を垣間見ることができます。

このことは、今後の面会交流の頻度や方法の見直しの参考にもなります。

 

(3)【デメリット1】お子様との自然なふれあいを阻害する可能性

弁護士が面会交流に立ち会う場合、弁護士はスーツ姿で立ち会うことになりますので、「ママの仕事のお友達」といった紹介をすることが多いです。

ただ、お子様にとっては今まで見たこともない男性が同席することになりますので、緊張してしまい、父親との面会交流で自然なふれあいがしにくくなるというケースもあります。

 

(4)【デメリット2】日程調整に時間がかかる可能性

面会交流の場所にもよりますが、通常は公園その他他人の目もある場所で面会することが多いと思います。

そうすると弁護士事務所から遠い場所での面会交流となることも多いのですが、弁護士のスケジュールとの調整をしていると面会交流の日時がかなり先の日にちになってしまうというケースも生じます。

 

このように弁護士が立ち会うことにはメリットとデメリットがありますので、ケースに応じて弁護士立ち会いの要否を慎重に検討する必要があります。

 

3.私が担当した事件


・ご依頼者様:40代前半の女性(Bさんとします)

・ご依頼内容

旦那と離婚したいが、親権をどちらが取得するかで激しい対立があるため、こちらが親権を取れるように弁護して欲しい、面会交流時の連れ去りの危険があるので、初回面会交流に立ち会って欲しいというご依頼内容でした。

 

なお、この事件の相手方:30代後半の旦那様、お子様:保育園に通うご長女様お一人、婚姻期間:5年程度、家庭環境:ご依頼時別居中というケースでした。

 

4.公園での面会交流への立会い


 

このケースでは、旦那様がBさんのことを精神障害者のような言い方をしており、突飛な発言も多かったことから、初回の面会交流に限り、私も立ち会うことにしました。

 

面会交流の場所は、婚姻生活中もよくお子様を遊ばせていたという公園に決まり、初回の面会交流と言うこともあって面会交流時間は1時間にしました。

 

また、旦那様が面会中にBさんの悪口を言う危険性が高かったため、事前にその様なことがないように強く釘を刺しました。

 

当日は曇り空で、気温はちょうど良い具合でした。旦那様は娘様を抱き上げ、ブランコに乗ったり肩車をして公園をぐるりと回ったり、大きな問題もなく面会交流は終了しました。懸念されたBさんへの悪口もなく、終了しました。

別れ際娘様が寂しがらないかが心配でしたが、特にその様なこともありませんでした。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.06.20更新

 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.財産分与における住宅ローンの問題


 

 結婚生活の中でご自宅を購入した場合、通常は、自宅購入資金として住宅ローンを充てることも多いと思います。もちろん、ご自宅購入時には離婚など考えていないでしょうから、30年といった長期ローンを組むことも多いでしょう。

 そのため、離婚の際、住宅ローンが残っているというケースも多く見かけます。

 

 では、離婚の際、この住宅ローンはどのように処理されるのでしょうか。以下の様に「自宅売却で精算可能なケース」や「住宅ローンが旦那様のみの借金になっている場合」はあまり問題がないのですが、「奥様が連帯保証人または連帯債務者になっている場合」に問題が顕在化します。

 

(1)自宅売却で精算可能なケース

既に住宅ローンをかなりの額返済し終わっているとか、自宅を高額で売却できるというケースでは、自宅を売却すれば、住宅ローン残高を全額返済しても利益が残るというケースがあります。

 

その様なケースで、実際に自宅を高額で売却できれば、住宅ローンは全額精算されますので、住宅ローンの問題はなくなります。

 

 ただ、この方法は、ご夫婦のいずれも、その自宅に居住する意思がない場合の処理方法ですので、ご夫婦のどちらかが自宅に住み続けたいという場合には、採用できない可能性があります。

 

(2)住宅ローンが旦那様のみの借金になっている場合

 奥様が専業主婦で、住宅ローンの連帯保証人になっていない場合など、住宅ローンが旦那様のみ、または、旦那様と旦那様のお身内の方のみという場合には、離婚時の住宅ローンの問題は複雑化せずに処理できる場合が多いように思われます。

 

 この場合に、その自宅に奥様が居住し続けるという場合には、旦那様が住宅ローンを支払い続けるかという問題が残りますが、旦那様が居住し続けるという場合には、財産分与の処理はさほど難しくありません。

 すなわち、自宅の価値については、自宅の時価額から住宅ローンの残額を差し引けば、おおよその価値は算出できますので、この金額を財産分与で考慮して行くことになります。

 

ただ、住宅ローン残高について争われることはないでしょうが、自宅の価値については、争いになることもあり、その場合には不動産鑑定が必要になることもあります。

 

(3)問題は奥様が連帯保証人または連帯債務者になっている場合

 たまに連帯保証といったとき、「お飾りで名前を貸しているだけ」だとか「どうせ旦那が払ってくれるものだから私が負担するお金ではない」とお考えの方もいらっしゃいますが、連帯債務者・連帯保証人、いずれにつきましても、住宅ローン全額を返済する義務を負いますので、注意が必要です。

 

 また、たまに旦那様と奥様2人だから、負担は半分でよいと考えている方もいらっしゃいますが、それも誤解です。

例えば、住宅ローンが残り1000万円だったとすると、旦那様はもちろん1000万円、連帯保証人(または連帯債務者)の奥様も同額の1000万円を返済する義務があります。

 

このようにご説明すると「銀行は2000万円受け取ることができることになってしまう」と考える方もいらっしゃいますが、そうではありません。

銀行としては、旦那様に「1000万円支払え」と言っても良いし、奥様に「1000万円支払え」と言っても良いのです。要するに銀行側はご夫婦どちらからお金を回収しても良い、ということになります。もちろん、例えば旦那様が300万円返済した場合、残りは700万円になりますから、その後は、旦那様も奥様も700万円を支払う義務を負うと言うことになります。

 

 以上のご説明で分かりますように、連帯保証の責任は一般に思われているよりも重いので、離婚の際には、この「連帯保証」を外す作業が重要になります。

 

2.私が担当した事件


 

・ご依頼者様:30代後半の女性(Mさんとします)

・ご依頼内容:旦那様のモラハラがひどいので離婚したいが、自宅の住宅ローンについて連帯保証人になってしまっている、住宅ローンの返済義務をなくして離婚したいとのご依頼内容でした。

 

なお、この件の旦那様:30代前半、お子様:小学校高学年のご長男と小学校低学年のご長女のお二人、婚姻期間:15年程度、家庭環境:ご依頼時別居中というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 この事件では、財産分与の問題だけではなく、お子様の親権や慰謝料も問題となったのですが、今回は、住宅ローンに絞ってご説明します。

 

 この事件では、親権の帰属について大きく争われたため、離婚協議も離婚調停も上手く行かず、最終的には裁判で争われることになりました。

 離婚協議・離婚調停いずれの手続においても、Mさんのご意向は強く訴えましたが、旦那様が意固地になっており話し合いがまとまらなかったのです。

 

 裁判期日が何回か開かれ、手続がかなり進んだ段階で裁判官から和解の勧告がなされ、Mさんと旦那様いずれも和解の席に着き、話し合いが行われました。

 

4.住宅ローン処理の注意点


 

 今回のケースでは、旦那様が自宅に住み続けており、今後も居住を続けることを希望していました。これに対して、Mさんは、既に自宅を出て生活しており、自宅に戻ることは考えていませんでした。

 そのため、旦那様が自宅を取得することは概ね争いがなかったのですが、住宅ローン残高が自宅の価値を超えるほど残っており、Mさんが連帯保証人になっていましたので、その処理が問題になりました。

 

 この問題は、連帯保証人の変更手続が必要になりますので、Mさんと旦那様が合意しただけでは足らず、銀行の了解を得なければならないという点が最大の問題になります。

 

5.今回のケースでの処理


 

 今回のケースでは、まず、旦那様の方で代わりになる連帯保証人候補者を探してもらいました。親権の帰属では激しい争いをしていましたが、旦那様も自宅が欲しかったので連帯保証人変更の手続には比較的協力的でした。

 

 具体的には旦那様のお父様が連帯保証人候補者となり、旦那様から銀行に打診したところ、旦那様のお父様が代わりの連帯保証人になることの内諾が得られました。

 

 ただ、これで安心してはいけません。具体的に連帯保証人変更手続が完了することを見届けませんと和解できないと言うことで、手続の進捗を見極めることにしました。

 具体的には、Mさんの方でも必要な書類を準備し、旦那様を通じて銀行に書類を提出して、銀行の正式審査が降りて連帯保証人が変更されたのを見届けた上で裁判上の和解をしたのです。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2016.06.13更新

 

こんにちは、東京日本橋の弁護士秦(はた)です。

 

1.財産分与は相手の財産の在処(ありか)を把握することが鍵


 

 

財産分与はご夫婦が結婚期間中に蓄えた財産を折半する制度ですので、折半の前提として、どのような財産があるのかを事前に把握しておく必要があります。

 

抽象的に、「旦那は、どこかに貸金庫を借りていたので、そこに財産が眠っているはずである」といっても、実際に貸金庫がどこにあるのかが分かりませんと、財産分与の対象にすることは難しくなってしまいます。

もとより、旦那様が素直に「○○信用金庫に貸金庫を借りている」と話してくれればよいのですが、ご夫婦で離婚問題に発展しているわけですから、素直に話してくれる保障はありません。

 

このように財産分与を有利に進めるためには、相手の財産の在処を把握しておくことが鍵になります。

 

2.私が担当した事件


 

 

・ご依頼者様:60代前半の女性(Aさんと言います)

・ご依頼内容

 旦那は飲酒時の暴言等が多いが、娘が成人するまでは離婚を控えていた、娘が昨年成人したので、旦那と離婚したい、離婚後の生活のため、できるだけ多くの財産分与を受けたいというご依頼内容でした。

 

なお、この事件の相手方:70代前半の旦那様、お子様:既に成人した娘様お二人、婚姻期間:30年程度、家庭環境:ご依頼時同居、調停途中で別居開始というケースでした。

 

3.私の弁護活動


 

 

通常弁護士が就いた場合の進め方は、まずは、相手に通知を郵送し、交渉からスタートさせます。今回のケースでも、Aさんの離婚の意向及び離婚条件を記載した通知を旦那様宛に郵送しました。

 

すると、早速旦那様から電話連絡があり、直接お会いしてお話しすることになりました。

 

旦那様は、Aさんとの関係はそれほど悪くない、娘と折り合いが悪いのがAさんとの関係に波及しているので、娘が別居すれば問題は解決するの一点張りで、話し合いに応じる様子は全くありませんでした。

 

その際、私の方から旦那様に対して、旦那様の資産がどの程度あるのかAさんが分からないので、Aさんが不安に思っていることを伝えましたが、旦那様は、ほとんどお金はないという返答でした。

 

4.旦那様が頑なに財産開示を拒絶した


 

上記の通り話し合いでの解決は難しいと考えましたので、家庭裁判所に対して調停を申し立てることにしました。

 

調停手続でも、旦那様の資産状況が今一分かりませんので、Aさんが不安に思っていることを積極的に主張しましたが、旦那様は頑なに財産開示を拒絶しました。

これは、旦那様が、Aさんにお金を渡してしまうと、Aさんが別居を開始して、離婚が早まってしまうと不安に思っていることが一因のように思われました。

 

なお、ここでの「財産開示」とは、例えば、○○銀行の預金残高がいくらで、○○証券を通じて保有する株が○万円分あると言った個別の財産の個別評価額を提示することを言います。

 

5.先行して別居をスタートさせた


 

旦那様の発想では、Aさんの別居と離婚がほとんど同じ意味を持っている様子でしたので、Aさんの別居を先行させることにしました。このようにすることで、Aさんの離婚の意思が固いことを示すことができると考えたからです。

同時に、調停の席でも、Aさんが旦那様飲酒時の暴言に随分と悩まされてきたことを積極的に主張しました。

 

6.最終決着


 

Aさんの別居スタートに伴い、旦那様も弁護士を立ててきました。

今回のケースでは、旦那様本人ですと感情的になる場面も多かったので、弁護士が間に入ったことで冷静な話し合いができるようになりました。

 

ただ、旦那様には相続で取得した財産が相当額有るようで、個別の財産の開示には強く反発していました。あまり強く財産の開示を求めると、旦那様が「やっぱり離婚したくない」と言い始めそうな様子であったので、交渉の駆け引きが難しい状況でした。

 

そこで、Aさんとも相談し、Aさんから見て旦那様が有する財産の見込額を概算してもらい、その半分の金額を提案するという方法を取りました。

旦那様側は当初反発していましたが、財産分与として600万円を支払う形で調停が成立しました。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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