2019.03.25更新

弁護士秦 

こんにちは、東京・日本橋の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚要求に対してはNO!」旦那様側の情報総合サイトはこちら<になります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

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1.全て相手のペースで話が進んでいることに納得いかない。


 

 突如奥様が別居を開始し、暫くしたら、一方的に裁判所から離婚調停の書類が届いた。

 夫婦でしっかりと離婚の話すらできていないのに、急に調停と言われても到底納得できないという方もいらっしゃると思います。

 全て相手の一方的な要望で話が進んでいますので、あなたがその様に考えるのも当然のことだと思います。

 

 

2.そもそも、こちらは離婚する気がないのだから調停に出席する必要があるのか?


 

 こちらとしては唐突なことであり、一切離婚に応じる気持ちがないという場合、「相手の土俵に乗ってやる必要はない」と考えることも自然なことだと思います。

 それでは、離婚調停を全て欠席する(ボイコットする)という方法もあり得るのでしょうか。

 

 

3.まずチェックすべきなのは、相手が弁護士を就けているかどうか


 裁判所から届いた書類の中には、夫婦関係調整調停申立書という書類が入っています。そこに判子が押されていると思いますが、奥様の判子なのか、弁護士の判子なのかを確認して下さい。

 弁護士の判子が押されている場合、既に奥様は弁護士を雇っていると言うことになります。

 

 逆に、奥様の判子が押されている場合、とりあえずまだ弁護士は雇われていないと思われます。但し、調停だけは奥様の方で申立をして、第1回調停期日の前までに弁護士を雇うというケースも少なからずありますので、この点は留意する必要があります。

 

 仮に、奥様がまだ弁護士を雇っていないという場合、あなたとしては奥様と調停外で話をできるチャンスもありますので、調停の外で話ができないのかと言うことを模索しても良いと思います。逆に、奥様が弁護士を雇っている場合、弁護士は奥様に対して「旦那と直接話をしないように」と指示していますので、奥様側と直接話をすることは困難なことが多いです。

 なお、奥様側にコンタクトする場合、奥様に直接電話やLINE、メールをするといった方法はあまりオススメできません。奥様ご本人で調停を起こしている訳ですから、本人同士での話し合いを希望していない可能性が高いからです。そのため、奥様のご両親や兄弟姉妹、親戚等の身内か、友人等に間に入ってもらって、橋渡しをしてもらった方が望ましいです。

 

 

4.調停に欠席することのデメリットとメリット


 

 相手が弁護士を立てているとか、弁護士を立てていないけれども奥様側が取り付く縞がないという場合、調停外での話し合いは結局実現しないと言うことになります。

 そうすると、いよいよあなたとして調停に出席した方が良いのかという問題に直面します。

 

 ここでは、調停に欠席した場合のデメリットとメリットについて解説します。

(1)【デメリット1】調停に代わる審判

 調停に欠席する最大のメリットとも言えるのですが、勝手に裁判所が離婚の審判を下してしまうというケースです。ケースとしては一般的には稀ですが、いくつかの事情が揃いますと、裁判所が審判をしてしまうリスクがあります。

 

①【条件1】これまでにあなたが明確に離婚及び親権者について合意した事実があること

  例えば、一旦はあなたの方で離婚届にサインし、親権者を奥様とすることにもチェックを入れてしまったという場合で、奥様がその離婚届を持っているという場合などです。

  夫婦喧嘩の際にあなたが「もう離婚だ」と口走った程度では、この「条件1」は満たさないことが多いです。

 

②【条件2】あなたが調停の席に出席する可能性が非常に低いこと

  あなたの方から裁判所に「絶対に調停には行かない」と電話連絡を入れるとか、逆に、一切裁判所に連絡もせずに調停期日に欠席するといった場合に「条件2」を満たします。

 

 このような審判が下されてしまいますと、あなたの方で異議期間内に異議を述べないと離婚が成立してしまいますので最大限の注意が必要です。

 

(2)【デメリット2】誤ったメッセージを送ってしまうリスク

 これは奥様が調停を申し立てた意図にも寄りますが、調停委員という中立な第三者を入れて話をしたいというだけの場合、あなたが欠席し続けますと、あなたの方が「話し合いを一切拒否するつもりだ」という誤ったメッセージになってしまうリスクがあります。

 このようなメッセージと奥様が考えてしまいますと、奥様との話し合いの道は実質的に閉ざされてしまいかねません。

 

(3)【デメリット3】離婚裁判を早めるリスク

 上記のような調停に代わる審判は、通常は、裁判所も慎重に対応することが多いため、あなたが調停に欠席し続けた場合、調停は不成立になる可能性が高いです。

 その場合に奥様があなたに直接コンタクトを取り始めればよいのですが、離婚裁判に突き進んでしまう可能性があります。

 離婚裁判は、残念ながらこれまでの夫婦生活での出来事に関する誹謗中傷合戦のような色彩がありますので、極力離婚裁判にならない方が、今後の夫婦関係のためには望ましいと思います。

 

(4)【デメリット4】結局相手の気持ちが分からずじまいになるリスク

 相手が記載した調停申立書には離婚したい理由として簡単な内容しか書かれないため、実際何時のどのような出来事を気にしているのかと言った事情が何も分からないと言うことも多くあります。

 調停に出席すれば詳しい事情を聴くこともできるのですが、欠席してしまいますと、その事情すら聴くことができません。

 

(5)【メリット?】相手の一方的なやり方に抗議できる?

 あなたとしては、事前に裁判所に調停に欠席すること、欠席する理由をキチンと伝えておくことで、相手が一方的に手続を進めていくことに対して抗議することは可能です。

 ただ、それならば、しっかりと調停の席であなたの気持ちを調停委員に伝えた方がより効果的とも思えます。

 弁護士の立場から申し上げますと、調停に欠席することについて明確なメリットはないように思えます。

 

 

5.仕事の都合でどうしても1回目の調停期日には行けない


 

 調停期日は奥様と裁判所の都合で設定されるため、あなたの仕事の都合等で出席できないというケースもあります。

 その様な場合には、なるべく早めに裁判所に連絡をして、1回目の調停に出られないことを伝えて下さい。あなたの仕事の都合で出席できない場合、そのことで裁判所から責められると言うことは全くありませんので、その点の不安は持たずに連絡してみて下さい。

 

合わせて、答弁書等についても極力事前に裁判所に提出するようにして下さい。

 なお、奥様が既に弁護士を就けているような場合には、こちらも弁護士を就けて対応した方が望ましいので、早めに弁護士に相談して答弁書の書き方等を相談した方が良いでしょう。

 

 

6.まとめ


・まだ相手が弁護士を就けていない場合、調停外の話し合いを目指すという方法もなくはない。

・相手からの一方的な調停に納得いかないという心情は理解できるが、調停に欠席し続けると様々なデメリットがある。

・【デメリット1】条件が揃うと裁判所が調停に代わる審判を出してしまうリスクがある。

・【デメリット2】あなたの方から話し合い拒否という誤ったメッセージを送ってしまうリスクがある。

・【デメリット3】離婚裁判への手続きを早めてしまうリスクがある。

・【デメリット4】相手の気持ちが分からずじまいになるリスクがある

・1回目の調停に欠席することは問題ないので早めに裁判所に連絡した方が良い。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

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