2019.07.08更新

弁護士秦 

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚に対してNO!」旦那様側の夫婦関係総合サイトはこちら<になります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

1.調停なんて初めて


 

 突如離婚調停の書類が届き、そこには、裁判所に行かなければならない日時が指定されている。あなたは「調停なんて初めて」「裁判所に行くことも初めて」といった方が多いのではないでしょうか。

 離婚調停は人生で何度も経験するものではありませんから、調停が人生初という方が大半でしょう。

 そんなあなたの緊張を少しでも和らげるべく、調停の席での振る舞い方等について以下の通り解説致します。

 

 

2.「とりあえず話を聞きに行ってみよう」という姿勢は厳禁


 率直に言いますと、奥様が提出した調停申立書を読んでも、奥様がなぜ離婚したいのかの理由等はほとんど分かりません。そのため、まずは「調停に出席して家内が何を言っているのか確認してみよう」と考える方も多いかと思います。

 しかし、これでは、対応が後手に回ってしまいますので、このような姿勢は厳禁です。

 奥様と一緒に生活している中で、奥様が不満に思っている点等は、ある程度察しがつくと思いますので、奥様が離婚したい理由をある程度想像した上で対応を検討しておく必要があります。

 

 

3.まずは、別れたいのか、別れたくないのかを予め決めておく


 

 離婚調停申立書が届いている以上、奥様は離婚の意思が固いと考えてよいと思います。

 そこで、あなたとしても奥様が離婚理由として言ってきそうなところを想像しながら、あなた自身も別れたいのか、別れたくないのかについては事前に決めておいた方が良いです。

 多くの方にとって調停は初めての体験でしょうから、ただでさえ緊張してしまい、調停委員に伝えたいこともきちんと伝えきれないということも多いと思います。

 そのため、少なくとも離婚したいのか離婚したくないのかという一番重要な点だけはしっかりとあなたの気持ちを固めておくべきだと思います。

 

 

4.色々と悩み過ぎない


 心配だから色々なサイトを見てしまうというのはある程度仕方ないのですが、各サイトによって書きぶりが違うなどして、あまり色々なサイトを見てしまいますと、余計に悩んでしまうという事態に陥りかねません。

 調停の臨み方について詳しく書いてあるサイトを2,3個見れば、おおよそのところは分かりますので、それ以上のサイトを見るのはオススメしません。

 また、サイトによっては、今後の見込み等について書いてあるサイトもありますが、あなたの事件は世界で一つしかないあなただけの事件なので、そのようなサイトの記事に影響されすぎないようにして下さい。

 

 

5.確認したいことは予めメモしておく


 例えば、奥様が突如別居し、離婚調停の書類だけが届いたといったケースの場合、何が何だか分からないまま調停に出席するというケースもあると思います。

 そのような場合に、「とりあえず調停に行ってみよう」という姿勢では、あなたに不利に手続が進んでしまうリスクがあります。

 

 離婚調停なので離婚するかどうかが大きな問題であることは間違いないのですが、あなたなりに確認したい点、気になる点があると思いますので、その様な点は予め箇条書きでメモをしておくのがよいと思います。

 ただ、調停の時間は限られていますので、確認したい点が沢山ありますと確認しきれずに終わってしまうということになりかねません。

 

 そのため、確認したい点は多少絞り込んだ方が良いですし、その中でも優先順位に応じて聞く順番は予め決めておいて下さい。

 例えば、①子どもといつ会えるのか、②子どもは新しい学校になじめているのか、③子どもの習い事はどうしていくつもりなのか、④そちらの生活費はいくら払えばいいのか……というように、確認したい事項を箇条書きにして、優先順位を付けてみて下さい。

 このような準備をすることで、あなた自身の頭の整理にもつながると思います。

 

 

6.当日の臨み方


 

 調停委員は、あなたの表情や口調をよく見ています。

あなたがあまり感情的になってしまいますと、それが「あなたの普段の姿」と誤解されてしまう虞があります。

 そのため、調停委員の誤解を受けないように、冷静に話をするようにして下さい。

 少なくとも調停委員に対して喧嘩腰になることは厳禁です。

 

 もちろん調停の席ではあなたの気分を害するような内容の話も出てきますので、そのときに常に冷静でいることは難しいと思いますので、多少声が大きくなってしまうことは仕方がないと思います。その際にも、すぐに切替えて冷静に戻る姿勢が重要だと思います。

 また、調停委員は随所で大事な話をしますので、必要に応じてメモを取るようにして下さい。もちろんメモばかり取っていては話が進まなくなってしまうため避けるべきですが、何もメモを取っておりませんと肝心なことを聞き逃してしまうと言うことになりかねません。

 

 

7.当日の服装


 

 特にラフすぎる服装でなければ、普段の服装で構いません。スーツでなければならないということもありません。

 

 

8.まとめ


・調停なんて初めてという方の方が多い。

・とりあえず調停に行ってみようと言う姿勢は厳禁である。

・まずは、別れたいのか別れたくないのかは最低限事前に決めておく。

・色々なサイトを見すぎて悩みすぎないように注意。

・確認したい点等は予めメモにまとめておく。

・調停当日は冷静に話をし、大事な内容はメモを取る。

・当日の服装はラフすぎなければ普段着で構わない。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.06.24更新

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1.まずは復縁難易度のチェック


 

 実は、一口に奥様から調停を起こされたと言っても、状況に応じて復縁の難易度は変わってきます。具体的には以下の事情は特に大きな要素と言えます。

(1)まだ夫婦が同居中かどうか

(2)奥様が弁護士を雇っているか

 

 まず、奥様が調停を起こしてきたけれども、まだ同居して生活しており、近い将来別居する様子がないという場合、調停を起こされたと言ってもまだ復縁の可能性は多少なりとも上がると思います。

 

 逆に、奥様が弁護士を立てているという場合、弁護士費用を支払ってでも別れたいということですから、一般的に復縁の可能性は下がると言えます。

 まずは、上記の二つの事情をもとに、あなたの復縁難易度が上がるのか下がるのか検討してみて下さい。

 

 

2.そもそも奥様が調停を起こしてきたことの意味合いとは


 

 奥様が調停を申し立ててきたと言うことは、一般的には「真剣に離婚について話をしたい」という意味合いに捉えるべきだと思います。

 なお、あくまで調停は話し合いの手続ですから、判決で無理矢理別れさせられてしまうという誤解はしないで下さい。調停の席で判決が言い渡されることはありません。

 

 上記の様に奥様は離婚に真剣に向き合って調停という手続を利用しているはずですので、「安易に手続きを取った」という可能性は低いと思います。

 そのため、上記の様にまだ同居中であって、奥様が弁護士を雇っていなかったとしても、奥様は真剣に離婚の話し合いをしたい意向だという認識は持つ必要があります。

 

 

3.復縁を諦めるべきか


 

 奥様が真剣に離婚したいという気持ちなので、あなたとしても、「喧嘩別れの様な形にしたくない」という考えが頭をよぎることもあるかもしれません。

 もちろん、あなた自身も夫婦の関係が上手く行っておらず、逆に自分の方から離婚を持ちかけようと思っていた、と言う様な場合でしたら、特に離婚を争う必要はないと思います。

 

 しかし、あなた自身今離婚してよいのか迷いがあるということなら、簡単に復縁を諦めない方が良いと思います。今は奥様が感情的になって「離婚!」「離婚!」と言っているけれども、ほとぼりが冷めれば、ヨリを戻したいと言ってくる可能性も皆無ではありませんし、夫婦の間にお子様がいる場合、お子様の気持ちも考慮する必要があります。

 そのため、私の方からは、「離婚するのは簡単にできるけれども、一旦『離婚』と言ってしまうと、話を元に戻すことはできなくなりますよ」とアドバイスさせていただくことが多いです。もし離婚するにしても、3年後や5年後後悔する様な形の離婚だけはしたくないものです。

 

 

4.調停委員がやたらと離婚を勧めてくるのだが?


 

 あなたの方から見ていると、調停委員がやたらと離婚を勧めてくる様に見えてしまい、調停委員が中立な立場ではなく、「奥様の味方」になっているのではないかと感じる場面もあると思います。

 しかし、実際、調停委員は、お互いの話をまとめるために、奥様に対しては全く逆のことを話していることもありますので、安易に「調停委員が奥様の味方になっている」と考えない方が良いと思います。調停委員が、お互いの言い分をただ相手に伝えるだけのメッセンジャーの役割しか果たさなければ、話し合いがまとまるはずもありません。そのため、調停委員の役割として、あなたに多少厳しめのことを言うのも致し方ない面があります。

 

 また、離婚調停の大半は、夫婦円満ではなく、離婚の調停成立という形で解決されていますので、調停委員も自分でも強く意識しないうちに、離婚を勧めているというケースは多くあります。

 

 

5.まとめ


・調停手続に突入してしまったとしても、①同居中なのか、②奥様が弁護士を立てているのかによって復縁難易度は異なる。

・奥様が調停を申し立ててきたことは『真剣に離婚の話し合いをしたい』というメッセージと受けとめる必要がある。

・離婚するかどうかは、将来後悔しない様慎重に検討する必要がある

・調停委員が離婚を勧めてくるのは、立場上致し方ない面がある。

 

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2019.06.17更新

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1.調停は裁判じゃない


 

 突如裁判所から調停の通知が来てしまいますと、「自分が裁かれてしまうのか?」という不安に陥る方も多いと思います。

 しかし、調停は、裁判とは根本的に違います。

 

 離婚調停とは、一般的には、ご夫婦間で直接のお話し合いが難しい時に、家庭裁判所の調停委員を間に入れてご夫婦間の話し合いを円滑に行いお互いの合意を目指す手続などと言われたりします。

 要するに、裁判所という場所で手続を行うけれども、あくまで当人同士の話し合いを基本にした手続だと言うことです。

 

 一般的な裁判は、証拠を提出して、原告と被告のどちらの言い分が正しいかを裁判官に決めてもらう手続ですので、この点で調停と裁判とは大きな違いがあります。

 

 

2.要するに、調停の場は白黒つける場所ではないということ


 

 前述の様に、調停は、裁判とは異なりますので、その場で白黒つける場所ではありません。旦那様の側の代理人をしておりますと、以下の様に誤解されている方もいらっしゃいますので、具体的に解説していきます。

 

(1)【よくある誤解1】家内を完膚無きまでに打ち負かせたい

 例えば、奥様がこちらに無断で別居した上で、弁護士を立ててきたとなると、こちらも臨戦態勢に入ってしまい、「相手をぎゃふんと言わせたい」と考える方もいます。

 もちろん、奥様が好き勝手の主張をしている場合、それをなすがままにしておくべきではないのですが、相手を「やっつける」ような体制で臨むのは危険です。

 

 まず、あなたが奥様との復縁を望んでいるという場合、奥様を徹底的に批判する態度で臨んでしまいますと、奥様は余計あなたへの気持ちが離れてしまいかねません。

 逆に、あなたも奥様との離婚を希望していた場合、奥様もあなたも離婚を希望しているため、この点を大きな争点とする必要性がなくなります(要するに、調停は話し合いの手続ですから、離婚については「お互いの話し合いが済んでいる」という扱いになりますので、敢えて奥様を徹底的に非難して、奥様の気持ちを逆なでする必要がないのです)

 

(2)【よくある誤解2】家内に落ち度があることの証拠を徹底的に集める

 例えば、奥様から送られてきたメールやSNSのメッセージにて、奥様が感情的になっている発言等を事細かに集めてくる方もいます。

 しかし、前述の通り、調停は話し合いの手続ですので、細かな証拠を収集しても、ほとんど調停委員は目を通してくれません(「お話しだけ伺わせて下さい」と言って引き取ってしまうと思います)。

 

 もちろん、証拠集めは、離婚裁判を視野に入れた場合には有効な手段なのですが、裁判にならずに調停で解決するケースも数多くありますから、今から「裁判ありき」で準備をしておくのではなく、目の前の調停に全力で挑む方が良いと思います(要するにまだ調停のステップなので、裁判ありきで準備を進めるのは「気が早過ぎる」ということです)。

 

(3)【よくある誤解3】調停委員に分かってもらうために長文の事実経過を準備しなくちゃ

 調停の手続は、調停委員が進行の指揮をしますので、もちろん、調停委員に、こちらの言い分を理解しておいてもらう必要がありますし、間違っても調停委員を敵に回す様な態度や言動は避けた方が良いです。

 

 ただ、あまりに長文の言い分を準備しても、調停委員は多数の事件を抱えておりますので消化不良を起こしてしまうだけです。

 また、長文の書類を準備してしまうと勢い奥様への非難の文言も増えかねません。そうしますと、奥様との感情的対立を招きかねません。

 そのため、あまり長文の経過説明等は避けた方が良いです。

 

(4)【よくある誤解4】調停委員が正解を出してくれる

 調停委員は、あなたと奥様の話の架け橋をしてくれる人物ですが、あくまで公正中立な立場に立ちますので、基本的に夫婦のどちらか一方の味方をする様な発言はしません。

 よく調停委員が、夫婦どちらの言い分が正しいか正解を出してくれると誤解している方もいますが、調停委員は、正解は出してくれません。

 

 よく使う調停委員のフレーズとしては「旦那さんの言うことは分からないでもないんですが、調停は過去の事実がこうだったと判断する場所じゃないんです」とか「旦那さんのおっしゃることを奥さんにも伝えましたが、奥さんはあくまで離婚を強く希望しているようです」といったものになります。

 従って、調停委員であったら分かってくれる、こちらが正しいと調停委員が分かってくれれば、調停委員は家内を説得してくれる、という考え方は間違いです。

 

(5)【よくある誤解5】家内が言ってきたことに対しては逐一反論する必要がある

 最近は減ってきているのですが、こちら側の方で、奥様が離婚したい理由が不明確であると主張した場合に、調停委員の要請で、奥様側から離婚したい理由を書き連ねた書類を提出してくるケースがあります。

 このような書面を受け取りますと、一語一句に至るまで、全て反論し尽くしたいと考える方もいますが、それをやってしまいますと、反論合戦になってしまいまして、冷静に話し合いをする環境が失われてしまいます。

 そのため、奥様の言い分全てに逐一反論する、事実を突きつけるという対応は避けた方が良いです。

 

 

3.調停では「正しさ」ばかりを追求すべきではない。


 

 もちろん、悪いことをしてもよい、婚姻中悪いことをしたとしても許される、という意味ではありません。ただ「正しさ」ばかりを追求しても、奥様からすると「窮屈」に感じてしまうと思います。

 

 そもそも、あなたは、奥様が「正しい」から結婚したのですか?奥様は、あなたが「正しい人」だから結婚したのですか?それは違うと思います。

 男女の関係なので、お互いの長所・短所も見つめながら、一緒に生活していきたいと考えたから結婚したのです。

 

 離婚のときの話し合いもそうです。

 「俺は間違っていない」「お前が間違っている」という姿勢では、奥様への非難に終始してしまい、結局仲直りの道は閉ざされてしまいます。

 あなたが離婚を考えていたとしても、奥様と「喧嘩別れ」の様に離婚するよりは、少しでも、しこりが少ない形で離婚できた方が良いと思います。

 その意味では、調停では「正しさ」ばかりを追求すべきではないと思います。

 

 

4.まとめ


・調停は裁判とは異なる。

・調停は白黒つける場所ではない。

・調停では「正しさ」ばかりを追求する姿勢は望ましくない。

 

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2019.06.03更新

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1.まずは調停申立書を読み解くこと


 

 調停申立書は簡単に目を通しただけでは見落としてしまうような項目も複数ありますので、しっかりと読み解く必要があります。

 この調停申立書をしっかりと読み解くことが答弁書等作成の大前提になるからです。

 

 

2.まず何を裁判所に提出すればよいかを把握する


 

 裁判所から送られた書類には色々な書類が入っているため、整理する必要があるのですが、あなたが提出しなければいけないのは、①答弁書(夫婦関係調整)、②進行に関する照会回答書(相手方用)、③連絡先等の届出書の3つになります。

 

 それぞれの書類の意味合いについて概説しますと以下の通りになります。

 まず、答弁書は、奥様からの離婚調停申立に対してどのように考えるかを記載する書類になりまして、あなたが提出する書類の中で一番重要な書類になります。

 

 「進行に関する照会回答書」は、今後の調停事件の進め方について、あなたの意見を記載する書面になります。裁判所としては、あなたに裁判所に出席してもらわないことには調停を進められないわけですから、あなたが調停に出席できるか、出席できない場合、いつなら出席できるのか等について、あなたの意見を求めているのです。

 

 最後に「連絡先等の届出書」は、裁判所からの今後のあなたへの連絡方法を記入する書類になります。

 このように「進行に関する照会回答書」と「連絡先等の届出書」は、事務連絡文書ですので、そこまで重要な書類ではありません。ただ、裁判所としても事件の整理にあたって必要な書類ですので、必ず調停期日の1週間前までには提出するようにして下さい。

 

 

3.答弁書の書き方


 

(1)そもそも答弁書は出した方が良いのか

 たまに私が質問を受ける中には「調停の日に裁判所に行って話をすればいいから、こんなもの出す必要ありますか?」とか「相手は弁護士を付けているから素人が書面を書くと揚げ足を取られそうだから、出さない方が良いんじゃないですか?」とか、「そもそも、調停は家内の我が儘で始まったことなので、調停の日に行く必要はないし答弁書なんか出す必要もないですよね?」といった意見を聴くことがあります。

 

 ただ、弁護士としては「極力答弁書は提出した方が良いですよ」という返答になります。と言いますのは、答弁書を提出しないと、調停委員は、あなたがどのように考えているのかがさっぱり分からないということになってしまいますし、裁判所としては、1週間前までに答弁書を提出して欲しいと要請しているわけですから、答弁書を提出しないという行動は、「裁判所の要請には従えない」という誤ったメッセージを送ることになりかねません。当然調停委員の印象も悪くなってしまいます。

 

 なお、調停手続に一切欠席すると言う人もいるようですが、調停の席に着かないと、相手の言い分が分からなくなってしまいますし、奥様は蔑ろにされたと感じてしまいますので、得策とは思えません。

 いずれにせよ、答弁書を提出しないと言うことにはデメリットしかないので、必ず事前に裁判所に提出するようにして下さい。

 

(2)答弁書を書き始める前に

 あなたの人生にとって裁判所から書類が届くという事態は稀な経験だと思いますので、調停申立書を受け取った瞬間に、焦ってしまう、何も考えられなくなってしまうだとか、逆に奥様に対する怒りの感情を抑えられないと感じてしまうなど、冷静でいられなくなってしまうことは普通のことです。

 ただ、だからといって、そのときの感情にまかせて答弁書を記載しては絶対にいけません。

 答弁書は裁判所に提出する書類で、奥様側も目にする可能性が高い書類ですので、慎重に記載する必要があるのです。

 

 そして、離婚はあなたの人生にとって1回や2回しかない重要な出来事ですので、答弁書を書き始める前に、冷静になってじっくりと離婚した方が良いのか、復縁した方が良いのかを考えてみて下さい。

 そのときには奥様への愛情がどのくらい残っているのか、これまでの夫婦の接し方、家族行事の様子、お子様との関係性等に色々と考えを巡らせた上で、結論を出して下さい。

 そして、その結論が出てから、答弁書を書き始めて下さい。ただ、いつまでも結論が出ないからといって答弁書を裁判所に提出しないわけには行きませんので、どうしても結論が出ない場合でも答弁書は提出して下さい。その場合の書き方についても後述します。

 

(3)答弁書の書き方

 1)まずは、離婚するかどうかにチェックを入れる。

  離婚で構わないと考えるか、離婚したくないと考えるかについては慎重に検討してもらうとして、その結論が出た場合には、答弁書の最初の項目である「円満に調整してほしい」「離婚したい」「検討中」のいずれかのチェックボックスにチェックを入れる必要があります。

  なお、離婚するか迷っている場合には、絶対に「離婚したい」にチェックは入れないで下さい。たまに、家内がここまで強く離婚を求めてくるなら「仕方ないかな」と諦めてしまって、「離婚したい」にチェックしてしまう人もいるのですが、そうすると、調停手続は、離婚の条件を決めるだけの手続になってしまいます。

  迷っていて結論が出ていないという場合には、最低限「検討中」にチェックして下さい。

 

 2)意見覧の記載

 「円満に調整してほしい」「離婚したい」「検討中」のチェックボックスのすぐ下に「意見」の覧があります。1行だけしか記載できない仕様になっていますが、あなたの意見があれば記載して下さい。

 例えば、円満に調整してほしい場合「子どものためにもしっかりと円満な家庭を築いていきたいと思っています」や「先日の夫婦喧嘩では乱暴な言葉を使ってしまいましたが反省しているのでやり直すチャンスをもらいたいです」といった形で簡潔に記載します。

 

 なお、調停委員に伝えたい項目が沢山ある場合には、答弁書に「別紙」を設けて、円満調整に向けての意見等を記載する方法や、答弁書とは別に陳述書を作成するといった方法もあります。ただ、あまり詳しい事情を記載してしまいますと、逆に奥様を刺激するという危険性もありますので、極力「意見」の覧に収まる範囲で記載した方が良いと思います。

 

 3)円満に調整してほしい場合

  この場合、「(付随申立について)」と書かれている以降の(1)から(7)については特に記載せず、大きく斜線を引いてもらう形で結構です。

  親権や養育費等は、離婚することが決まった場合に決定する事項ですので、あなたが離婚を希望しないのに親権等について意見を述べるというのは行動として矛盾してしまいます。ですので、(1)から(7)の箇所には斜線を引いておくのです(なお、空欄で提出してしまうと、裁判所の方から「書き漏れですか?」という問い合わせが来てしまうことがありますので、斜線を引いておいた方が良いでしょう)

 

 4)こちらも離婚に応じる場合

  この場合、「(付随申立について)」と書かれている以降の(1)から(7)についてもしっかりと記載する必要があります。

  奥様がお子様を育てていくことに不安がある場合には、あなた自身が親権者になるという意見を出すべきかもしれませんし、お子様と会えていない場合には、面会交流についての意見等も述べる必要があります。

 

  ただ、考えなければいけない項目が多すぎて整理が付かないという場合には、「検討中」にチェックを入れて、とりあえずは調停の席で話を聞きながら考えると言うことでも良いと思います。

  一番大事なのは、離婚の条件もあなたの人生にとって非常に重要な事項ですので、安易に妥協せず、投げやりにもならず、今後あなたが後悔しない選択をすべきということです。

 

 5)離婚するかどうか「検討中」の場合

  この場合、円満に調整してほしいという気持ちの方が優勢の場合、現時点では「検討中」にチェックせず「円満に調整してほしい」にチェックを入れた方が良いと思います。

  「検討中」としてしまうと、「条件次第では離婚も考える」と読めてしまいますので、円満に調整してほしいという気持ちがどちらかというと強いという場合「円満に調整してほしい」にチェックした方が、あなたの心境により近い表現になるからです。

 

  逆に、離婚の気持ちの方が優勢という場合でも、離婚という決断を決めかねているという場合には、現時点では「検討中」と記載して下さい。

  先ほども説明しましたように、現時点で「離婚したい」にチェックしてしまいますと、調停の場では離婚の付随条件を決めていくという流れになってしまうからです。離婚の気持ちが優勢だとしても決めかねているという場合には「検討中」にチェックするのがあなたの心境により近い表現になると思います。

 

 6)「2 申立書の『申立ての理由』について」の覧

  まず、同居日と別居日は、離婚原因や財産分与にも絡む重要な日付ですので、奥様が記載してきた同居日と別居日の記載に誤りがないかしっかりと確認して下さい。

  皆さん離婚するかどうかや離婚の付随条件にばかり頭がいってしまい同居日と別居日については「だいたいこんなもんでしょ」と簡単に回答してしまうこともあるのですが、重要な日付ですのでしっかりと確認する必要があります。

 

  次に「申立の動機」に対する意見については、奥様の主張が事実無根だという場合には、簡潔にあなたの意見を記載して下さい。例えば、暴力を振るったことがないのに調停申立書に「暴力を振るう」とチェックされている場合には、そのような事実がないことを記載することになります。

  なお、あなたの希望として夫婦円満を希望する場合、あまり奥様の申立動機に対して詳しい反論をしてしまいますと、そのことが夫婦不和の原因にもなりかねませんので、いわゆる「書き過ぎ」には注意して下さい。

 

 7)「3 その他」の覧について

  ここには、これまで記載した中で記載しきれなかった事項について記載することになります。

  よくありますのは、夫婦として円満を希望しているけれども、お子様と面会できていないことだけは不満があるので、お子様との面会について協議させてほしいとか、お子様の登校や学業成績について心配しているので、確認したい、といった要望を記載することになります。

 

(4)「進行に関する照会回答書」の書き方

 1)「1 別紙期日通知書の期日に出席できますか」

  まず、期日通知書の日時に出席できるか、あなたの日程を確認して記入して下さい。

  なお、「第1回期日には出席した方が良いですか?」という質問をよく受けますが、あなたの方でも弁護士を立てる予定で、弁護士の都合がつかないような場合には、第1回期日は欠席にして下さい(弁護士だけ欠席で、あなた本人のみは出席ということは通常せず、あなたも弁護士も欠席することになります)。

  逆に、あなたの仕事の都合がつき、調停期日にはあなた自身でまずは対応してみたいと考えているような場合、第1回期日は出席するようにして下さい。

 

 2)「2 最初の期日に欠席する場合、その後の期日について希望曜日をお書き下さい」

  あなたが第1回期日に出席できる場合、この「2」は空欄のままで大丈夫です。

  あなたが第1回期日に出席できない場合には、なるべく沢山候補日を記入して下さい。なお、調停の時間は、午前中は午前10時(但し、相手方は10時30分集合の場合あり)から12時頃まで(延長の可能性あり)、午後は午後1時30分(但し、相手方は2時00分集合の場合あり)から3時30分頃まで(延長の可能性あり)になりますので、その時間帯を視野に、出席できる日付を複数記入して下さい。

 

 3)「調停での話合いは円滑に進められると思いますか」

  この覧は参考程度の記載項目ですので、あまり神経質にならずに記載してもらって大丈夫かと思います。

  なお、離婚するかどうかや、その付随条件で意見対立が激しいようであれば「進められないと思う」にチェックして下さい。

  奥様の言い分が今一はっきりしない場合には「分からない」にチェックする形で問題ありません。

 

 4)「4 申立人の暴力等がある場合には、記入して下さい」

  あなた自身が奥様から暴力を受けた経験がある場合には記入して下さい。夫婦喧嘩がヒートアップして多少お互いに手を出し合う形になったというような話であれば、とりたてて記載しなくてもよいと思います。

  この記載項目は、例えば妻側が凶器を持参してくる危険性等もあるという場合には、調停委員も身の安全を考えなければならないといった問題もありますし、あなた自身に危害が加わらないような配慮も検討しなければならないので、設けられている項目だからです。

 

 5)「5 裁判所に配慮を求めることがあれば、その内容をお書き下さい」

  これは、前述の「4」の延長なのですが、相手からの暴力を受ける危険性等がある場合に、集合時間を相手とずらすなどの配慮を求めるといった記載をします。

 

(5)「連絡先等の届出書」の書き方

 あなたが裁判所からの書類を受け取りたい場所と、電話番号を記載する書類になります。

 通常は「申立書記載の住所のとおり」にチェックを入れ、あなたの携帯電話番号を記入することになると思います。

 

 

4.まとめ


・答弁書を書き始める前に、まず調停申立書を読み解く必要がある。

・答弁書を書き始める前に、「あなたにとって」離婚した方が良いかをしっかりと考える必要がある。

・答弁書には、離婚で後悔しないと決断しきっている場合以外には「離婚したい」とは記載しない。

・離婚したい場合と夫婦円満を目指す場合とで答弁書の書き方は異なるので注意しながら記載する必要がある。

・「同居日」と「別居日」の覧は軽視されがちだが、重要な日付なのでしっかりと確認して記載する必要がある。

・調停期日の1週間前までに届くように、答弁書、「進行に関する照会回答書」、「連絡先等の届出書」を提出する必要がある。

 

 

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弁護士 秦(はた) 真太郎

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.05.27更新

 弁護士秦

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。>「理不尽な離婚に対してNO!」旦那様側の夫婦関係総合サイトはこちら<になります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

 

1.突如裁判所から離婚調停の書類が届いた。


 

 こちらとしては、一旦冷却期間を置いた上で、または、他の身内等を交えた上で今後の夫婦関係についてしっかりと議論しようと考えていたのに、無断で奥様が調停の申立をしており、裁判所から調停期日のお知らせが届いてしまうと大きなショックを受けることと思います。

 なかなか、奥様の調停申立という現実を受け入れられないという方も多いかもしれません。

 ただ、「過去こうしておけばよかった」と後悔ばかりをしていても、今後の夫婦関係にとってメリットは少ないと思いますので、まずは、奥様が申立をした調停申立書の内容を読み解く必要があります。

 

 

2.まずは、調停申立書を取り出す。


 

 裁判所から送られてきた書類は何枚もの紙が入っており理解しにくいかと思います。そこの中からまずは、調停申立書を取り出す必要があります。

 右上の方に「夫婦関係等調整調停申立書 事件名(離婚)」と書いてある書類が入っていると思いますが、それがいわゆる離婚調停申立書になります。奥様か、奥様が雇った弁護士の(赤い)判子が押されている書類が離婚調停申立書です。

参考までに、最高裁判所ホームページ上の調停申立書記載例はこちらになりますので、必要に応じてご参照下さい(なお、こちらの最高裁のサイトは、離婚調停を申し立てる側からの記載方法の解説になりますので、ご留意下さい)。

 

 

3.離婚調停申立書を読み解く


 

 離婚調停申立書に記載されている情報は限られているのですが、そこから読み取ることができる情報はありますので、読み取れる情報は全て読み取っておく必要があります。以下では、離婚調停申立書を読み解く上でのチェックポイントについて解説します。

 

(1)奥様が弁護士を雇っているかどうかのチェック

 調停申立書を見れば、奥様が現時点で弁護士を雇っているのか雇っていないのかを知ることができます。

 調停申立書1頁目の右上の方に(赤い)判子が押されている箇所があると思うのですが、①その判子が奥様のものであれば、現時点で弁護士を雇っていない、②その判子が弁護士のものであれば、既に弁護士を雇っているということが分かります。

 相手が弁護士を雇っているという場合、こちらも弁護士を雇うことを考えた方が良いので、まず最初に確認しておきたい項目になります。

 

(2)申立人の住所欄

 奥様が自身の居場所をこちらに秘密にしているケースですと、調停申立書の申立人(奥様)の住所欄を見れば、奥様の居場所を探ることができると考える方も多いのですが、残念ながらほとんどの場合、現在の居場所を書いていることはありません(もちろん、こちらに奥様の居場所を明かしているケースでは、現住所を住所欄に記載することの方が多いです)。

 そのため、申立人住所欄を見ても、奥様の住所は分からないことが多いです。

 

 実際上の記載方法としては、夫婦が一緒に住んでいたときの自宅住所が記載されていることが多く、「虚偽記載」ではないかと思われる方もいると思いますが、裁判所の実務ではこのような便法が認められておりますので、この点を追求してもあまり効果がないのが実情と言えます。

 なお、申立人が希望すれば、申立書に現住所を記載しないという手法について、裁判所は特に綿密な審査等はせずに認める扱いですので、「妻の住所欄に現住所が書かれていない」イコール「裁判所が、妻の言い分をそのまま認めた」ということはありませんので、この点はご安心下さい。

 

(3)2頁目の「申立の趣旨」

 調停申立書の2頁目を開きますと、上から中央あたりまで縦線が一本伸びており、その右側に何箇所かチェックが入っていると思います。このチェック部分に書かれている項目が、奥様が調停の「議題」にしたいと考えている項目になります。合わせて、奥様のご意見もそこに書かれていますので、これを見れば、奥様の要望の概要をつかむことができます。

 

 以下詳しく各項目に対して解説していきます。

①離婚について

奥様は今回の調停で離婚を求めていますので、そのことに対してあなたがどのように返答するかについては慎重に検討する必要があります。

奥様が調停まで申し立てているので「諦めます」とおっしゃる方もいますが、離婚はあなたの人生にとっても1度や2度しかないような重要な事柄ですので、後で後悔しないよう離婚すべきかどうかは慎重に検討する必要があります。

 

なお、あなたが調停の席で一度でも「離婚も仕方ないと思います」と発言してしまうと、離婚することが前提で話がドンドン進んでいってしまいますので、この点の発言は慎重さが求められます。

また、あなたとして離婚に断固反対ということでしたら、調停の場では親権や養育費・財産分与の議論はしないというスタンスになります。親権や養育費・財産分与は、離婚する場合に決定すべき事項なのであって、離婚しない場合には決める必要がない項目になるからです。
お子様のことについて

 

②調停申立書の「申立の趣旨」「(1)」~「(3)」にはお子様のことが書かれています。

   奥様が親権獲得を希望しているのであれば、親権を獲得することを前提として、あなたに養育の支払いを求める内容になっていると思いますので、親権を奥様に渡してよいのか、養育費の金額は、あなたの収入から支払い可能な金額なのかどうか等について検討する必要があります。

   なお、養育費に関しては「相当額」の覧にチェックが入っている場合がありますが、これは、「裁判所の実務で一般的に用いられる算定表の数字で構わない」と言う意味になりますので、あなたの方でもインターネット等にて算定表の数字を確認して、支払い可能な数字なのかを確認してみて下さい。

   ちなみに、奥様側が積極的にお子様とあなたとの面会を希望していない場合には「(2)」の項目に何もチェックが入っていません。そのため、逆にあなたの希望としてお子様に会いたいという希望が強い場合には、調停の場などで強く面会交流を求めていくことになります。

 

③財産分与について

 財産分与とは、夫婦として同居生活を送っている間に蓄えた財産を折半するというものです。

 この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(4)」に記入されます。ただ、この項目には「相当額」にチェックが入っていることが多いです。「相当額」の意味合いについては、通常「別居時の夫婦の財産を半分にして欲しい」という趣旨で用いられることが多いです。

 財産分与はお互いが財産状況を開示しないと正確な数字を算出できないため、「相当額」と記入することが多いのが実態です。

 

④慰謝料について

   慰謝料とは、夫婦として同居生活を送っている間に精神的苦痛を受けた場合、それを慰謝すべき金額として要求するものです。通常は、あなたが不倫をしたり、奥様に暴力を振るったような場合にのみ発生するものになります。

   この点の奥様の要望は「申立の趣旨」の「(5)」に記入されます。

   この慰謝料額については、500万円だとか1000万円だとかの高額の金額が記入されていることもありますが、奥様側が感情的に金額を記載しているというケースも多くありますので、そのような場合、こちらとしてすぐに金策に走らなければいけないと言うことはありません。

 

⑤年金分割について

   年金分割とは、離婚するまでの婚姻期間中の年金加入記録を折半するというもので、実務的には0.5で折半することが定着しておりますので、「申立書の趣旨」の「(6)」にも「0.5」の覧にチェックが入っていることが通例かと思います。

 

(4)2頁目の「申立の理由」

①上段について

 「申立の理由」の上段には「同居を始めた日」と「別居をした日」の覧があります。これらの日付は財産分与の判断等にあたって重要な日付になりますので、奥様の記入に間違いがないかしっかりと確認して下さい(こちらが離婚に応じないという場合、財産分与の議論に応じる必要はないのですが、こちらが答弁書を作成するにあたっても「同居を始めた日」と「別居をした日」に間違いがないかはいずれにせよ記入が不可欠になりますので、これらの日付が正確かはしっかりと確認しておく必要があります)。

 

②下段について

 ここに「申立ての動機」の動機がチェックされていますが、これらが「奥様が離婚したいと考えている理由」の部分になります。

 普段あまり聞き慣れないものとして「8 精神的に虐待する」という項目がありますが、これは、いわゆるモラハラ行為等を指しており、代表的なものは暴言や物を壊すといった行動になります。

 

 いずれにしましても、このチェック項目だけでは、奥様の不満の概要は分かっても、いつのどのような行動が問題になっているのかといった具体的内容が何も分かりません。なぜこのような簡単な記入に限定しているのかというと、あまり詳しい内容を記載してしまうと、夫婦間の感情的対立が激化する危険性がありますので、簡略な記載に限定しているのです。

 あなたの方としては、調停期日当日には、各項目について詳しい説明を求められることもありますので、心当たりがある項目については、記憶喚起を図っておく必要があります。

 

 

4.まとめ


・調停申立書の1頁目の赤い判子が押されている箇所を見れば、奥様が弁護士を雇ったか雇っていないかが分かる。

・調停申立書2頁目の「申立の趣旨」を見ると、奥様が希望する離婚条件が分かる。

・調停申立書2頁目の「申立の動機」上段の同居開始時期と別居日は重要な日にちなのでしっかりと確認する必要がある。

・調停申立書2頁目の「申立の動機」下段に、奥様が離婚を希望する理由が書かれているが、抽象的なので、詳しい内容は調停期日まで分からない。

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.05.13更新

弁護士秦 

 こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。なお、>妻からの理不尽な離婚要求に対する旦那側の総合サイトはこちら<になります。

 

 

1.ケース別復縁難易度って?


 

 私は、旦那様の側から復縁のご相談を受けることも多いのですが、ご相談を受けた時点で、どこまで状況が悪化しているのか、一定のケース分けができることに気付きました。

 もちろん、以下は、ケースごとの難易度を目安としてお示しするものであって、「このケースであれば復縁確実」などと保障するものではありませんので、この点はご留意の上ご覧いただければと思います。

 

 

2.ケース分け


 

 あなたが起こっている事態に応じて、離婚に向けての深刻度を類型化することができますので、具体的には以下のようにケース分けして解説していきます。

 

①家内から別居の提案があった(実際にはまだ別居していない)

②家内から離婚の提案があった(まだ家内は別居もしていない)

③家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中

④家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した

⑤家内から何の提案もなく突如別居を開始した

⑥家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)

⑦別居中の家内の弁護士を名乗る人物から書留郵便(内容証明)が届いた

⑧家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けている)

 

 なお、これら①から⑧は奥様が順を追ってこのような手続きを踏むというわけではなく、いきなり⑤と⑧から手続が進むと言うこともあります。そのため、現在あなたが置かれている状況が①から⑧のどの状況なのかを確認して、該当の解説をご覧下さい。

 

 

3.【ケース①または②】家内から・別居または離婚の提案があった


 

 上記のケース分けで①または②に該当するケースです。実際に奥様が別居を開始していない段階ですので、上記のケース分けの中では深刻度が一番低い類型になります。

 上記の③から⑧にまで発展していない段階ですので、あなたが対応を誤らなければ十分奥様との仲直りも期待できる段階と言えます。

 

 ただ、この段階でも、真剣に奥様が離婚を切り出してきている場合や、奥様が両親等も交えた話し合いを提案してきているような場合には、あなたも奥様の声に真剣に耳を傾けないと、奥様は別居を実行してしまうリスクもありますので、その意味では慎重な対応が必要になります。

 また、ここでのあなたの対応が奥様を更に傷つけてしまいますと、奥様が別居や離婚を決断する引き金になってしまう可能性もありますので、その点に注意する必要があります。

 

 なお、奥様から別居の提案が出されただけというケース(①のケース)と、更に踏み込んで離婚の提案までなされたケース(②のケース)とでは、②の方が多少深刻度が高いということになります。

 また、奥様からこのような提案がなされるのが今回が初めてではない、という場合には、深刻度は増しますので、この点にも注意が必要です。

 

 

4.【ケース③】家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中


 

 何か別居の引き金になるような出来事が起こって、お互いに冷却期間を置いた方が良いということで、あなたも承諾して奥様が別居を開始したというケースです。

 例えば、あなたがついカッとなって奥様に手を出したところ、当たり所が悪くて怪我をしてしまったというときに、お互いに話し合いをして、一時的に奥様が実家で暮らすことにしたというようなケースがこれに当たります。

 いわゆる「ほとぼりが冷めるまで別居する」という内容ですので、あなたが対応を誤らなければ奥様との仲直りも期待できる段階と言えます。

 

 このようなケースでは先ほども解説しましたとおり、別居の引き金になるような出来事が起きていることが多いので、あなた自身もそのような出来事を振り返り、そのこととしっかりと向き合って対応する必要があります。

 先ほどの例で言いますと、感情的になったとは言え、あなたが手を上げたケースですと、今後も同じようなことが続くようであれば、奥様も離婚の覚悟を固めてしまうリスクがありますので、その点に関しては特に注意が必要になります。

 

 

5.【ケース④】家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した


 

 このケースは、奥様から別居の提案があったという点ではケース③と同じですが、話し合いが上手く行かず、奥様が別居を独断で実行したケースになります。

 このような奥様の行動心理としては、「旦那と話をしていても埒があかないので、最終的には旦那の承諾を得ずに別居を始めた」という心理だと思いますので、上記ケース①から③よりも慎重な対応が必要になります。

 

 このようなケースでは、あなたが直接奥様と話をすることが奥様を刺激する危険性もありますので、奥様のご両親や共通の知人と話をするなど交渉窓口を変更することも視野に入れた方が良いかもしれません。

 もちろん、別居後も奥様から連絡があり、あなたからの連絡に対して奥様からの返答もあるようでしたら、奥様との直接の話し合いを模索してみても良いかもしれません。それが逆効果になりそうな場合や、奥様との直接の話し合いを模索してみたけれども、なかなか難しいという段階で他の方を間に入れることを検討してみて下さい。

 

 

6.【ケース⑤】家内から何の提案もなく突如別居を開始した


 

 このケースは、奥様が突如別居を始めたという点はケース④と同じですが、奥様が事前に別居の提案をしてこなかったケースになります。

 このような奥様の行動心理としては、「旦那と話をしていても埒があかないので、最終的には旦那の承諾を得ずに別居を始めた」という心理だと思いますので、上記ケース④よりも慎重な対応が必要になることが多いと思います。

 

 ただ、ケース④よりも深刻度が高いかというと、事前に話し合いをするかは、奥様の性格やこれまでのご夫婦での話し合いや夫婦関係等による影響もありますので、あまり深刻度はケース④と変わらないというケースもあります。

 このケースでも、あなたが直接奥様と話をすることが奥様を刺激する危険性もありますので、奥様のご両親や共通の知人と話をするなど交渉窓口を変更することも視野に入れた方が良いかもしれません。

 

 なお、あなたとしては、奥様が何の相談もなく勝手に出ていったことに対する怒りの感情を持つかもしれませんが、そのような怒りの感情に支配されて行動してしまいますと、夫婦仲はより一層悪化してしまうと思いますので、冷静な対応が必要かと思われます。

 

 

7.【ケース⑥】家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)


 

 このケースは、あなたが普段通りに生活していたところ、突如離婚調停の通知が郵便で届いてしまったというケースになります。

 このケースは更に、①奥様が別居した上で、暫くしてから裁判所の書類が届いたケースと、②奥様が同居しながら(家庭内別居のまま)裁判所の書類が届くケースに分けることができます。このケース⑥-①の方が、⑥―②よりも深刻度が高いことの方が多いのですが、奥様としては色々な事情があってケース⑥-②を選ばざるを得なかったということもあります。例えば、別居資金が不足しているとか、お子様の学区を変更しない場所で別居先を見付けることができなかった当時宅に住み続けたいとの要望が強いといった事情が考えられます。そのような事情がある場合には、ケース⑥-①もケース⑥-②も深刻度はあまり変わらないと思います。

 

 このケースでは奥様が弁護士を立てていないものの、裁判所での話し合いを希望している段階ですので、離婚意思が強いケースが多いと思います。

 この段階にまで発展してしまっていますと夫婦のヨリを戻すことの難易度はかなり高いと思いますので、夫婦円満を希望するのであれば、誠意をもって調停に臨むことをオススメします。

 

 

8.【ケース⑦または⑧】家内が弁護士を付けた


 

 奥様が弁護士を付けて離婚を要求してきたケースです。弁護士が手紙を送ってくるケース(ケース⑦)と、弁護士の判子が押された調停書類が裁判所から届くケース(ケース⑧)とがあります。

 ケース⑦とケース⑧どちらの深刻度が高いのかという点ですが、一般的にはケース⑧の方が深刻度が高いのですが、事件の方針として交渉から着手するか調停から着手するかは弁護士の普段の事件処理方法によるところも大きいので、必ずしも深刻度に差があるとは限りません(より分かりやすく言いますと、弁護士によっては「離婚事件は常に離婚調停の申立からスタートする」という事件処理をしている弁護士もいるということです)。

 

 このケース⑦または⑧になりますと、奥様は弁護士にお金を払ってでも離婚したいという決意を持っているわけですから、離婚の覚悟は相当固いと考えた方が良いと思います。

 また、この段階にまで発展してしまっていますと、奥様が専門家である弁護士を付けているので、あなたとしてもミスが起きないよう弁護士を立てることを考えた方が良いと思います。

 

 

9.まとめ


・夫婦関係の悪化の状況に応じて復縁難易度には差が生じる。

・一般的には以下の数字が大きくなるほど復縁難易度は上がる傾向がある。

①家内から別居の提案があった(実際にはまだ別居していない)

②家内から離婚の提案があった(まだ家内は別居もしていない)

③家内から別居の提案があって、こちらも応じたので、家内は現在別居中

④家内から別居の提案があって、話し合いが決裂、家内が突如別居を開始した

⑤家内から何の提案もなく突如別居を開始した

⑥家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けていない)

⑦別居中の家内の弁護士を名乗る人物から書留郵便(内容証明)が届いた

⑧家庭裁判所から離婚調停の書類が届いた(家内は弁護士を付けている)

・上記の①から⑧はあくまで目安なので、ご家庭の状況によっては復縁難易度に差が生じ得る。

 

 

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2019.04.22更新

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1.突如妻が弁護士を立てたという連絡


 

 奥様が自宅を出て行って暫くしたところで、奥様の弁護士を名乗る人物から手紙が届くということが実際に起こります。あなたにも、急にこのような手紙が届けば当然驚くことかと思います。

 

 ただ、奥様が付けた弁護士は、別にあなたを驚かせようとしてやっているわけではなく、弁護士が間に入ったという挨拶も含めて書面を送っているということになります。もちろん、あなたが受け取った文面には挨拶どころか、奥様が同居期間中どれだけ苦労してきたのか、といった話が記述されており、納得いかないと思われる部分もあるかと思います。ただ、弁護士が何か行動を起こす場合、急にあなたに電話連絡をしても、最近は振り込め詐欺等が横行している時代ですので、あらぬ誤解を招く危険性があります。そのため、まずは書面にて通知するという形が一般的に取られているのです。

 

 そして、このような弁護士からの書面には通常「今後は当職が窓口になったので、奥様への直接のご連絡はお控え下さい」といった文章が含まれることが多いです。

 

 

2.奥様と直接会って話をすることは不可能なのか?


 

 たまに、私のところにご相談に来られる旦那様の中には「『直接会うな』なんてけしからん。そんなことを向こうが決める権限はないから、私は妻に直接連絡を取り続けます」とおっしゃる方もいます。

 それでは、相手弁護士の言うことを聞かずに、奥様に連絡を取り続けた場合、どのようなデメリット等があるのでしょうか。

 

(1)【デメリット1】奥様を頑なにしてしまうリスク

 奥様側の弁護士は奥様に対して、「もし旦那さんから電話がかかってきても電話に出ないで下さい」とアドバイスしていることが多いです。

 それにも関わらず、あなたが奥様宛の電話やメールを送り続けてしまいますと、奥様側からは「直接話をしたくないという私の気持ちを考慮していない」とか「弁護士を立てているのに直接連絡してくるなんて信じられない」と思われるリスクがあります。

 そうしますと、奥様はより気持ちが頑なになってしまい離婚の決意を固めてしまうリスクがあります。

 

(2)【デメリット2】相手に有利な証拠として利用されてしまうリスク

 また、あまり頻繁に電話等をかけてしまうと、奥様側の弁護士から「ストーカーまがいの行動はやめて欲しい」といった文書が届くケースもあります。

 このような場合、相手の弁護士は奥様から、あなたからの着信数やメール、LINEメッセージの内容等を入手して、必要に応じて、あなたに不利な証拠として提出してくることがあります。

 要するに、同居しているときから旦那は執着心や嫉妬心が強かった、そのため、弁護士を立てたのに頻繁に奥様に直接連絡を取ってきており、異常であると言ってくる可能性があるのです。

 そうなってしまいますと、あなたからの頻繁な電話等の着信履歴は、相手の主張の裏付けとなってしまうのです。

 

(3)【デメリット3】奥様から「怖い」と主張してくる発端になるリスク

 あまりあなたの方から頻繁に奥様に対して電話連絡等をしてしまいますと、奥様からは「ストーカーのようだ」という言い分が出されるリスクが出てきます。

 それとともに、奥様からは、電話連絡だけではなく、こちらの居場所を探ろうとしているのではないか等々恐怖を覚えているという言い分を生み出す危険性があります。

 

(4)以上のようなデメリットがありますので、相手に弁護士が立っているのに、奥様本人に連絡を取ることは避けた方が良いと思います。

 

 

3.それでは、妻の弁護士に要求することは?


 

 次に考えられるのは、奥様の弁護士に対して「しっかりと妻と向き合って話ができていないので、妻と直接会って話をする機会をセッティングして欲しい」という要望を伝える方法です。

 相手の弁護士は、奥様の側の窓口役になりますので、あなたから奥様への要望は、弁護士に直接伝えればよいのです。

 

 但し、このように伝えても、実際に直接奥様と会うことができるかは分かりません。奥様の弁護士は奥様本人に、あなたの要望を伝えるでしょうが、奥様から「会いたくない」と言われてしまいますと弁護士は、あなたに対して「会えない」と伝えてくるからです。

 このように夫婦の問題として、夫婦として会いたいという伝え方だと拒絶されてしまうリスクが高いので、伝え方としては、お子様がいるようなら、「子どもと会いたい。妻が子どもを連れてきてくれるなら、その際に多少妻とも話をしたい」という伝え方をした方が、実現可能性は高くなると思います。

 

 

4.こちらも弁護士を立てれば、奥様と直接会いやすくなるか?


 

 それでは、あなた自身も弁護士を立てれば、奥様と直接会って話をする道筋は付けやすくなるのでしょうか。

 私は旦那様側の弁護も数多く扱っているのですが、弁護士を付けることで、奥様本人と会う確率が上がるかというと、正直に言いますと「あまり確率は上がらないと思います」という返答になります。

 

 もちろん、私も弁護士なので、相手の弁護士に対しては直接奥様と会って話をしたい旨伝えますが、奥様に無理強いさせることは難しいというのが現状です。

 そのため弁護士を立てたから、奥様と直接会う確率が上がるということにはなりません。

 

 

5.まとめ


・奥様が弁護士を立てているのに、奥様に直接連絡を取ることには以下のようなデメリットがある。

 ①奥様を頑なにしてしまうリスク

 ②相手に有利な証拠として利用されてしまうリスク

 ③奥様から「怖い」と言われる発端になるリスク

・そのため、奥様の代理人弁護士宛てに連絡を取って、直接会うことを要望した方が良い。

・奥様側の弁護士への伝え方としては、お子様と会うことと絡めて話をした方が可能性が広がる。

 

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2019.04.15更新

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1.私のところに相談に来られる旦那様からのご発言の中にも…


 

 私のところにご相談に来られる旦那様は、皆様お考えは異なるものですし、言い分や事情等も異なる部分が多くあります。

 ただ、ご相談を聞いておりますと、旦那様側から「心優しい妻がこんな事を言ってくるとは思えない。妻が付けた弁護士がいけないんだ」とか「妻が付けた弁護士が全てをぶち壊した」という意見や、更には「妻の弁護士は金目当てで離婚を唆しているので許せない」というお話しが出ることもあります。

 

 それでは、妻側の弁護士が黒幕と言うことはあり得るのでしょうか。

 私も、奥様側から離婚の弁護をすることもございますので、そのような経験も踏まえて解説していきます。

 

 

2.「弁護士は敷居が高い」ことから分かること


 

 私の弁護士経験は13年以上(平成31年4月時点)ですが、弁護士をしておりますと、一般の方々は「弁護士は敷居が高い」と考えている様に感じる場面が多くあります。

 例えば、私の友人がリフォームでトラブルを抱えた際にも、その友人は私に相談せず、自分で問題解決の努力をしていました。私が聞いたのはトラブルが解決した後のことでした。

 

 また、初めてご相談にいらっしゃるお客様でも、「こんな事でお手を煩わせてしまって申し訳ないのですが…」という形で恐縮されている方も多くいらっしゃいます。

 弁護士費用は安い金額ではありませんし、ビジネスでのお付き合いなら別として、あなた自身のプライベートで弁護士に相談する場面というのは、人生で1回や2回ということも多いでしょうから、まだまだ「弁護士は敷居が高い」と考えている方は多いのではないでしょうか。

 

 どうしてこのようなお話しをさせて頂くのかと言いますのは、弁護士に相談する奥様の側の心境も「弁護士は敷居が高い」と思いつつ、その弁護士に頼らざるを得ないと考えて相談している可能性が高いということです。

 このような高い敷居を乗り越えて相談をしているので、奥様も覚悟を決めて相談しているのではないか、という話です。

 

 私が、女性側から相談を受ける際、離婚するか悩んでいるという方も多くいますが、最初から弁護士に頼むつもりで相談に来られている方は、かなり離婚の覚悟を強く決めて相談に来ている方が多い印象を受けます。

 

 

3.女性が相談する場所は無数にあるということ


 

 奥様が訴える事情の内容にもよりますが、今は「旦那のモラハラで苦しんでいます」と言えば相談する場所はいくつもあります。

 インターネット上の相談サイトだけでも沢山ありますし、女性相談センターや子育て支援センター等電話や対面で親身に相談に乗ってくれる機関もあります。

 

 本当に悩んでいる奥様はこのような色々な相談窓口に相談をし、最終的に行き着くところが弁護士のところになります。なぜなら、弁護士は法律手続きを踏むという決断をしたときにどうしても頼らざるを得ない場所だからです。

 

 そのため、あなたにとっては、「突如妻の弁護士から手紙が来た」とか「突如家内の弁護士が調停を申し立ててきた」と感じるかもしれませんが、奥様はそれより何ヶ月も前から色々な場所に相談しているというケースもあるのです。

 

 

4.弁護士がけしかけると言うよりも、復縁のリスク面を話すことはある


 

 私が女性側から相談を受ける際には、上述の通り離婚の相当な覚悟を決めて相談を受けることが多いように感じます。

 そのため、弁護士が奥様に対して「離婚を唆す」とか「弁護士が黒幕である」というケースはほとんどないのではないかと思います。

 

 ただ、奥様から「やっぱりヨリを戻すのはどうでしょうか?」と質問されたときには、これまで一緒に生活してきた中で離婚を決断したような出来事が今後起きないかしっかりと見極めた方が良い旨アドバイスすることはあると思います。この時にも、奥様が当初から話をしていた離婚原因というものが、ありふれた夫婦の間で一般的に起こるような話であれば、私も、ヨリを戻すことも検討してみて下さいと話をしますが、そうでなければ、上記のようなアドバイスをすることが多いように思います。

 

 また、私が奥様から相談を最初に受けた時点で、奥様が悩んでいる様子がある場合、私はそのような事件は担当せず、奥様に対して「まだ悩んでいるようでしたら時間をかけて結論を出した方が良いですし、旦那さんともあなたの口から話をした方が良いと思いますよ」というアドバイスをすることが多いです。そのため、私の場合は、そのような事件は最初から担当しないことの方が多いと思います。

 

 

5.まとめ


・弁護士は敷居が高いと思われている方が多い。

・女性側の相談場所は無数にある。

・そんな中で弁護士に頼んでいると言うことは相当離婚の決意を固めている可能性が高い。

・弁護士がけしかけると言うよりも、復縁のリスク面を話すことはある

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2019.03.25更新

弁護士秦 

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1.全て相手のペースで話が進んでいることに納得いかない。


 

 突如奥様が別居を開始し、暫くしたら、一方的に裁判所から離婚調停の書類が届いた。

 夫婦でしっかりと離婚の話すらできていないのに、急に調停と言われても到底納得できないという方もいらっしゃると思います。

 全て相手の一方的な要望で話が進んでいますので、あなたがその様に考えるのも当然のことだと思います。

 

 

2.そもそも、こちらは離婚する気がないのだから調停に出席する必要があるのか?


 

 こちらとしては唐突なことであり、一切離婚に応じる気持ちがないという場合、「相手の土俵に乗ってやる必要はない」と考えることも自然なことだと思います。

 それでは、離婚調停を全て欠席する(ボイコットする)という方法もあり得るのでしょうか。

 

 

3.まずチェックすべきなのは、相手が弁護士を就けているかどうか


 裁判所から届いた書類の中には、夫婦関係調整調停申立書という書類が入っています。そこに判子が押されていると思いますが、奥様の判子なのか、弁護士の判子なのかを確認して下さい。

 弁護士の判子が押されている場合、既に奥様は弁護士を雇っていると言うことになります。

 

 逆に、奥様の判子が押されている場合、とりあえずまだ弁護士は雇われていないと思われます。但し、調停だけは奥様の方で申立をして、第1回調停期日の前までに弁護士を雇うというケースも少なからずありますので、この点は留意する必要があります。

 

 仮に、奥様がまだ弁護士を雇っていないという場合、あなたとしては奥様と調停外で話をできるチャンスもありますので、調停の外で話ができないのかと言うことを模索しても良いと思います。逆に、奥様が弁護士を雇っている場合、弁護士は奥様に対して「旦那と直接話をしないように」と指示していますので、奥様側と直接話をすることは困難なことが多いです。

 なお、奥様側にコンタクトする場合、奥様に直接電話やLINE、メールをするといった方法はあまりオススメできません。奥様ご本人で調停を起こしている訳ですから、本人同士での話し合いを希望していない可能性が高いからです。そのため、奥様のご両親や兄弟姉妹、親戚等の身内か、友人等に間に入ってもらって、橋渡しをしてもらった方が望ましいです。

 

 

4.調停に欠席することのデメリットとメリット


 

 相手が弁護士を立てているとか、弁護士を立てていないけれども奥様側が取り付く縞がないという場合、調停外での話し合いは結局実現しないと言うことになります。

 そうすると、いよいよあなたとして調停に出席した方が良いのかという問題に直面します。

 

 ここでは、調停に欠席した場合のデメリットとメリットについて解説します。

(1)【デメリット1】調停に代わる審判

 調停に欠席する最大のメリットとも言えるのですが、勝手に裁判所が離婚の審判を下してしまうというケースです。ケースとしては一般的には稀ですが、いくつかの事情が揃いますと、裁判所が審判をしてしまうリスクがあります。

 

①【条件1】これまでにあなたが明確に離婚及び親権者について合意した事実があること

  例えば、一旦はあなたの方で離婚届にサインし、親権者を奥様とすることにもチェックを入れてしまったという場合で、奥様がその離婚届を持っているという場合などです。

  夫婦喧嘩の際にあなたが「もう離婚だ」と口走った程度では、この「条件1」は満たさないことが多いです。

 

②【条件2】あなたが調停の席に出席する可能性が非常に低いこと

  あなたの方から裁判所に「絶対に調停には行かない」と電話連絡を入れるとか、逆に、一切裁判所に連絡もせずに調停期日に欠席するといった場合に「条件2」を満たします。

 

 このような審判が下されてしまいますと、あなたの方で異議期間内に異議を述べないと離婚が成立してしまいますので最大限の注意が必要です。

 

(2)【デメリット2】誤ったメッセージを送ってしまうリスク

 これは奥様が調停を申し立てた意図にも寄りますが、調停委員という中立な第三者を入れて話をしたいというだけの場合、あなたが欠席し続けますと、あなたの方が「話し合いを一切拒否するつもりだ」という誤ったメッセージになってしまうリスクがあります。

 このようなメッセージと奥様が考えてしまいますと、奥様との話し合いの道は実質的に閉ざされてしまいかねません。

 

(3)【デメリット3】離婚裁判を早めるリスク

 上記のような調停に代わる審判は、通常は、裁判所も慎重に対応することが多いため、あなたが調停に欠席し続けた場合、調停は不成立になる可能性が高いです。

 その場合に奥様があなたに直接コンタクトを取り始めればよいのですが、離婚裁判に突き進んでしまう可能性があります。

 離婚裁判は、残念ながらこれまでの夫婦生活での出来事に関する誹謗中傷合戦のような色彩がありますので、極力離婚裁判にならない方が、今後の夫婦関係のためには望ましいと思います。

 

(4)【デメリット4】結局相手の気持ちが分からずじまいになるリスク

 相手が記載した調停申立書には離婚したい理由として簡単な内容しか書かれないため、実際何時のどのような出来事を気にしているのかと言った事情が何も分からないと言うことも多くあります。

 調停に出席すれば詳しい事情を聴くこともできるのですが、欠席してしまいますと、その事情すら聴くことができません。

 

(5)【メリット?】相手の一方的なやり方に抗議できる?

 あなたとしては、事前に裁判所に調停に欠席すること、欠席する理由をキチンと伝えておくことで、相手が一方的に手続を進めていくことに対して抗議することは可能です。

 ただ、それならば、しっかりと調停の席であなたの気持ちを調停委員に伝えた方がより効果的とも思えます。

 弁護士の立場から申し上げますと、調停に欠席することについて明確なメリットはないように思えます。

 

 

5.仕事の都合でどうしても1回目の調停期日には行けない


 

 調停期日は奥様と裁判所の都合で設定されるため、あなたの仕事の都合等で出席できないというケースもあります。

 その様な場合には、なるべく早めに裁判所に連絡をして、1回目の調停に出られないことを伝えて下さい。あなたの仕事の都合で出席できない場合、そのことで裁判所から責められると言うことは全くありませんので、その点の不安は持たずに連絡してみて下さい。

 

合わせて、答弁書等についても極力事前に裁判所に提出するようにして下さい。

 なお、奥様が既に弁護士を就けているような場合には、こちらも弁護士を就けて対応した方が望ましいので、早めに弁護士に相談して答弁書の書き方等を相談した方が良いでしょう。

 

 

6.まとめ


・まだ相手が弁護士を就けていない場合、調停外の話し合いを目指すという方法もなくはない。

・相手からの一方的な調停に納得いかないという心情は理解できるが、調停に欠席し続けると様々なデメリットがある。

・【デメリット1】条件が揃うと裁判所が調停に代わる審判を出してしまうリスクがある。

・【デメリット2】あなたの方から話し合い拒否という誤ったメッセージを送ってしまうリスクがある。

・【デメリット3】離婚裁判への手続きを早めてしまうリスクがある。

・【デメリット4】相手の気持ちが分からずじまいになるリスクがある

・1回目の調停に欠席することは問題ないので早めに裁判所に連絡した方が良い。

 

 

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投稿者: 弁護士秦真太郎

2018.11.19更新

弁護士秦 

こんにちは、東京・日本橋(神田至近)の弁護士秦(はた)です。>>弁護士秦の旦那様側の情報総合サイト<<はこちらになります。本当に役に立つ詳しいブログ解説を目指して解説していきます。

 

1.何故離婚を申し入れてこないのか?


 

 奥様が別居を開始して、何ヶ月または1年以上も経つのに、一向に離婚の申し入れがないという場合、そもそも、奥様はどうして離婚を申し入れてこないのでしょうか。様々なケースがありますので、以下のケースが全てとは言いませんが、以下のようなことが考えられます。

 

(1)【ケース1】別居の啖呵を切った手前戻りづらい

 夫婦喧嘩その他奥様が感情的になってしまうような出来事があって別居の啖呵を切ってしまったというケースです。実際に別居を実行してしまうと、自分の方から「戻りたい」と言いづらくなってしまって別居がズルズルと続いてしまうようなケースになります。

 このケースですと1,2か月別居と言うことは考えられても、それが何ヶ月も続くと言うことは考えにくいため、別居期間が長期に及ぶ場合には、「奥様が戻りづらいだけ」というケースは非常に少ないと思います。

 

(2)【ケース2】夫側からの謝罪や迎えを待っている

 あなたの行動や言動が奥様の逆鱗に触れてしまったような場合、あなたからの謝罪等が来るまでは絶対に家に戻らないというケースもあります。

 このようなケースは、通常これまでにも何度か奥様が家出を繰り返しており、今回もその延長というケースが相対的に多いように思われます。

 このケースでも通常は、別居期間が何ヶ月にも及ぶケースは相対的に少ないかと思いますが、奥様のご性格等によってはそれなりに長期間に及ぶケースもあろうかと思います。

 

(3)【ケース3】夫側を自由にしたくないので離婚するつもりがない

 これは、あなたが浮気をしてしまったといったケースでよく見られる理由です。

 奥様としてはあなたの浮気を許せないけれども、離婚してしまうとあなたが不倫女性と第2の人生を踏み出してしまうため、それは絶対に許せないと言うことで自分から離婚を要求してこないというケースになります。

 

(4)【ケース4】離婚しても多くの財産分与等を望めないので生活費として極力お金をもらいたいと考えている

 民法752条には夫婦の協力扶助義務が定められていますので、例え別居中であっても夫側は妻側に対して生活費(法律用語としては「婚姻費用」と呼びます)を支払わなければならないとされています。

 離婚した後の生活費に心配がある奥様としては、離婚を遅らせれば遅らせるほど婚姻費用をもらえる期間が伸びるため、敢えて自分から離婚を申し入れていないというケースになります。

 特に、離婚をしても預金がほとんどないようなケースでは、奥様もあまりまとまったお金をもらえると期待していませんので、離婚を遅らせようと考えている場合があります。

 

(5)【ケース5】離婚裁判を視野に入れており別居期間を稼いでいる

 奥様としても離婚することは決意しているけれども、あなたが強く反発してくることを予測して、別居期間を稼いでいるケースということになります。

 そもそも、離婚の裁判で離婚が認められる理由は非常に限定されています。そのため、例えば性格の不一致といった理由は「裁判で勝てるだけの理由」にはなりにくいのが実情です。ただ、別居期間が長期間に及ぶ場合、裁判所も「この夫婦がやり直すことは難しいだろう」と判断してくれますので、無難に手続を進めるために別居期間を稼いでいると言うことになります。

 

(6)【ケース6?】妻が浮気相手と同棲を始めた

 突如奥様が別居を始めると、奥様が実は浮気をしていて、浮気相手と一緒に住み始めていると疑う方もいます。

 これまでの夫婦生活の中で、奥様が性的に奔放だったり、何度か不倫の疑惑が生じたことがあるといったケースであればまだしも、そうでない場合には、浮気の可能性は低いことが多いように思われます。

 

 

2.まず、あなたは積極的に妻にアプローチした方が良いのか?


 

(1)あなたが奥様とやり直したいと考えている場合

 あなたとしては、奥様が別居をスタートしてしまったけれどもやり直したいと考えている場合、そもそも、奥様に積極的にアプローチした方が良いのでしょうか。

 前述の通り、奥様が別居しながらも離婚を切り出さない理由は多様ですので、あなたのケースで奥様が離婚を切り出さない理由を考えてみて下さい。

 

 合わせて、奥様の別居の引き金となった出来事は何なのか、これまでの家出の回数や奥様の性格等も考慮しながら、奥様に積極的にアプローチした方が奥様が安心するのか、または、今はそっとしておいた方が良いのかをじっくりと考えて下さい。

 一般的にはコミュニケーション不足や誤解が別居の原因になっているケースが多いため、通常は早めに奥様側にコンタクトを取って直接話をした方が良いケースの方が多いように思われます。

 

(2)もう離婚したいと考えている場合

 例えば奥様がこれまでも些細なことで家出を繰り返しており、あなたとしてもうんざりしているという場合には、積極的に離婚したいと考えることもあると思います。

 その場合には、あなたの方から積極的に離婚を切り出すことも検討して良いと思います。ただ、離婚を申し入れるのはよいとしても、奥様に対して生活費を渡さないようにするといった手段をとりますと、あなたが不利になる可能性がありますので、避けるようにして下さい。

 

 また、奥様の別居に対して一時的な感情で離婚を切り出してしまいますと離婚した後に後悔してしまうこともあると思います。そのため、離婚を正式に切り出すまでに少なくとも2,3日といった期間は空けた上で、本当に離婚を切り出す方向でよいのか慎重に検討すべきだと思います。

 

 

3.妻に渡す生活費の目安は?


 

 実務では裁判所が作成した算定表という表を軸に婚姻費用を決めることが多く行われています。そのため、この算定表の数字を一つの目安にしてみると良いでしょう。(詳しくは下記のサイトをご参照下さい)

最高裁の算定表サイト

 なお、算定表の数字がこれまで渡してきた生活費よりも低額の場合、何も言わずに減額してしまいますと奥様の強い反発も予想されますので、減額するにあたって一度は奥様と話し合いをするのが望ましいと思います。

 

 逆に、算定表の数字がこれまで渡してきた生活費の額よりも高額の場合、特に奥様側から不満等がないようでしたら、敢えてこちらから増額を申し入れなくとも良いかもしれません。

 なお、たまに「勝手に別居したような女に生活費なんか渡すつもりはない」とおっしゃる方もいますが、あなた自身やり直すことを考えている場合、奥様からの反発を受ける可能性もあり、離婚に向けての手続を早めるリスクもありますので、オススメできません。

 

 

4.夫婦円満を目指す場合、調停の席を利用することの可否


 

 こちらとしてはやり直したいのに、一向に奥様としっかりとした話し合いができないという場合、調停の席を利用して話をするという方法もあるにはあります。

 

 具体的には夫婦円満調停だとか同居調停といった方法になります。

 確かに民法752条には夫婦の同居義務が定められていますが、同居は裁判所が強制することには馴染まないとされていますし、調停委員も「普段から夫婦喧嘩が絶えない家庭の場合、奥様に『家に戻りなさい』とは言えない」と言われてしまうケースの方が多いように思われます。

 また、家庭裁判所で取り扱う調停の大半は離婚調停であり、円満調停の件数自体が非常に少ないという事情もありますので、調停委員からの積極的な説得を期待できないという事情もあります。

 

さらに、奥様側が「暫くそっとしておいて欲しい」と考えている場合、調停のために裁判所に足を運ばなければならないと言うことを苦痛に感じることもあると思います。

 そのため、夫婦としてやり直すことを考える場合、調停の席を利用するという方法は、弁護士としては積極的にはオススメできません。

 

 むしろ、奥様のご両親やあなた自身のご両親等を介して話をするなどして別居解消の糸口を探った方が良いように思われます。

 

 

5.お子様と十分に会えていないという場合


 

 夫婦の間でお子様がいらっしゃって、奥様の別居の際、奥様がお子様を連れて出ていったため、こちらの要望するような回数、お子様と会えていないという場合、面会交流の調停を起こすことは考えて良いかもしれません。

 ただ、面会交流調停での面会頻度は実務的には、1か月に1回程度を目安とすることが多いため、「毎週子どもに会いたい」という希望で調停を起こしても、希望通りにならない可能性が高いと見込まれます。

 

 なお、調停を起こす前に奥様と直接、または身内や友人を介して話ができる場合、面会交流についてもじっくりと話をした上で、それでもあなたの希望が実現しない場合に調停申立を検討した方が良いと思います。

 また、調停を申し立てるにあたっては、一度は事前に奥様側に①調停を申し立てる決意であること、②そのことを踏まえて奥様側で面会頻度を増やす意思がないかの最終確認はした方が良いと思います。

 

 

6.別居期間が1年以上といった長期間に及ぶ場合、奥様が急に戻ってきたいと言い出す可能性は低い


 

 別居の経緯等によりますので断定はできないのですが、別居期間が1年以上といった長期間に及ぶ場合、その後に奥様が急に自宅に戻りたいと言い出す可能性は一般的に低いと思います。

 そのため、別居期間が長期に及んでいる場合には、奥様が急に戻りたいと言い出すことは期待できないと考えた上で、今後の対処方法を検討していった方がよいかもしれません。

 まずは、奥様が別居を長引かせたい理由を推測した上で、あなた自身離婚を切り出したいのか、それでもやり直したいのかと言ったことを真剣に考え、次の行動に出るべきです。

 

 

7.まとめ


・奥様が別居期間を長引かせたいのにはいくつかの理由が考え得る。

・その様な理由も考慮しながら、あなたの方から積極的にアプローチすべきかを検討する。

・奥様に渡す生活費は算定表を目安にすると良い。

・夫婦円満を実現するためには調停はあまりオススメではないことが多い。

・お子様に会えていない場合には面会交流調停等も検討すべきである。

・あまり別居期間が長い場合、急に奥様が帰ってくるという可能性は一般的に低い

 

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