2018.11.19更新

弁護士秦 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。>>弁護士秦の旦那様側の情報総合サイト<<はこちらになります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

1.何故離婚を申し入れてこないのか?


 

 奥様が別居を開始して、何ヶ月または1年以上も経つのに、一向に離婚の申し入れがないという場合、そもそも、奥様はどうして離婚を申し入れてこないのでしょうか。様々なケースがありますので、以下のケースが全てとは言いませんが、以下のようなことが考えられます。

 

(1)【ケース1】別居の啖呵を切った手前戻りづらい

 夫婦喧嘩その他奥様が感情的になってしまうような出来事があって別居の啖呵を切ってしまったというケースです。実際に別居を実行してしまうと、自分の方から「戻りたい」と言いづらくなってしまって別居がズルズルと続いてしまうようなケースになります。

 このケースですと1,2か月別居と言うことは考えられても、それが何ヶ月も続くと言うことは考えにくいため、別居期間が長期に及ぶ場合には、「奥様が戻りづらいだけ」というケースは非常に少ないと思います。

 

(2)【ケース2】夫側からの謝罪や迎えを待っている

 あなたの行動や言動が奥様の逆鱗に触れてしまったような場合、あなたからの謝罪等が来るまでは絶対に家に戻らないというケースもあります。

 このようなケースは、通常これまでにも何度か奥様が家出を繰り返しており、今回もその延長というケースが相対的に多いように思われます。

 このケースでも通常は、別居期間が何ヶ月にも及ぶケースは相対的に少ないかと思いますが、奥様のご性格等によってはそれなりに長期間に及ぶケースもあろうかと思います。

 

(3)【ケース3】夫側を自由にしたくないので離婚するつもりがない

 これは、あなたが浮気をしてしまったといったケースでよく見られる理由です。

 奥様としてはあなたの浮気を許せないけれども、離婚してしまうとあなたが不倫女性と第2の人生を踏み出してしまうため、それは絶対に許せないと言うことで自分から離婚を要求してこないというケースになります。

 

(4)【ケース4】離婚しても多くの財産分与等を望めないので生活費として極力お金をもらいたいと考えている

 民法752条には夫婦の協力扶助義務が定められていますので、例え別居中であっても夫側は妻側に対して生活費(法律用語としては「婚姻費用」と呼びます)を支払わなければならないとされています。

 離婚した後の生活費に心配がある奥様としては、離婚を遅らせれば遅らせるほど婚姻費用をもらえる期間が伸びるため、敢えて自分から離婚を申し入れていないというケースになります。

 特に、離婚をしても預金がほとんどないようなケースでは、奥様もあまりまとまったお金をもらえると期待していませんので、離婚を遅らせようと考えている場合があります。

 

(5)【ケース5】離婚裁判を視野に入れており別居期間を稼いでいる

 奥様としても離婚することは決意しているけれども、あなたが強く反発してくることを予測して、別居期間を稼いでいるケースということになります。

 そもそも、離婚の裁判で離婚が認められる理由は非常に限定されています。そのため、例えば性格の不一致といった理由は「裁判で勝てるだけの理由」にはなりにくいのが実情です。ただ、別居期間が長期間に及ぶ場合、裁判所も「この夫婦がやり直すことは難しいだろう」と判断してくれますので、無難に手続を進めるために別居期間を稼いでいると言うことになります。

 

(6)【ケース6?】妻が浮気相手と同棲を始めた

 突如奥様が別居を始めると、奥様が実は浮気をしていて、浮気相手と一緒に住み始めていると疑う方もいます。

 これまでの夫婦生活の中で、奥様が性的に奔放だったり、何度か不倫の疑惑が生じたことがあるといったケースであればまだしも、そうでない場合には、浮気の可能性は低いことが多いように思われます。

 

 

2.まず、あなたは積極的に妻にアプローチした方が良いのか?


 

(1)あなたが奥様とやり直したいと考えている場合

 あなたとしては、奥様が別居をスタートしてしまったけれどもやり直したいと考えている場合、そもそも、奥様に積極的にアプローチした方が良いのでしょうか。

 前述の通り、奥様が別居しながらも離婚を切り出さない理由は多様ですので、あなたのケースで奥様が離婚を切り出さない理由を考えてみて下さい。

 

 合わせて、奥様の別居の引き金となった出来事は何なのか、これまでの家出の回数や奥様の性格等も考慮しながら、奥様に積極的にアプローチした方が奥様が安心するのか、または、今はそっとしておいた方が良いのかをじっくりと考えて下さい。

 一般的にはコミュニケーション不足や誤解が別居の原因になっているケースが多いため、通常は早めに奥様側にコンタクトを取って直接話をした方が良いケースの方が多いように思われます。

 

(2)もう離婚したいと考えている場合

 例えば奥様がこれまでも些細なことで家出を繰り返しており、あなたとしてもうんざりしているという場合には、積極的に離婚したいと考えることもあると思います。

 その場合には、あなたの方から積極的に離婚を切り出すことも検討して良いと思います。ただ、離婚を申し入れるのはよいとしても、奥様に対して生活費を渡さないようにするといった手段をとりますと、あなたが不利になる可能性がありますので、避けるようにして下さい。

 

 また、奥様の別居に対して一時的な感情で離婚を切り出してしまいますと離婚した後に後悔してしまうこともあると思います。そのため、離婚を正式に切り出すまでに少なくとも2,3日といった期間は空けた上で、本当に離婚を切り出す方向でよいのか慎重に検討すべきだと思います。

 

 

3.妻に渡す生活費の目安は?


 

 実務では裁判所が作成した算定表という表を軸に婚姻費用を決めることが多く行われています。そのため、この算定表の数字を一つの目安にしてみると良いでしょう。(詳しくは下記のサイトをご参照下さい)

最高裁の算定表サイト

 なお、算定表の数字がこれまで渡してきた生活費よりも低額の場合、何も言わずに減額してしまいますと奥様の強い反発も予想されますので、減額するにあたって一度は奥様と話し合いをするのが望ましいと思います。

 

 逆に、算定表の数字がこれまで渡してきた生活費の額よりも高額の場合、特に奥様側から不満等がないようでしたら、敢えてこちらから増額を申し入れなくとも良いかもしれません。

 なお、たまに「勝手に別居したような女に生活費なんか渡すつもりはない」とおっしゃる方もいますが、あなた自身やり直すことを考えている場合、奥様からの反発を受ける可能性もあり、離婚に向けての手続を早めるリスクもありますので、オススメできません。

 

 

4.夫婦円満を目指す場合、調停の席を利用することの可否


 

 こちらとしてはやり直したいのに、一向に奥様としっかりとした話し合いができないという場合、調停の席を利用して話をするという方法もあるにはあります。

 

 具体的には夫婦円満調停だとか同居調停といった方法になります。

 確かに民法752条には夫婦の同居義務が定められていますが、同居は裁判所が強制することには馴染まないとされていますし、調停委員も「普段から夫婦喧嘩が絶えない家庭の場合、奥様に『家に戻りなさい』とは言えない」と言われてしまうケースの方が多いように思われます。

 また、家庭裁判所で取り扱う調停の大半は離婚調停であり、円満調停の件数自体が非常に少ないという事情もありますので、調停委員からの積極的な説得を期待できないという事情もあります。

 

さらに、奥様側が「暫くそっとしておいて欲しい」と考えている場合、調停のために裁判所に足を運ばなければならないと言うことを苦痛に感じることもあると思います。

 そのため、夫婦としてやり直すことを考える場合、調停の席を利用するという方法は、弁護士としては積極的にはオススメできません。

 

 むしろ、奥様のご両親やあなた自身のご両親等を介して話をするなどして別居解消の糸口を探った方が良いように思われます。

 

 

5.お子様と十分に会えていないという場合


 

 夫婦の間でお子様がいらっしゃって、奥様の別居の際、奥様がお子様を連れて出ていったため、こちらの要望するような回数、お子様と会えていないという場合、面会交流の調停を起こすことは考えて良いかもしれません。

 ただ、面会交流調停での面会頻度は実務的には、1か月に1回程度を目安とすることが多いため、「毎週子どもに会いたい」という希望で調停を起こしても、希望通りにならない可能性が高いと見込まれます。

 

 なお、調停を起こす前に奥様と直接、または身内や友人を介して話ができる場合、面会交流についてもじっくりと話をした上で、それでもあなたの希望が実現しない場合に調停申立を検討した方が良いと思います。

 また、調停を申し立てるにあたっては、一度は事前に奥様側に①調停を申し立てる決意であること、②そのことを踏まえて奥様側で面会頻度を増やす意思がないかの最終確認はした方が良いと思います。

 

 

6.別居期間が1年以上といった長期間に及ぶ場合、奥様が急に戻ってきたいと言い出す可能性は低い


 

 別居の経緯等によりますので断定はできないのですが、別居期間が1年以上といった長期間に及ぶ場合、その後に奥様が急に自宅に戻りたいと言い出す可能性は一般的に低いと思います。

 そのため、別居期間が長期に及んでいる場合には、奥様が急に戻りたいと言い出すことは期待できないと考えた上で、今後の対処方法を検討していった方がよいかもしれません。

 まずは、奥様が別居を長引かせたい理由を推測した上で、あなた自身離婚を切り出したいのか、それでもやり直したいのかと言ったことを真剣に考え、次の行動に出るべきです。

 

 

7.まとめ


・奥様が別居期間を長引かせたいのにはいくつかの理由が考え得る。

・その様な理由も考慮しながら、あなたの方から積極的にアプローチすべきかを検討する。

・奥様に渡す生活費は算定表を目安にすると良い。

・夫婦円満を実現するためには調停はあまりオススメではないことが多い。

・お子様に会えていない場合には面会交流調停等も検討すべきである。

・あまり別居期間が長い場合、急に奥様が帰ってくるという可能性は一般的に低い

 

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2018.11.07更新

弁護士 秦

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1.会社を破産させて個人で事業継続できるか。


 

 

 あなたが会社の代表者をしている場合で、その会社は、これまでの借金が累積しており、維持していくことは難しいけれども、会社の事業そのものは良い事業のため、あなた個人の事業として継続できないのか、と言う問題です。

 これは、①会社もあなた個人も両方一旦破産手続きはしながら、事業は個人として続けていくというケースと、②破産手続きを取るのは会社だけで、あなた個人は破産手続きを取らないというケースが考えられます。

 

 結論から申しますと、個人として同業を続けていくことは可能ですが、手続きを取るタイミング等については細心の注意を払う必要があります。

 

2.その事業の魅力が高い場合には、民事再生手続きを取るのが原則


 

 

 今は、借金が累積しているため、何らかの借金整理の手続が必要だとしても、現在行っている事業の魅力が高いという場合には、スポンサー等をつけるなどして、民事再生手続きを取るといった手段を第1に考えるべきかと思います。

 但し、民事再生手続きで進める場合には、債務総額の過半数を握る債権者(通常はメインバンク等)が民事再生手続きに同意していることなどの条件整備が不可欠になります。

 以下では、民事再生や事業譲渡等によって会社自体を存続させることが難しいという前提で、個人事業として仕事を継続できるかどうかについて解説していきます。

 

3.会社もあなた個人も両方破産手続きを取るケース


 

 例えば、会社が多額の借金を負担しており、あなた自身もその保証人になっているため、会社としても個人としても借金の返済が難しいというケースや、あなたが保証人になっている借金は少ないけれども、会社の運転資金のために、あなた自身別途貸金業者等から多額の借金をしているケースなどの場合、会社のみ破産手続きを取っても、問題の抜本的解決を図ることができませんから、会社もあなた個人も一緒に破産手続きを取ることになります。

 なお、会社の代表者であるあなただけではなく、あなたの奥様も保証人になっているという場合には、会社、あなたに加え奥様も一緒に破産した方が良いというケースもあります(通常、一緒に手続きを取った方が、裁判所に納める手数料が安くなります)。

 

 このように会社とあなた個人両方破産手続きを取る場合でも、あなたが事業を続ける方法はありますが、以下の点に注意していく必要があります。

①得意先や仕入れ先の理解を得ること

 仕入れ先は、あなたが会社という形態なので、そのことを信用して商品を取引しているだとか、得意先も、あなたが個人ではなく会社なので、商品を発注しているということも多くあります。

 そのため、今後の取引が会社ではなく個人としての取引になることを説明し、今後も取引を続けてくれることの確約を得る必要があります(その説明の際に、会社が破産手続きを取ることは①相手との取引基本契約でこちら側に説明義務が課せられている場合には説明が不可欠になりますが、②そのような取引基本契約の規程等がない場合、説明した方がベターですが、他の理由できちんと説明できる様であれば、必ずしも破産のことを説明する必要はありません)。

 

②一時的に取引を中断する必要が出てくることが多い

 得意先や取引先に破産手続きを取ることをしっかりと伝えた上で、事業を引き継ぐのであればよいのですが、そうでない場合、破産手続の申請時には売掛金が残っていない状態にする必要があります。

 何を言っているのかというと、破産手続申請時点で売掛金が残っている場合、その売掛金債権は破産管財人の管理財産になってしまいます。このような「破産管財人の管理財産」については、破産手続の中で、破産管財人が回収すべき財産として、得意先に売掛金の支払いを請求していく事態になってしまいますので、得意先の信用を失ってしまうのです。

 

 一つの得意先に知られるだけならばまだしも、業界内での情報の流通が早い場合、複数の得意先で情報を共有されてしまい、あなたが今後事業を続けられないという事態にも陥りかねません。

 そのため、以下の様にタイミングを計る必要があります。

A.スケジュールとして破産申請予定日(平成31年4月1日に申請を行う等)をあらかじめ決めてしまう。

 (この申請予定日は、あなたの事業の受注が例年少ない月を選ぶのがベターでしょう)

 ↓

B.既に納品が完了しているものについては、破産申請予定日よりも前に売掛金を全額回収しきってしまう。

 ↓

C.納品から代金請求までの期間を考慮し、破産申請予定日の1ヶ月前等から受注を断っておく。

 (破産申請予定日よりも前に受注し、支払期限が到来していない売掛金が残ってしまうと、破産の際、破産管財人の管理財産になってしまいますので、取引の受け控えをすることになります)

 ↓

D.上記のBやCと平行して、得意先や仕入れ先に対して、今後は会社ではなく個人としてお付き合いしたい旨を伝えて理解を得ておく。

 

③あなた自身今後の融資を受けづらくなることを前提に取引を続けられるか慎重に見極める

 あなた自身が破産手続きを取る場合、あなた自身の資産も基本的にはすべて処分して、貸金業者等への配当資金にする必要があります。また、破産手続きを取るため、一般の金融機関等は、あなたに対して新規融資はしてくれません。

 そのため、あなた自身のまとまったお金もなければ、新規融資も受けられないという前提で、今後事業を続けられるのか慎重に見極める必要があります。

 

4.破産手続きを取るのが会社のみのケース


 

 

 例えば、あなたが会社の経営を引き継いだものの、前代表取締役の際に負担した借金が多額で、あなたの代で会社を破産させることを決断したという場合や、銀行借り入れ等はほとんど残っておらず、仕入れ先への仕入れ代金債務ばかりが残っている場合などでは、あなた個人として負担する借り入れはほとんどないため、あなた個人の破産手続は必ずしも必要ありません。

 ただ、その場合でも、会社は破産手続を取ることになりますので、以下の点に注意しながら進めていく必要があります。

 

①得意先や仕入れ先の理解を得ること

 会社と個人両方が破産する場合同様、取引主体が会社から個人に移ることは変わりがありませんので、個人との取引で構わないか得意先や仕入れ先の理解を得る必要があります。

 なお、仕入れ先への代金未払が多いという場合には、仕入れ代金も破産の対象債券になりますので、今後は、その仕入れ先からの商品供給を受けることは難しくなると思います。そのような前提で他の業者からの仕入れが可能なのか等についての見極めも必要になってきます。

 

②破産申請のタイミングは見極めること

 会社が破産する以上、破産申請時に売掛金のみ回収金があると、それは破産管財人の管理財産になってしまいます。そのため、破産申請時に売掛金未回収が存在しない状態にしておく必要があります。

 ただ、このケースでは、あなた個人は破産手続きを取りませんので、破産申請前までに、取引を会社から個人に完全に移行してしまっていれば、問題がありません。そのため、あなた自身は破産しない場合、一旦仕入れ先や得意先との取引を中止するという必要はありません。

 

③あなた個人についても新規融資が難しくなるケースは多い

 あなた個人としては破産しないとしても、あなたが経営する会社が破産手続きを取ることになったのですから、金融機関等は新規融資に消極的になるケースが多いでしょう。

 そのため、あなた個人で事業を引き継ぐ場合にも、あなた自身の資産のみを活用して事業を行っていく必要があります。新規融資は受けづらくなるという前提で事業計画を作成する必要があります。

 

5.まとめ


 

・あなたが営んでいる事業の魅力が高い場合、破産ではなく会社の民事再生手続きを取るのが基本である。

・会社のみ破産、またはあなた個人も一緒に破産した場合でも、事業を引き継いで実施していくことは可能である。

・事業を引き継ぐ場合、以下の点に留意する必要がある。

 ①個人との取引になることについて、得意先や仕入れ先の理解を得ること

 ②売掛金の回収タイミングを考慮しつつ破産申請時期を見極める必要があること

 ③あなた自身が新規融資を受けていくことが難しくなるという前提で事業計画を考えること

 

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1.弁護士に頼む様な話なのか悩む方も多いのではないでしょうか。


 

 

 そもそも、借金をして返済に困っているという事柄自体、あまり他人に知られたくない話と考えている方が多いのではないでしょうか。そうすると、簡単に他人に相談できる内容ではないから、弁護士に相談するのも「気が引ける」「借金がこんなになるまで放っておいたことを弁護士に責められるのではないかと心配」という方も多いと思います。

 

 ただ、借金の問題は、そのままにしておきますと、いずれは貸金業者が裁判を起こしてくるという事態に発展しかねませんので、今のあなたの収入や資産の状況から、月々の返済が難しくなってきたという場合には、早めに弁護士に相談することをオススメします。

 私もそうですが、借金の問題を多数取り扱っている弁護士であれば、借金の返済で苦労しているあなたを責める様なことは一切ありませんので、安心してご相談にいらして下さい。

 

2.弁護士に依頼するメリット 


 

 

①【弁護士に依頼するメリット1】貸金業者等からの督促が止まる

 借金整理を弁護士に依頼する一番のメリットだと思いますが、貸金業者等からの督促をストップさせることができます。弁護士に依頼する場合、弁護士があなたの窓口になって貸金業者等と話をしますので、貸金業者等はあなたに直接連絡をしなくなるのです。

 あなたが、貸金業者等からの催促の電話や葉書等に悩まされているという場合には、電話や葉書が来なくなるとかなり安心できるのではないでしょうか。

 

②【弁護士に依頼するメリット2】過払いが発生するケース

 あなたが長期間借金の返済を続けてきたという場合、利息の引き直し計算をすると、貸金業者等からお金を取り戻せるというケースもあります。このように取り戻せるお金のことを「過払い金」と言いますが、このような過払い金の有無や金額は、弁護士等にて正確に計算する必要がありますし、過払い金の回収作業も弁護士を通じて行うと安心です。

 このような過払い金の問題は、弁護士に依頼する場合のメリットの一つと言えます。

 

③【弁護士に依頼するメリット3】破産手続や個人再生手続きの場合

 破産手続や個人再生手続きは、裁判所にて行う手続ですから、あなたご本人のみで手続きを踏むことは非常に難しいです。破産や個人再生を視野に入れている場合には、是非弁護士にご相談下さい。

 

④【弁護士に依頼するメリット4】早期解決による経済的更生の迅速化

 任意整理でも自己破産でもそうですが、手続が早く完了すればするほど、あなたの信用情報の回復時期も早まります。通常、貸金業者は、「手続完了から3年間は新しい融資はしない」といった独自の審査基準を持っていますので、手続完了が早まるほど、あなたの信用情報回復も早まる(また借り入れやクレジットカードを持てる様になる)のです。

 

3.弁護士に依頼するデメリット


 

①【弁護士に依頼するデメリット1】信用情報悪化の可能性

 弁護士が借金整理の事件を担当する場合、貸金業者等に対して、受任通知を送ることになります(要するに、「弁護士が間に入ったので、今後は弁護士にだけ連絡して下さい」というアナウンスをすることになるのです)。

 そうすると貸金業者は、弁護士介入事件という扱いをして、その情報を信用情報として登載しますので(俗に言う「ブラックリスト」になります)、あなたの信用情報が悪化することになるのです。

 ただ、既にあなたが返済を2ヶ月以上滞らせているという場合には、ブラックリストに載っている可能性の方が高いので、弁護士が間にはいることで、あなたの信用情報がこれ以上悪化することはありません。

 

②【弁護士に依頼するデメリット2】弁護士費用の負担

 弁護士に依頼する以上、その費用がかることは避けられません。ただ、私もそうですが、弁護士費用の分割払いについては相談に乗ることができますので、最初にまとまったお金がかかると言うことにはなりません。

 

4.総合すると…

 


 

 

 これまで説明してきましたとおり、弁護士に依頼するデメリットも多少ありますが、借金を放置すると、裁判を起こされたり、勤め先を知られていると給料の差押えを受けるリスクもあります。

 そのため、借金の問題は放置するのではなく、早めに弁護士に相談した方が、良い結果に結びつくことが多いでしょう。

 

5.まとめ

 


 

①弁護士に依頼すると以下の様なメリットがある。

 ・貸金業者等からの督促をストップさせられる。

 ・過払い金を回収できる場合がある。

 ・破産や個人再生の手続きを取ってくれる。

 ・借金問題を早期解決できる。

②弁護士に依頼するデメリットもある。

 ・信用情報が悪化する場合もある。

 ・弁護士費用がかかる。

 

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1.借金整理の手法は大きく分けて全部で3つ


 

 様々な事情があって、今抱えている借金を今まで通りに返済できないという場合で、既に自分だけでは整理がつかないという場合には、いよいよ弁護士への相談も考えなければいけません。そのような場合、大きく分けて借金整理の手法としては以下の様なものがあります。

①任意整理

②自己破産

③個人再生

 

2.任意整理とは


 

 

 任意整理とは、弁護士が貸金業者等と交渉を行って、借金の返済条件を緩和するものと考えていただくと分かりやすいと思います。要するに、今まであなたは今後2年で完済しなければならなかった借金を、3年での返済まで条件を緩和するといった形になります。

 より具体的に、弁護士が行う事務としては、①利息制限法に違反する利息分を圧縮して、借金残高を減らす、②減らした残高に対して、あなたが支払える月額での返済条件を貸金業者等と交渉する、という流れになります。

 

 まず、①の債務の圧縮ですが、貸金業者が利息制限法を超える利率でお金を貸している場合には、借金がかなり減る可能性もありますが、ここ2,3年前に借り始めたばかりという借金などは、制限利率を超えていないため、ほとんど利息分を圧縮できないというケースもあります。

 

 次に、②の返済条件ですが、一般的には、3年から5年の間に完済するプランにすることが多いです。貸金業者によっては、3年以内に完済してもらわないと困るという業者もいれば、5年でも構わないという業者もいますので、この点は、業者によって対応が分かれてきます。ただ、あなたが月々に支払える額が少額のため、どうしても完済までに10年といった長期間を要するという場合には、任意整理の手法は難しいと思います。

 

 なお、弁護士が間に入って、任意整理を行うという場合には、今後返済していくのは現金残高のみ(または、和解が整った時点までの遅延損害金等を加算した金額のみ)とすることが多いため、将来の利息が発生しないというメリットがあります。

 

3.自己破産とは


 

 これから説明する個人再生と自己破産は、いずれも、裁判所に申立をして行う手続になります。そのため、裁判所を利用しない任意整理と区別されることになります。

 自己破産とは、裁判所の許可を得ることで、借金の支払い義務を法律的に免れる手続などと言われます。このように借金の支払い義務を免れることを法律的に「免責」と呼んだりしますが、要するに、破産時点で抱えている借金を返さなくてよくする手続と言うことになります。但し、公租公課など免責の対象にならないものもありますので、留意する必要があります。

 

 ただ、このような破産を簡単に認めてしまいますと、貸金業者等の債権者からすると、貸し付けたお金を返済してもらえなくなるわけですから、大きな不利益を受けることになります。そのため、破産を申請する際には、いろいろな資料を集めるなどして、裁判所に提出する必要があります。

 また、破産の際に、あなたが資産を持っている場合、その資産は基本的に債権者への配当等に回さなければならなくなります。イメージとしては、持っている財産ははき出す代わりに借金の支払いを免れる手続とお考えいただいた方が正確かもしれません。

 

4.個人再生とは


 

 

 個人再生は、裁判所の手続という点では自己破産と同じなのですが、自己破産と大きく違うのは、一部の借金を返済していくプランだと言うことです。自己破産と個人再生いずれの手続きを取るかといった点は「5」で後述します。

 

 個人再生で支払う額は、借金総額の5分の1になります。但し、以下のいくつかの条件がありますので、注意する必要があります。

①最低支払額100万円

 例えば、借金の総額が300万円の場合、5分の1の金額は60万円になりますから、個人再生で支払わなければならない金額の合計は60万円で済みそうです。

 ただ、この点は個人再生法という法律で最低弁済額は100万円と決まっていますので、借金総額が低かったとしても、少なくとも100万円は弁済しなければいけません。

 

②あなたの資産状況

 例えば、借金総額が1000万円だとすると、5分の1である200万円を支払えばよいと言うことになりそうです。ただ、個人再生には自己破産とは違う「特典」がありますので、返済額に関して、個人再生を自己破産より有利に扱うことは法律が認めていません。より分かりやすく言いますと、前述したとおり、破産した場合にあなたの資産をはき出さなければいけないのですが、個人再生の場合にも、最低限、あなたが現在持っている資産の金額分は支払う必要が出てくると言うことです。

 要するに、先ほどの例だと、あなたが外車を所有しており、その外車が300万円の価値があるという場合、あなたは、200万円ではなく、300万円を返済しなければならなくなるということです。

 但し、この300万円は、3年間の弁済計画の中で払えばよいため、自動車を売却しなければならないと言うことは回避できます。

 

③住宅ローン特別条項を利用した場合

 住宅ローン特別条項を利用した場合、その住宅ローンは、他の借金の弁済計画とは別枠で支払っていく必要が出てきます。

 

 

5.手続の選択


 

 上記の通り、借金整理の手法には3つの手法があるのですが、その検討手順について解説いたします。

 まずは、あなたの資産や収入状況等から、任意整理が可能かどうかを検討します。任意整理の場合、借金の圧縮ができればよいのですが、借金の圧縮が難しい場合には、基本的に借金全額を払わなければいけませんので、今後3年か5年で本当に完済できるのかをしっかりと見極める必要があります。

 

 任意整理が難しそうだという場合には、次に自己破産の方法を検討します。個人再生では、上記の通り借金総額の5分の1を支払わなければならないのに対して、破産の場合は支払を全額免れることができるため、破産の方があなたにとってもメリットが大きいから、自己破産の方を先に検討するのです。

 そして、自己破産をするにあたって支障があるという場合には、個人再生を検討していくことになります。自己破産に支障があるというのは、例えば、借金を多額のギャンブルに使ってしまったといった場合には、免責が認められないリスクがあります。そのような場合には、リスクを負って破産の手続きを踏むのではなく、最初から個人再生の手続を申請すると言うことが考えられます。

 

 また、破産手続きを取っている間は、一定の資格制限があります。身近なものですと、警備員や保険外務員、証券外務員などが資格制限となるのですが、破産手続中もこれらのお仕事を続けていく必要があるという場合には、敢えて破産ではなく個人再生を選択した方がよいということもあり得ます。 

 さらに、自宅を残したいとか、どうしても仕事で車を利用するという場合等では、自宅や自動車を残す手段として個人再生を利用するメリットがありますので、個人再生を検討することになります。

 

6.まとめ


・借金整理の手法には大きく分けて、任意整理、自己破産、個人再生の3つの手法がある。

・任意整理とは、利息制限法に基づく債務の圧縮をして、返済条件を見直す手法である。

・自己破産とは、裁判所の手続きを経て、債務全額の支払いを免れる手続である。

・個人再生とは、裁判所の手続きを経て、債務を基本5分の1に圧縮して返済していく手続である。

・3つの手法のどれを選択するかは①任意整理の可否→②自己破産の可否→③個人再生の可否という順番で検討するのがオーソドックスである。

 

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1.家内から高額な慰謝料の請求が来た


 

 奥様が突如別居を開始したと思ったら、今度は奥様の弁護士を名乗る人物から離婚とともに高額な慰謝料を請求する書面が届いた。

 残念ながら、奥様があなたとの直接の話し合いを強く拒否する姿勢の場合には、上記のような場面が現実に起こり得ることになります。

 その様な書面を見ると、あなたがモラハラ行為やDV行為を繰り返してきたということで、高額な慰謝料額が記載されていることがあります。例えば、1000万円やそれ以上の慰謝料額を要求してくるようなケースもあります。

 

 

2.どうやってこのような高額慰謝料額を算出したのか


 

 それでは、奥様はどのようにしてこのような高額慰謝料を算出したのでしょうか。

 あまり高額な場合には、奥様の要望額がそのまま書面に反映されているケースが非常に多いです。

 

 つまり、奥様が付けた弁護士は、弁護士ですから、通常は破格な高額慰謝料を得ることは難しいと分かっていますし、通常は奥様本人にもその様に話をします。

 しかし、奥様が弁護士の説明に納得せず、「その金額では私の気持ちが収まらないので、絶対に1000万円よりも低い金額は書かないで下さい」と言ってきた場合、弁護士としてもその様な数字を記載せざるを得ません。

 

 あなたが受け取った書面には弁護士の印鑑が押されていますので、「相手の弁護士は1000万円が妥当な金額と考えている」と誤解されやすいですが、そうではなく、奥様の要望額という意味合いが強いです。

 そのため、相手の請求額を極端に怖れる必要はありません。ただ、このような金額の要求があると言うことは奥様が強く感情的になっていることは明らかですから、慎重な対応が必要になります。

 

 

3.具体的には何を目安にすることが多いか。


 いずれも法律の根拠はないのですが、破格な高額慰謝料は以下のようなものを目安にして請求されていることがあります。

①あなたの年収額(年収額と同額ぐらいは請求したいとか、年収が高額なので、1000万円くらいなら払えます、といった話がなされることがあります)

②奥様が婚姻期間中稼ぐことができた収入(特に結婚を機に奥様が仕事を辞めている場合に、仕事を辞めずに婚姻期間中ずっと働いていれば相当稼げていたはずだが、夫のDVで結婚が台無しになったので、それを取り返して欲しいという理屈)

③あなたに対する制裁という意味合い

④あなたに対する反省や謝罪をさせるという意味合い

 

 

4.実際の慰謝料額はどのように決まるの?


 

 慰謝料の金額についての当事者間の考えの違いが大きく折り合いがつかない場合には、最終的には裁判所が適正な慰謝料の金額を判断することになります。そして、その際には以下のような事情が考慮されます。

 

①暴力やモラハラ行為の悪質性の程度

②奥様が受けた肉体的苦痛や精神的苦痛の程度

③婚姻期間の長さ

 

より具体的に解説していきます。

(1)DVやモラハラ行為の悪質性

  悪質性という場合には、以下のような要素が考慮されます。

 ①暴力やモラハラ行為の内容

  暴力やモラハラ行為についてはその内容自体で悪質性・危険性が大きく異なります。

  一口に暴力といっても凶器を使用する場合と凶器を使用しない場合とでは危険性が異なりますし、暴力が首を絞めるとか頭部を殴るという場合にも一般的に危険な行為となります。

  また、モラハラ行為にも危険性に大きな差があり、奥様の耳元で長時間怒鳴りつける行為と単純に無視続けるというケースでは危険性の程度が異なります。

②その行為の行われた期間

 もちろん、その様な行為が長期間行われたという場合には悪質と評価される可能性が高くになります。

 ③頻度

  もちろん、その様な行為の頻度が頻繁という場合には悪質と評価されやすくなります。

 

(2)奥様の受けた肉体的苦痛や精神的苦痛の程度

  奥様が苦痛を受けたという場合、通常は診断書が提出されることになりますので、その診断書の診断名、完治までの期間が重要になります。

 

 

5.相手が破格な慰謝料を要求してくる場合、早めに弁護士に依頼するのがオススメ


 相手が破格な慰謝料を要求してくる場合、通常相手も弁護士を立てて請求してくるケースが多いです。

 その様な場合に、あなたがご本人で対応してしまいますと、不利な扱いを受けてしまうリスクがあります。

 そのため、相手が弁護士を立てている場合には、こちらも弁護士を立てた上で、慎重に対応するのがオススメです。

 

 

6.まとめ


・破格な慰謝料額は奥様の要望額であるケースが多い

・奥様が感情的になっている可能性が高いため、慎重な対応が求められる。

・裁判になった場合には、①モラハラ・DV行為の悪質性、②奥様が受けたという肉体的苦痛等、③婚姻期間の長さなどを考慮して裁判所が慰謝料額を決定する。

・相手が弁護士を立てている場合には、こちらも弁護士を立てるのがオススメである。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.05.18更新

弁護士 秦 

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1.家内が突如「モラハラ」なんて用語を使い始めた


 

 あなたにとっては普段通りの生活をしてきたつもりなのに、奥様が急にあなたに対して「それってモラハラじゃない?」だとか「この前のあなたの態度はモラハラみたいよ!」といった用語を使い始めることがあります。

 

 最近はインターネットで簡単に情報を入手することができますので、インターネット情報をもとに、多少の夫婦の行き違いやすれ違いを「これってモラハラじゃない?」だとか「正しくモラハラにあたる」と考え始めてしまう奥様がいるのです。

 奥様が多少情報をかじった程度ならまだ良いのですが、詳しく情報を検索し始めてしまいますと、事態は思わぬ方向に向かってしまうことがあります。

 

 

2.家内が「モラハラ!」と叫ぶと全部夫が悪者になるのか?


 

 奥様があなたに対してモラハラと叫べば、そのことで、あなたが即座に悪者になるということではありません。その意味では、「言った者勝ち」ということはありませんのでご安心下さい。

 ただ、奥様がその様な言葉を発し始めたときの対応を誤ってしまいますと、離婚に向かって大きく話が進み始めてしまうリスクがありますので、この点は十分に注意する必要があります。

 そこで、奥様がモラハラだと決めつけた発言をした場合の対処方法について以下で解説していきます。

 

 

3.初期の段階の対応


 

 奥様がモラハラという言葉を口にし始めた初期の段階では、奥様自身がモラハラの意味を十分に理解していないこともあります。

 そのため、通常の夫婦の間で生じるような多少の行き違い等の話であれば、奥様の話を聞くだけで奥様も気持ちが晴れるということも多いと思います。

 

 ただ、奥様がこのように言い始めることには何らかの発端があるのが通常ですから、奥様の話をないがしろにすることは厳禁です。

 「疲れているから今はそんな話聞きたくない」

 「重要な仕事のプロジェクトのことで頭がいっぱいだから、このタイミングでそんな話をするな」

 「そんなことを言っている暇があったら家事をしっかりしろ」

 といった返答は避けた方が良いでしょう。

 

 奥様とのコミュニケーションが円滑に取れている場合には、奥様の言い分がもっともだという場合には、あなたも多少の範囲で改善等をする必要も出てくると思います。

 確かに、あなたとしては、急に奥様から「モラハラ夫」と悪者扱いされたようで、納得できないという面もあると思いますが、感情的になってしまうことは得策ではありません。

 

 

4.家内が離婚を強く要求してきた


 

 これまで奥様が離婚と言った言葉を口にしてきたことはないのに、急に「別居したい」「別れたい」「離婚したい」といった言葉を口にし始めた場合、あなたもしっかりと対応していく必要があります。

 

(1)基本姿勢は、冷静にメリハリを付けて対応すること

 奥様がどのようにしてモラハラなどと言い始めたのかは分かりませんが、自分がモラハラ被害者であるということで気持ちが盛り上がってしまっている場合があります。

 こちらとしては急に喧嘩を売られたようなものですが、喧嘩を買ってしまいますと夫婦関係はぎくしゃくしていき、いずれは離婚という方向に話が進んでしまいます。

 

 他方で、相手が理不尽な要求をしてきたのに、その全てに付き合ってもいられません。

 そこで、奥様からの離婚要求に対する基本的な姿勢は、「冷静にメリハリを付けて対応すること」ではないかと思います。あなたが奥様よりも一歩大人になって、冷静に対応するというのが夫婦円満の秘訣ではないかと思います。具体的には以下の通りになりますので、参考にされて下さい。

 

(2)まずは、奥様の言い分をしっかりと聞く

 奥様が離婚したいがために、事実と異なる話や事実を誇張した話をしてくることがあります。

 その様な場合、あなたとしてはすぐさま反論したくなると思いますが、すぐには反論せず、まずはしっかりと奥様の話を聞くようにして下さい。

 奥様の言い分が複数に上るような場合には、こちらもメモを取るなどした方が良いでしょう。

 

 何故、先に奥様に一通り話をさせるのかというと、後から奥様に以下のように言われることを防止するためです。

 ①モラハラ夫が最初から喧嘩腰だったのでほとんど話をできなかった。

 ②少し話し始めた途端モラハラ夫が長々と言い訳を始めたので、「この人には何を言っても無駄」だと思って、話すのをやめた。

 ③こちらが真剣に相談しているのに、モラハラ夫に怒鳴りつけられて、もう離婚するしかないと決断した

 

 もちろん、「奥様の話を一通り聞く」ということは、あなたが反論してはいけないと言うことでは決してありません。一通り聞いた後に、あなたの方で必要な反論をするようにして下さい。奥様が誤った認識を持っている場合には、しっかりと誤解を解く必要があります。但し、その際にもあまり感情的にならずに、冷静に話をするように努めて下さい。

 

(3)奥様が隠し録音をしているかもしれないということに注意

 最近はスマートフォンの性能が良いため、簡単にスマートフォンで夫婦間の会話を録音することができます。

 奥様が真剣に離婚を決意している場合には、あなたとの会話を録音している可能性もあります。

 

 そのため、録音されている可能性も考慮して以下の点には最低限注意して下さい。

 ①感情的になって話をしないこと(怒鳴ったり、大声を出すことは厳禁)
 ②相手が言うモラハラを安易に認めないこと(後で、奥様から「あの時の会話で夫はモラハラを認めていた」と揚げ足を取ってくる危険性があります)
 ③こちらが離婚に応じても良いというような発言は控えること

 

(4)あなたとしても否があるようなら、その点だけは改善する

 奥様の言い分のうち、虚偽や誇張に関しては、あまり真剣に取り合う必要もないと思いますが、事実としてあなたが反省すべき点があるようなら、時には謝罪し、時には改善していく必要もあると思います。

 奥様の方も、あなたが誠実に対応するようならば、離婚に突き進むのではなく、考え直す可能性もあるのではないでしょうか。

 

(5)改善が難しい点は不可能であると伝える

 残念ながら、モラハラに関するインターネット情報には「モラハラは治らないから、すぐに離婚した方が良い」とか「モラハラ夫と離婚して自由な生活を手に入れた」といった書き込みもあり、奥様がその様な情報を鵜呑みにしてしまいますと、離婚したいがために、こちらに無理な要求をしてくることがあります。

 例えば、仕事の関係で平日早く帰宅することがほぼ不可能なのに、「週に1日は必ず18時までに帰宅して育児を手伝うこと」とか、接待ゴルフを禁止しろと言ったものです。

 

 そこで、あなたの仕事の関係上応じることが難しい事項等については、しっかりと「改善できない」と相手に伝える必要があります。

 なお、奥様からの要求が理不尽なもののため、ついあなたも感情的になってしまいそうですが、冷静になって落ち着いた口調で話をした方が良いと思います。

 

(6)奥様が離婚話に固執し冷静な話し合いができない場合

 奥様が感情的になって、離婚以外の選択肢がないような発言を繰り返す場合、夫婦2者間での話し合いには限界があるかもしれません。

 その様な場合には、奥様も冷静になって話ができるような身内の方や友人の方を間に入れる方法を検討してみて下さい。

 

 

5.夫婦なので「お互い様」が基本的な考え方


 

 夫婦関係には通常波がありますので、関係が非常に良好なときもあれば、多少険悪化してしまうときもあります。ただ、険悪化した原因が全てあなたにあるのかというと、通常は様々な経緯や状況・環境があってのことだと思います。

 そのため、夫婦の間で何かがあったとしても通常は「お互い様」ということが多いでしょう。

 

 ただ、あなたが一方的に悪者扱いされていることに対して感情的に対立してしまっては、円満な夫婦生活を送っていくことは難しくなります。

 そこで、前述のように、冷静にメリハリを付けて対応することが肝要かと思われます。

 

 

6.まとめ


・奥様が「モラハラ」と叫んでもあなたが全部悪者になるということではない。

・奥様が離婚を切り出し始めたような場合には慎重な対応が必要になる。

・基本姿勢は、冷静にメリハリを付けて対応する姿勢が大事

・まずは、奥様の言い分をしっかりと聞くこと

・あなたに否がある部分は改善し、対応困難な点は対応できないとしっかりと伝えること

・冷静な話し合いが難しい場合には、身内や友人を間に入れることも検討する。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.04.13更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。「本当に分かりやすい詳しいブログ解説」を目指して解説していきます。

 

1.旦那に無断で別居を開始したけれど…


 

 旦那様に無断で別居を実行した場合、生活費を要求することが躊躇われると言うこともあると思います。生活費の話をすると、旦那様から「勝手に出ていっておいて生活費なんて渡すはずがない」と言われてしまいそうです。

 しかし、相手から生活費をもらわなくとも生活に不自由がなければ別ですが、現実の生活に苦労がある場合には、早めに相手に生活費を要求すべきです。

 

 

2.生活費をいくら要求すべきか


 

(1)何か参考になる数字はないの?

 相手に生活費を要求する場合、いくらぐらいが妥当なのか?相場はいくらぐらいなのか?というのが気になるところかと思います。

この点は、実務では婚姻費用算定表というものが普及しておりまして、参考になります。

 裁判所がオフィシャルにて公表している算定表は下記の通りになりますので参考になさって下さい。

 家庭裁判所:算定表

 なお、離婚成立前の生活費は、法律用語としては「婚姻費用」と言いまして、離婚成立後は「養育費」になります。算定表をご覧になる際にも、「婚姻費用」の表をご覧下さい。

 

(2)参考の数字をそのまま要求するのがよいか?

 上記の算定表の数字はあくまで参考の数字になります。例えばお子様の習い事や塾の費用がかかるとか、個別の事情がある場合には、実際に、あなたが生活に必要な費用を相手に請求する方が良いケースもあります。

 また、お子様が私立中学校や私立高校に在学中といった場合には、上記の婚姻費用とは別に学費等を請求すべき場合もあると思います。

 いずれにしましても、一度あなたが言った数字は、今後の交渉にあたって非常に重要ですので、あまり低めの数字を提示すべきではありません。

 

 

3.相手がすんなり支払いに応じた


 

 当初の想定だと、相手が抵抗してくると思っていたけれども、すんなり支払ってくれるというケースもあります。

 特に旦那さんが復縁を希望している場合には、生活費を支払わないという行動そのものが不利に扱われますので、そのことを意識して生活費を渡してくると言うケースもあります。

 

 いずれにしましても、「相手がすんなり払ってくるとは思わなかった」というケースの場合、今後もしっかり支払ってもらうために、相手に念書や合意書を書いてもらうと安心です。念書等には、月々いくら支払うのか、毎月何時までに支払うのか、振込先口座はどこなのかをきちんと明記して下さい。

 

 

4.相手が支払いを拒んできた場合


 

 旦那さんが明確に支払いを拒んできた場合、どなたかを間に入れて話ができないかを、まず模索してみて下さい。間に入ってもらう方としては、通常あなたの両親や相手の両親、兄弟姉妹や友人等が思い当たるかと思います。

 このようにして身内や友人を間に入れても話が進まない場合や、間に入れる的確な人物がいないという場合には、家庭裁判所に対して婚姻費用分担調停を起こすことも検討せざるを得ません。

 

 

5.婚姻費用分担調停を起こすタイミングは?


 

 至急生活費を得たいという場合には、早めに調停を申し立てることをオススメします。但し、突如調停を起こしますと、旦那さんが強く反発する可能性もありますので、少なくとも一度は「生活費を払ってくれないのであれば、裁判所に調停を起こすことを考えている」という最後通告をした方が良いと思います。

 

 他方、今後の離婚の話もスムーズに進めたいという場合には、あまり急いで調停を進めない方が良いかもしれません。調停は裁判所で行われますので、調停が起こされたということ自体で、相手が身構えてしまう危険性もあるからです。

 婚姻費用分担調停だけでしたら、あなたご自身でも対応できると思いますので、ご検討されて下さい。

 

 

6.婚姻費用分担調停で話がまとまらなかったらどうなる?


 

 せっかく調停を起こしたのに、相手が調停に出席しないとか、調停に出席はしたけれども一切支払いに応じないというケースもあります。

 

 このようなケースを懸念して、「最初から調停なんて起こさない方が良い」と考えている方もいますが、これは大きな誤解です。

 と言いますのは、婚姻費用分担調停は、調停がまとまらなかった場合、手続は審判に移行し、最終的に裁判所がきちんとした金額を決めてくれます。

 そのため調停が上手く行かなくても、あなたが泣き寝入りしなければならないと言うことは、あまりないと思います。

 

 別居中であっても、あなたやお子様の生活費を払うのは旦那さんの当然の務めになりますので、積極的に婚姻費用分担調停を活用して下さい。

 

7.まとめ


・別居中の生活費に不安がある場合、早めに相手に生活費を要求すべきである。

・生活費(婚姻費用)の金額については、裁判所の算定表の数字が参考になる。

・算定表の数字をそのまま相手に伝えるのではなく、あなたの生活実態を考慮して提示額を判断すべきである。

・旦那と金額が折り合った場合には念書等を作成した方が良い。

・旦那が強く支払いを拒絶している場合には調停の利用も考えた方が良い。

・調停が上手く行かなくとも審判で最終的には裁判所が生活費の金額を決めてくれるので、あまり失敗を怖れずに調停を利用した方が良い。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.04.13更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。「本当に分かりやすい詳しいブログ解説」を目指して、解説していきます。

 

 

1.別居にあたっては極力旦那の了解も得ておいた方が良い。


 別居にあたっては極力旦那の了解も得ておいた方が良いと言われており、私自身も可能であれば、その方が良いと考えております。

 その方が、相手の無用の反発を抑えられるからです。もちろん、相手が日常的にDV暴力をふるう人物であったり、モラハラ行為に及ぶ場合には、相手を刺激しないように、敢えて別居を事前に伝えない方が良いというケースもあります。

 

 それでは、極力別居を相手に伝えた方が良いとして、どこまでを伝え、どこまでを合意しておいた方が良いのでしょうか。

 そもそも、あなたが離婚を強くしているケースと、あなたがヨリを戻す可能性も考えているケースとでは、状況が異なりますので、以下では場合分けして解説します。

 

 

2.一時的な別居ではなく、離婚を強く決意している場合


 

(1)離婚を強く決意している場合、別居の合意書は作らない方が良い。

 あなたが別居を決断するにあたって、「もう旦那とやっていくことはできない」と強く決意している場合には、別居の合意書等は作成すべきではないと思います。

 なぜなら、別居の合意書というのは、相手に反省を促し、その様子によっては、あなたが自宅に戻ることを前提にしているからです。「自宅に戻る」という選択肢がほとんどないのに、別居の合意書を作成してしまいますと、混乱のもとになると思います。

 

 なお、「別居の合意書」というと、別居するについて「旦那の許しを得たという証明書」のように誤解する方もいますが、これらは全くの別物です。「別居の合意書」というものは、夫婦で一定の冷却期間を置くことを前提に、冷却期間の間の約束事を決める書類なのです。

 その様な意味での「別居の合意書」を作成することは、あなたが離婚を決意している場合には有益でないばかりか、有害になる場合もあります。

 

(2)旦那さんの事前了解を得るという問題は別問題

 繰り返しの説明になりますが、あなたが強く離婚を決意していても、別居の前に旦那さんに別居したい旨を伝え、そのことについての旦那さんの了解を得ておいた方が無難であることは変わりありません(「別居の合意書」という書類は作らず、口頭で了解を得ておくと言うことです)。

 ちなみに、旦那さんの了解を得る場合、復縁に期待を持たせないようにする必要があります。基本的には、あなたが一緒に生活していくことに強い苦痛を感じていることと、そのため、別居を決意したので了解して欲しいという内容を伝えるようにして下さい。

 

 

3.一定の冷却期間を設ける意味で別居の合意書を活用する場合


 

 あなた自身離婚すると決めかねていて、相手の今後の態度次第ではヨリを戻す余地があるという場合には、別居の合意書を作成した方が良いかもしれません。

 

 それでは、別居の合意書にはどのようなことを記載するのでしょうか。

別居の合意書は大まかに以下のようなブロックごとに事情を記載することが多いです。

①別居の経緯についての相互確認の条項

②別居期間に関する条項

③別居中の生活費に関する条項

④別居中の面会交流に関する条項

⑤別居中の誓約事項に関する条項

⑥ペナルティーに関する条項

⑦別居中の荷物に関する条項

 

 以下詳しく解説していきます。

 

 

4.(その1)別居経緯についての相互確認の条項


 

 あなたが別居を決意するにあたっては、何らかの大きなトラブルを原因とすることが多いと思いますので、その様なトラブルの内容を記載することになります。

 例えば、旦那さんがアルコール依存で、大声を上げて怒鳴りつけてきたということが別居の原因の場合には、その旨を記載し、別居原因について夫婦の共通認識を持つことになります。

 

 

5.(その2)別居期間に関する条項


 

 夫婦の冷却期間としてどの程度の期間を置くのかについては夫婦の共通認識を持っておく必要があります。

 冷静に夫婦関係を見つめ直したいあなたにとっては、相当期間の別居期間を置きたいと考えるでしょうが、旦那さんは「そんなに長い期間別居するのは許容できない」と考える場合もあります。

 そのため、別居期間が長いと感じるか短いと感じるかは人によって異なりますので、認識の相違がないようにしておいた方が良いと思います。

 

 なお、あなたの別居が、今回が初めてという場合には、1か月という短期間とすることもあり得ますし、2,3か月程度とすることでも良いのではないかと思います。最終的には、別居期間は、別居の発端として夫婦間でどのような出来事があったのかに応じて決定すべきかと思います。

 なお、別居期間は、「○月○日まで」と断定的に定めずに、「○か月程度」と含みを残しておいた方が、多少柔軟性を持たせることが出来るかもしれません。

 

 

6.(その3)別居中の生活費に関する条項


 

 月々いくら生活費を支払うのかという条項で、あなたにとっては一番大切な条項になるのではないかと思います。

 月々の支払額も重要ですが、毎月何日までに支払うのか、という点や振込先口座も明記しておくと安心です。

 

 

7.(その4)面会交流に関する条項


 

 お子さんを旦那さんに会わせる頻度等について定める条項になります。あまり頻繁に面会交流を認めますと、せっかく別居をスタートした意味が薄れてしまいますので、それほど頻度は多くない方が良いと思います。

 別居期間の長さにもよりますが、多くても月2回程度ではないかと思います。もちろん、お子さんが旦那さんと会うことを強く希望しているというような場合にはもっと頻度を増やしても良いかもしれませんし、逆に、お子さんがあまり会いたがっていないという場合には、「月1回程度」や「2ヶ月に1回程度」でも良いかと思います。

 

 なお、面会交流に関する条項には、頻度だけではなく、面会交流にあたっての注意事項を明記すべき場合もありますので(例えば旦那さんのご両親との面会は控えて欲しいとか)、ご留意下さい。

 

 

8.(その5)別居中の誓約事項に関する条項


 

 別居中相手に守って欲しい約束事を記載する条項になります。

 前述のように相手がアルコール依存症という場合には、飲酒量を明記して、それ以上飲酒しないことを約束してもらったり、酔った勢いで、あなたの実家に押しかけてこないこと、あなたに頻繁な電話等をしないことを約束してもらうケースもあるかと思います。

 

 このような誓約事項に関しては、これまでの共同生活の中で、あなたの方で気になる点、相手に直して欲しい点を書き込むことになります。

 

 

9.(その6)ペナルティーに関する条項


 

 ここでは、上記の誓約事項に違反した場合のペナルティーを記載することになります。例えば前述の旦那さんのアルコール依存症につき強い不安がある場合には、「別居中依存症状と認められる行動があった場合には、離婚に同意する」といった強めの表現をすることもあります。

 

 なお「離婚に同意する」と記載されておりましても、実際相手が違反行為をしたからといって当然に離婚できるわけではありません。離婚というのはあなた達夫婦を他人にしてしまう重要な行為になりますので、相手が納得して離婚する意思がない限り、離婚することはできません。ただ、このように「離婚に同意する」と書いておけば、相手に対するそれなりの牽制効果を期待できるのではないかと思います。

 

 

10.(その7)別居中の荷物に関する条項


 

 別居の性質が冷却期間を置くものである場合、大がかりな荷物の搬出はしないことの方が多いと思います。

 そのため、別居中荷物を取りに自宅に入ったりしないことを明記することもあります。

 逆に、自宅に残した荷物を旦那さんが勝手に処分しないよう約束してもらう場合もあります。

 

 

11.まとめ


・別居の合意書は、基本的に復縁の余地もある場合に作成する。

・離婚の決意が固い場合には、別居の合意書は作るべきではない。

・別居にあたって事前に旦那の了解を得るべきと言うことと、別居の合意書とは別の問題なので注意が必要である。

・別居の合意書には、別居中の生活費やお子様との面会交流などを記載する。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.04.13更新

 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。「本当に役に立つ詳しいブログ解説」を目指して、以下の通り解説いたします。

 

1.別居スタートにあたって荷物の問題は軽視できない問題


 

 別居スタートにあたって、どの荷物を運び出すのかについては重要な問題だと思います。特にご実家に避難するような場合には、それほど多くの荷物を入れられないというケースもあり、運び出す荷物も慎重に選別する必要があります。

 

 

2.離婚の際に最も重要なのは離婚の条件の問題


 あなたが別居を覚悟した際には、離婚を決断した上での行動でしょうから、今後の最重要なトピックは「離婚の際にどのような取り決めをするのか」ということになると思います。

 そのため、自宅に残してきた荷物の問題は、上記の離婚条件と比較して、トピックとしての重要性は落ちていくことになります。

 

 荷物の件で議論が白熱してしまい、離婚条件についての話し合いが上手く行かないという事態は本末転倒でしょう。

 

 

3.そうは言っても思い出の品、思い入れの強い品などがある。


 

 上記の通り、別居後自宅に残した荷物の問題は、離婚条件という最重要の問題から見ると重要性は下がりますが、思い入れが強いものなども多くあると思います。

 そのため、実際離婚の際、荷物の問題はどのようなトラブルに発展するのかを簡単にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。

 

 

4.旦那さんが勝手に破壊したり、処分してしまったりする。


 

 特に頻繁にモラハラ行為に及ぶ旦那や、暴力をふるう旦那に多いのですが、あなたの私物を勝手に破壊したり、売り払ってしまうケースもあります。

 しかも、モラハラ旦那やDV旦那は、処分等の理由について「家内が勝手に出ていったので、残った荷物は要らないのだと思った」とか「家内が残した私物を見ていると精神的に辛くなるので、処分した」といった理屈を並べることも多く、その様な場合には対応が厄介になることもあります。

 

 即ち、勝手にあなたの荷物を処分したことを相手に糾弾しても、相手は自己弁護に終始するため、荷物の問題を議題にすることそのものが円滑な離婚の支障になることもあるのです。

 いずれにしましても、相手がDV旦那の場合には、相手があなたの荷物を勝手に破壊または処分する危険性は高いので、この点には留意する必要があります。

 

 

5.旦那さんがなかなか荷物を渡したがらない。


 

 旦那さんがあなたの荷物を勝手に処分まではしなくとも、荷物の引渡に抵抗してくる場合や明らかに遅延させてくるケースも多くあります。

 要するに、あなたが別居を開始したことに納得いかないため、あなたの言うとおりに荷物を渡すことが「しゃくに障る」ということです。

 

 特に問題になることが多いのが、衣服の問題です。

 例えば、実家に避難する形で別居を開始し、実家近くで再就職したケースで、勤務先に着ていく服が少ない、といったケースや、夏場に別居を開始したが、話し合いが長期化し、冬が近付いてきたが冬服が手元にほとんどないといったケースです。

 このような場合、あなたの洋服を必要とする事情はあるのですが、相手が引渡に抵抗してくる場合、あなたの方で洋服を買い足さなければならず、余計な出費が増えてしまいます。

 

 なお、このような場合に、旦那さんが日中仕事に行っている間に、こっそり自宅に入って荷物を運び出してしまうという方法については、後から旦那様より「俺のものがなくなっている」といった濡れ衣を着せられるリスクがありますので、あまりオススメしません。

 

 

6.旦那の転居


 

 たまに強硬な旦那さんですと「○月○日に今の自宅を引き払うことを決めたので、その前までに荷物を取りに来ない場合、全て処分します」といった形で一方的に通告してくるケースもあります。

 その様な場合には、こちらの方から勝手に処分することは不法行為に該当すると言った形で抗議することが多いのですが、実際に相手に処分されてしまいますと、物自体を取り返すことはできなくなってしまいます。

 

 

7.離婚の際の荷物の処理


 あまり荷物の帰属について旦那さんが強いこだわりがないという場合には、あなたが自宅に荷物を取りに行き、必要なものと取り出すという方法で特に支障はないかと思います。

 他方、旦那さんが細かい点にこだわってくるような場合には、誰のものとして処理すべきかという紛争が生じます。

 いずれにしましても、荷物の問題はケースバイケースで処理することが多いので、以下は参考程度にお考え下さい。

 

(1)嫁入り道具

 嫁入り道具や、それに準じて、あなたの両親が持たせてくれたもの(通常は家具や家電)については、今後の夫婦生活のために渡してくれたものになるため、あなたの所有物というよりは夫婦の共有財産と評価されることも多くあります。

 その場合には、現在自宅で旦那さんが利用していると言うことも相まって、旦那さんが引渡に抵抗してくることもあります。

 

(2)旦那さんがあなたにプレゼントしてくれたもの

 ブランド品等が代表的なものですが、あなたが受け取った以上、あなたの所有物という理解で問題ないかと思います。ただ、感情的に旦那さんが渡したがらないという事態に発展しやすいものになります。

 

(3)その他の婚姻生活中に購入した物

 婚姻生活中に購入した物については、厳密に分けることになりますと、財産分与同様半分ずつ分けるという取扱をすることになります。

 ただ、家具や家電も日常生活で利用してきた物については中古品として、それほどの価値はないことの方が多いため、厳密に半分にするのではなく、現在利用している旦那さんが大半を取得するという処理の仕方を取ることもあります。

 

 

8.まとめ


・離婚条件の問題の方が最も重要なので、あまり荷物の問題で離婚が遅れるようなことがないよう配慮した方が良い。

・旦那の性格によっては、旦那が勝手に荷物を廃棄したり、なかなか引き渡さないというケースもある。

・旦那の転居が間近という場合には、迅速に対応すべき場合もある。

・離婚の際の荷物の取り決め方は、ケースバイケースである。

 

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

TEL03-3666-1838|9:30~18:00

東京都中央区日本橋兜町1-10日証館305号

 

投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.04.13更新

弁護士秦 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。「本当に分かりやすい詳しいブログ解説」を目指して、解説していきます。

 

1.離婚することと親権者が決まれば、離婚届そのものは簡単


 

 夫婦の話し合いで離婚すること及び親権者をどちらにするかを決定することができれば、離婚届自体は完成させられます。

 しかし、離婚届にお子様の面会交流や養育費に関わる注意事項が記載されているように、お金の問題などを何も決めずに離婚してしまいますと、後から後悔するというケースも多々あります。

 

 そこで、今回は、本人同士で離婚の話し合いをする場合、どのようなことを話し合わなければならないのかについて解説いたします。

 

 

2.離婚の際に話し合う必要がある事項とは?


 

 まず、全体像を把握するためにも、離婚の際に話し合う必要がある事項としては、どのような項目があるのかについて解説いたします。通常は以下の7項目について話し合う必要があります(お子様がいらっしゃらない場合には、(1)、(5)~(7)の4項目になります)。

 

(1)そもそも離婚すべきか離婚すべきではないか

(2)親権者を誰にするか

(3)養育費をどのようにするか。

(4)面会交流をどうするか。

(5)財産分与をどのようにするか

(6)慰謝料をどのようにするか

(7)年金分割をどのようにするか

 

 

3.離婚すべきか離婚すべきではないか


 

 こちらが離婚を切り出したところ、旦那側の反発が非常に強いような場合、少し立ち止まって離婚すべきなのかについて検討すべき場合もあります。

 特にお子様がいらっしゃる場合には、お子様のことも考えて結論を出す必要があると思います。

 

 

4.親権者を誰にするか。


 

 より分かりやすく言いますと、ご夫婦のどちらがお子様を育てていくか、という問題です。諸外国では親権と監護権を分ける例などもありますが、日本では一般的ではありませんので、「実際に今後お子様を育てていくべき人」が親権者になる、というイメージで考えると分かりやすいと思います。

 ご夫婦で話し合って、今後旦那様と奥様どちらがお子様を育てていくべきか話し合うことになります。

 

 

5.養育費をどのようにするか。


 

(1)まずは、養育費をいくらにするかを話し合う。

 親権者をご夫婦のどちらにするか決まった場合、離婚後のお子様の生活費等として養育費をいくら支払うかを決める必要があります。

 養育費を月々いくらにするのかについては、実務上「算定表」というものが活用されており、具体的な内容は、最高裁判所のホームページなどをご覧いただければ、詳しい内容は分かると思います。

 

 なお、「養育費」というと「毎月いくら支払わせるか」という点に目が行き、他にも決めるべき点について疎かになると言うこともありますので、以下の点にも十分注意して話し合って下さい。

 

(2)支払い終了時期を何時にするか。

 最もオーソドックスな内容としては、「お子様が満20歳に達するまで」となります。

 しかし、お子様が大学に進学することを予定している場合、大学卒業までは養育費を払ってもらいたいと考えるのが通常でしょう。特にお子様がまだ幼児であったり小学生の場合には、「大学入学はまだまだ先のこと」というイメージをお持ちかもしれませんが、今決めておかなければ、将来相手が養育費を出し渋る可能性もありますので、「いつまで養育費を払ってもらうのか」について、きちんと取り決めておく必要があります。

 

(3)入学費用や進学費用等の取り決め

 今後のお子様に関する教育費として、私立高校への入学費用や進級時の学費、大学の入学費用や進級時の学費等は重要な問題になります。前述のようにお子様が小さい場合、まだイメージを持ちづらいかもしれませんが、入学費用等は高額なことが多く、月々の養育費では支払いきれないことが多いため、離婚時にきちんと話し合っておくべき項目になります。

 ただ、お子様がまだ小さい場合には、「入学や進学の費用の負担について今後きちんと話し合いの席を持つ」といった取り決め方もあり得るかと思います。

 

 他方、既にお子様が私立高校や大学に在学中という場合には、必要な学費の金額等も明らかになっているでしょうから、学費の半分を相手の負担とするといった具体的な数字を取り決めるべきことになります。

 

 

6.面会交流をどのようにするか


 

(1)まずは、面会交流の頻度を取り決める。

 あなたがお子様を育てていくと決めた場合、旦那様とお子様とは別々に生活していくと言うことになります。そうすると、旦那様としては、今後どのくらいの頻度でお子様に会うことができるのかについては重要なトピックになります。これが面会交流の問題です。

 まずは、面会交流の頻度について話し合う必要がありますが、一般的には1か月に1回か、2か月に1回程度とすることが多いように思われます。

 

 なお、安易に頻繁な面会交流を約束してしまいますと、生活環境の変化(例えば、あなたが遠方に引っ越すことになり、旦那さんの自宅との距離がかなり遠くなってしまった場合とか)等で頻繁な面会交流の実現が難しくなったときにトラブルのもとになりますので、どんなに多くとも、1か月に1回程度で十分だと思います。

 

(2)それ以上に細かな内容を取り決めるべきかはケースバイケース

 面会交流については、相手がどこまでの要望を申し立ててくるかにもよりますが、あまり細々とした内容にしない方が良いケースが多いです。お子様の成長や環境に応じて離婚時とは状況が変化していく可能性も高く、そうすると、あまり画一的に取り決めておかない方が柔軟に対応できるからです。

 相手から要望が出されることが多い項目としては、①宿泊を伴う面会交流の要求、②旅行を伴う面会交流の要求、③学校行事や習い事の発表への参加の要求等があり得ます。

 

 

7.財産分与をどのようにするか。


 

(1)財産分与というのはそもそもどんな話なのか

 財産分与というのは、婚姻期間中に夫婦で築いた財産をどのように分けるのかを取り決めると言うことです。

 婚姻生活中は、離婚することを見越して準備しているという夫婦はいないと思いますので、通常夫婦の財産は均等ではないことが多いと思います。例えば、奥様が専業主婦で、旦那様が仕事をしているという場合、旦那様名義の預金はそれなりの額貯まっているとしても、奥様の預金はそれほど貯まっていないというケースもあると思います。

 

 そんなときに、旦那様が「これは俺の名義の預金だから離婚の時には、びた一文お前には渡さない」としてしまいますと、内助の功があった奥様にとって酷な話になってしまいます。

 そこで、離婚の時には、夫婦どちらの名義になっているかを問わず、婚姻中に築いた財産は半分ずつに清算すべきだというのが財産分与の基本的な考え方になります。

 

(2)慰謝料とは別問題なのでご注意

離婚に伴うまとまったお金の問題と言うことで、慰謝料の問題と混同している方が多いのですが、財産分与と慰謝料は別の問題とお考え下さい。

即ち、慰謝料というのは、相手に浮気や暴力といった一方的有責性がある場合に、こちらが受けた精神的苦痛を慰謝させるものになるのに対して、財産分与は、このような有責性の問題を抜きにして、夫婦の財産を清算しようという話になりますので、別次元の話と言うことになるのです。

(一昔前には、「財産分与の慰謝料的要素として、慰謝料分も考慮する」といった議論をすることもありましたが、最近は、財産分与は財産分与、慰謝料は慰謝料として話し合うのがオーソドックスです)。

 

(3)実際問題どのような手順で話をすべきか

 厳密に財産分与の計算をする場合には、①対象財産の特定→②財産の評価→③総合計額の算出→④分与方法の検討という手順を踏むことになります。

 

 以下具体的に解説いたします。

①対象財産の特定

 財産分与は夫婦で築いた財産を分ける仕組みですので、夫婦で築いた財産以外の財産は対象外になります。

 例えば、独身時代に貯めていた預金や相続で取得した財産は対象外になります。

 対象財産として代表的なものは、婚姻中に購入したご自宅、自動車、預貯金、生命保険や学資保険、株式等になります。

 まずは、夫婦で築いた財産としてどのようなものがあるかを割り出して行く作業をすることになります。

 

②財産の評価

 預貯金などは金額が明らかなので問題は少ないのですが、例えば自宅などはいくらになるのかおおよその評価額を調べる必要があります(住宅ローンが残っている場合、通常はローン残高は差し引いて評価することが多いです)。

 他にも、生命保険等については今解約したらいくらになるのかを保険会社に問い合わせる必要があります(実際には解約しませんが、いくらの価値があるかを確認するために、保険会社に「今解約した場合いくらになるか教えて下さい」と電話するのです。

 

③総合計額の算出

 上記のように各財産の価値を算出することができた場合、それらの数字を全て足し算して総合計額を算出していくことになります。

 

 例えば、旦那さん名義の資産がご自宅(評価額3000万円、ローン残高2400万円)、学資保険(解約返戻金額200万円)、預金(3つの通帳の残高合計が300万円)で、奥さん名義の資産が預金のみ(2つの通帳の残高合計が100万円)というケースですと、総合計額は(3000万円-2400万円)+200万円+300万円+100万円で、総合計は1200万円になります。

 この総合計額を算出する際には、旦那さんの資産だけではなく、あなたの資産分も加算する必要がありますので、ご注意下さい。

 

④分与方法の検討

 前述の例ですと、総合計額が1200万円になりますので、あなたの取り分は半額の600万円になります。

 

 このような600万円の取り分で何を取得するか、あなたの希望を検討することになります。

 即ち、自宅の価値が600万円なので、自宅を取得し、同時に住宅ローンの名義もあなたに変更するという方法もあり得ますし、逆に、自宅は旦那さんに渡して、旦那さん名義の学資保険をこちらに名義変更し、旦那さんの預金額全額を取得するという方法もあります。

 要するに、取り分の範囲で何を要求していくのかという問題です。

 

 

8.慰謝料をどのようにするか


 

 前述しましたとおり、旦那さん側に離婚の大きな原因がある場合に、こちらが受けた精神的苦痛を慰謝するためいくらを要求するかの問題です。通常は旦那が暴力をふるってきたとか、浮気をしていたといったケースで問題になります。

 この問題は、相手が暴力や浮気を明確に否定する場合もありますので、早期離婚の観点から慰謝料を強く要求しないというケースもありますし、納得いかないので徹底的に慰謝料を強く要求していくというケースもあると思います。

 あなた自身のお気持ちに応じて、どこまで要求し、どの程度の金額を要求するか検討してみて下さい。

 

 

9.年金分割について


 

 旦那様が会社勤めをしており、奥様が専業主婦の場合、当然ご夫婦の年金積立額は大きく異なってきます(旦那様は給料天引きで相当額の厚生年金を支払っていることと思います)。年金分割とは、婚姻中の旦那様の厚生年金支払履歴の半分を奥様に移す制度になります(つまり、年金分割をしておくと、将来年金の支給を受ける年齢になったときに、もらえる年金が増えると言うことになります(旦那様側は逆に減ることになります))。

 年金分割の手続のためには、「年金分割のための情報通知書」を年金事務所にて入手する必要がありますので、事前に準備しておいて下さい。

 この年金分割については、夫婦で半分に分かるというのが一般的で、年金分割の合意ができあがったときには、年金事務所に書類を提出しなければいけません。

 

 

10.話し合いがまとまったときには必ず離婚協議書を作成する。


 

 前述のように、養育費など離婚後長期間にわたって約束された項目などもありますので、話し合いの内容は必ず離婚協議書という形で書面化して下さい。

 この離婚協議書では「当事者間では本離婚協議書に定める他何ら債権債務がないことを確認する。」という一文を入れておけば、後から話が蒸し返される危険性はほとんどなくなります。

 

 

11.まとめ


・離婚の際には、以下の事項を取り決める必要がある。

(1)そもそも離婚すべきか離婚すべきではないか

(2)親権者を誰にするか

(3)養育費をどのようにするか。

(4)面会交流をどうするか。

(5)財産分与をどのようにするか

(6)慰謝料をどのようにするか

(7)年金分割をどのようにするか

・項目ごとに注意事項があるので、注意事項に留意しながら取り決める必要がある。

・話し合いがまとまった段階で、離婚協議書を作成した方が良い。

 

 

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